スーパー耐久シリーズ2017 第2戦プレビュー

April 24, 2017

スーパー耐久シリーズ第2戦は、スポーツランドSUGOを舞台に、昨年に引き続き3時間の2グループ開催として争われる。

ST-TCRクラスでホンダVSアウディ、互角の対決に期待がかかる

 ツインリンクもてぎで開催された開幕戦において、最も話題を集めたのは土曜日に行われたグループ2決勝で、#98 Modulo CIVIC TCRが総合優勝を飾ったことだろう。それどころか、#97 Modulo CIVICとの1-2フィニッシュまで達成。一発の速さはありそうだが、信頼性はどうなのかとレース前には言われていたものの、200分間難なく走り抜き、しかもブレーキを酷使するサーキットでありながら、一切問題なかったようだ。

 まさに主役となった、そのクラスの名称が今回より、ST-RクラスからST-TCRクラスに改められる。これはTCRインターナショナルシリーズのプロモーターである、ワールドスポーティングコンサルティングとSTOがパートナーシップを結んだから。したがって、今後は正式に世界各国で行われている、TCR車両によるシリーズと共通のレギュレーションで争われることになる。いずれ海外からのエントリーがあれば、それは非常に喜ばしいことだ。

 ところで、予選ではクラス最速だった#45 LUQUI MOLY RS3 LMSが、なぜ決勝になって低迷したのか。これは燃料系トラブルによる。しかも、もう一台の#19 BRP Audi Mie RS3 LMSにも。練習段階から#19 RS3 LMSに発生していたトラブルが、決勝になって#45 RS3 LMSにも発生したというから、これは原因の根本は一緒なのだろう。レースウィークでの解消はならなかったものの、カスタマーサポートの充実しているアウディのこと、即座に本国に伝えられて解消の手段を見出すはずだ。今回はホンダVSアウディ、互角の勝負を期待したい。

 さて、開幕戦ではST-1クラス、ST-2クラス、そしてST-5クラスとともに戦った、そのST-TCRクラスだが、今回はST-Xクラス、ST-1クラス、ST-2クラス、そしてST-3クラスとともにグループ1を戦うこととなる。さすがに今回は総合優勝を狙うべくもないが、どのあたりまで上位に食い込んでくるかは気になるところだ。

 

ST-4が総合優勝を狙える時のENDLESS ADVAN 86、実は勝率100%!

 さて、今回は土曜日に決勝を行うグループ2は、ST-4クラスとST-5クラスで争われる。この2クラスの混走になると、俄然強さを発揮するチームがある。それがST-4クラスの#13 ENDLESS ADVAN 86だ。昨年もSUGOで勝ち、岡山でも、オートポリスでも優勝。つまり、昨年は3回もグループ2で総合優勝を飾っているのである。ただし、今年はこのチーム、小河諒こそ引き続きのドライブながら、パートナーが若い高橋翼、花里祐弥に改められている。ふたりにとって前回は初めての耐久レースだったこともあり、3位に留まったものの、そこは新たにリーダーになった小河の腕の見せどころ。どう牽引していくか注目したい。

 前回、優勝を飾ったのは#93 SKR ENGINEERING S2000だった。その展開から、S2000がストレートパフォーマンスに優れることを再確認させ、今回もSUGOの最終コーナーを立ち上がってストレート、そしてヘアピンを立ち上がってからハイポイントコーナーまでグイグイ駆け上がっていくことだろうが、連勝は……となると困難かも、と言わざるを得ない。というのも今年から全クラスでウエイトハンディ制が実施され、初めてウエイトを積まれるレースとなるからだ。ハンディはクラスごと異なるが、ST-4クラスの場合、優勝した車両は15kg積まねばならず、その影響がどれだけ出るか。2位で10kg、3位で5kgも……。

