スーパー耐久シリーズ2017第2戦 SUGO Gr.2決勝レポート

April 30, 2017

TOM’S SPIRIT 86が久々の優勝を飾る!

 スポーツランドSUGOを舞台とするスーパー耐久シリーズの第2戦は、4月29日(土・祝)に予選とグループ2の決勝レースを行った。午前中に行われた予選でポールポジションを獲得したのは、#86 TOM’S SPIRIT 86を駆る松井孝允/蒲生尚弥/坪井翔組。3時間で争われる決勝レースでも好スタートを切って、難なく逃げ切りを果たすこととなった。ST-5クラスでも#88 村上モータースMAZDAロードスターNDが、ポール・トゥ・ウィンを達成している。

TOM’S SPIRIT 86がポールポジションを獲得

 グループ2の予選は8時50分から行われ、それぞれ15分間の計測となった。ST-4クラスでポールポジションを獲得したのは、今回から井口卓人に代えて、坪井翔を起用した#86 TOM’S SPIRIT 86が獲得。Aドライバーの松井孝允こそ2番手に留まったものの、Bドライバーの蒲生尚弥が2番手にほぼ1秒の差をつけ、合算タイムで逆転を果たしている。「クルマのセッティングがすごく良くて、それはチームみんなのおかげです。まさか(1分)31秒台に入るとは思っていませんでしたが、うまくいって出すことができました」と蒲生。

 2番手は伊橋勲がAドライバーセッションで3番手につけ、馬場優輝がBドライバーセッションで2番手につけた#27 D’station FINA BRZが獲得し、3番手にはたしろじゅん/伊藤毅/田中雅之組の#55 SunOasis田中建設スズバン86がつけることになった。

 ST-5クラスでは昨年もSUGOで優勝を飾っている、#88 村上モータースMAZDAロードスターNDを駆る村上博幸/脇谷猛組がポールポジションを獲得。2番手にも筒井克彦/山下潤一郎/山西康司組の#2 TEAM221 BOMEX withオートラボND5RCがつけ、ロードスターとSUGOの相性の良さを再確認させた。「やっぱりロードスターはSUGOに合っていて、最高に気持ちよく走れました」と村上。

  

ラスト3分間で、入れ替わったST-4クラスの2位争い

 予選終了から3時間あまり。13時20分からまさに興奮も冷めやらぬうちに、決勝レースのスタート進行が始まった。まずは8分間のウォームアップが行われたのちに、マシンはグリッドイン。グループ2の決勝レースは27台で争われることとなった。その直前に雨が降り、ウェットコンディションの戦いとなることを半ば覚悟したものの、すぐにやんでコースを濡らすまでには至らず。その後は一切雨に見舞われることはなかった。

 1周のフォーメイションラップの後、グリーンシグナルが点灯し、いよいよレースが開始される。もちろん1コーナーへのホールショットを決めたのは、#86 TOM’S SPIRIT 86の松井で、背後で激しく2番手が競われていたこともあって、オープニングの1周だけで1秒半ものリードを奪うこととなる。一方、2番手に浮上したのは#55 SunOasis田中建設スズバン86のたしろだった。2周目の馬の背コーナーで、#27 D’station FINA BRZの伊橋を逆転。その後、伊橋はウォーターポンプのトラブルからペースを上げられなくなり、徐々に順位を落とした後、33周目にピットでリタイア。せっかくのフロントロースタートを、ふいにしてしまう。

 逃げ続けた松井は約15秒のリードを築き上げ、1時間を経過して間もなくの40周目にピットイン。ここで坪井が#86 TOM’S SPIRIT 86に乗り込み、タイヤは無交換。しかし、ジャッキが下がる前に坪井はエンジンを始動させてしまい、55周目にドライビングスルーペナルティを課せられることに。まだドライバー交代を行なっていなかった、たしろとの差は広がったものの、2番手はキープしたのは不幸中の幸い。たしろから伊藤に59周目に交代すると、#55 SunOasis田中建設スズバン86は4番手に後退。そして、坪井がトップに返り咲くこととなる。初めてのスーパー耐久にもかかわらず、安定したペースで走り続け、70周目に蒲生にバトンタッチ。ほぼ40秒ものマージンをプレゼントされたこともあり、蒲生は後続に合わせて走る余裕さえ見せていた。