 同量のハンディがST-5クラスに課せられる。ST-4クラスより軽いこともあって、及ぶ影響は大きいのではないか。そのこと以上に、#700 J’S RACINGホンダカーズ浜松北ダークみきゃんFITの連勝を阻む要素は、FRのマツダ ロードスターとの相性がSUGOは抜群にいいことだ。昨年も優勝を飾ったのが、#88 村上モータースMAZDAロードスターND。今年は4台に増えたこともあり、上位独占の可能性もなきにしもあらず。

 ただし、FRということもあり、雨が降れば状況は一転しよう。そうなれば、是が非でも勝ちたいのは#69 J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITであるはずだ。ここまで3連覇を達成していながら、SUGOでの優勝経験はない。しかも、前回はスタッドボルトが破損するトラブルで、10位につけるのがやっと。久しく優勝にも恵まれていないこともあり、まさに恵みの雨となるよう、雨乞いをしているはずだ。

 

前回のウィナーに重くのしかかるウエイトハンディ、しかし守りの走りには入らない!?

 日曜日に決勝を行うグループ1は、ウエイトハンディがST-XクラスとST-1クラスが1位から3位まで30kg、20kg、10kgとなり、ST-2クラスとST-3クラス、ST-TCRクラスが20kg、10kg、5kgとなっている。果たして、その影響やいかに?

 ゼッケン1を背負い、ST-Xクラスの連覇を狙う、#1 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、開幕戦を制して幸先の良いスタートを切った。SUGOでは昨年も優勝を飾って、相性のいいサーキットではあるものの、やはり30kgのウエイトハンディが気になるところ。累積されるだけに、シーズンを通して考えれば、手堅くレースを進めていく可能性もあろうが、ディフェンディングチャンピオンとして「勝って当たり前」とハードルが上がっている以上、そういった展開は望まないと思われる。

 その一方で、ニッサンGT-R勢は揃ってウエイトを積んでいることもあり、フェラーリ488 GT3、ポルシェ911GT3Rには、またとない好機となる可能性も。特に前回、ポールポジションを獲得している#8 ARN Ferrari 488 GT3は、必勝体制で挑んでくるはずだ。序盤の接触で予定外のピットストップを強いられ、挽回が許されなかったものの、スピードはすでに証明済み。さらに#777 D’station Porscheは練習中のクラッシュにより、予選を前にリタイアした無念を、今回のレースで晴らそうと躍起になってもいよう。

 ST-1クラスは#31 Nissoku Porsche 991 GT3 Cupの孤軍奮闘となるが、前回は中盤のコースアウトで勝負権を失ってしまっただけに、今回はノーミスでの完走が望まれる。その上で、総合では何位に食い込むか。ST-Xクラス勢の隙を、一台でも多く突いてもらいたい。

 ST-2クラスは、ホームコースで#20 RSオガワADVANランサーが、果たして連勝を飾れるか注目したい。前回はノーミス、ノートラブルで最後まで走り抜き、クルマの信頼性が著しく高まった感もある。20kgのウエイトは確かに影響大であろうが、そのあたりは重要な要素。前回はトラブルにこそ見舞われてしまったが、今年もこのクラスは、#59 DAMD MOTUL ED WRX STI、#6 新菱オート☆DIXCEL EVO Xとの三つ巴の戦いが続きそうで、これを最後まで繰り広げてほしいものだ。

 そして、今年もST-3クラスでは#38 muta Racing TWS IS350が、圧倒的な速さを見せ続けるのか? 前回はライバルを一歩も寄せつけず。ウエイトハンディ以上に、影響を及ぼしそうなのが、堀田誠が「SUGOは苦手」とはっきり語っていること。そこにライバルたちは隙を見出だすことはできるのか。その一方でSUGOとの相性は、ニッサン フェアレディZが抜群。高速コーナーを得意とするだけに、最終コーナーひとつだけでもマージンが稼げる上に、立ち上がりスピードが高いから、続くホームストレートも瞬時に駆け抜けてしまう。前回は終盤の逆転で表彰台を逸した#15 岡部自動車Rn-sチームテツヤZ34ながら、ノーハンディのメリットも生かして久々の優勝を狙うとともに、チームメイトとの上位独占も目指す。

(はた☆なおゆき)

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