 それぞれ最後のドライバー交代を済ませると、2番手につけていたのは#54 TC CORSE iRacing ROADSTERの堤優威で、3番手は#13 ENDLESS ADVAN 86の小河諒。当初は6秒ほどだった間隔を小河は徐々に縮めていき、108周目にはついに1秒を切るまでとする。そこから3周に渡り、テール・トゥ・ノーズでのバトルが続くも、馬の背コーナーで2台は接触。堤は弾き飛ばされて、ラスト3分間でリタイアの憂き目に……。後にドライビングスルー相当のペナルティとして#13 ENDLESS ADVAN 86には35秒加算されるも、順位はそのままで高橋翼と花里祐弥とともに表彰台に立つこととなった。

 3位は太田侑弥/佐々木雅弘/蘇武喜和組の#93 SKR ENGINEERING S2000が獲得。前回の優勝で15kgのウエイトハンディを背負っていたばかりか、ミッショントラブルでクラス最下位に沈んでいたものの、最初のドライバー交代を早めに行なって渋滞を避けていたことが功を奏することとなった。

 

村上モータースMAZDAロードスターNDが2年連続でSUGOを制す

 ST-5クラスは、#88 村上モータースMAZDAロードスターの村上を、しばらくは#2 TEAM 221 BOMEX withオートラボND5RCの筒井、#57 ホンダカーズ桶川・V-BOX・セキショウFITの原田健太が追いかける展開となった。しかし、筒井にはウォームアップ中のホワイトラインカットに対するペナルティとして、ドライビングスルーペナルティが課せられ、順位を落とす羽目に。原田も村上に引き離されてしまう。

 村上は32周目に、脇谷との交代を早めに行なったため、その直後こそトップを譲ったものの、全車が2回目のピットインを済ませると、再びトップを走行することとなったばかりか、なんと1分以上の大差をつけることに。ただ1台、107周の走破を果たし、昨年より1周多く走ってSUGO2連勝を果たすこととなった。2位は#57 ホンダカーズ桶川・V-BOX・セキショウFITの遠藤光博、原田、桝本隆介が獲得し、#2 TEAM 221 BOMEX withオートラボND5RCの筒井、山下、山西がペナルティによる遅れを取り戻して3位となった。

 ディフェンディングチャンピオンの#69 J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITは、予選8番手からのスタートながら激しい追い上げが期待されたが、電気系トラブルのため39周目にリタイアとなった。

 

グループ2総合優勝(ST-4クラス優勝)

# 86 TOM’S SPIRIT 86

 松井孝允

「やっと勝てました! スタートから後ろを引き離すこともできましたので、本当に良かったです。ちょっとタイヤが最後の方きつかったので、そのあたり次の坪井選手が無交換で行くので伝えて。その後の蒲生選手は交換して、問題なく走ってくれました』

坪井翔

「デビューウィンになりました。大量のマージンをいただいたので、普通に走れば速いのは分かっていたんですが、ペナルティを受けたのは自分なので、エンジンをかけてしまったという……。そのへんは反省しなくてはいけませんよね。でも、後続の蒲生選手が完璧な走りをしてくれましたし、本当にふたりのおかげです」

蒲生尚弥

「やっと勝てて良かったです。けっこうマージンがあったので、淡々と走っていました。頑張れば、もっとタイム出たと思うんですが、後ろとのマージンを見ながら走っていました。この調子でいけるよう、これからも頑張ります」

 

ST-5クラス優勝

#88 村上モータースMAZDAロードスターND

村上博幸

「レース前に雨が降って、これは見離されたかな、と思ったんですが、運良く晴れまして。あとは脇谷が予定どおりきちっと走ってくれて、予定どおりに進んだというのが大きいですね。自分たちは2回給油というのを前提に作戦を立てていたので、それがうまくいけば、ダメだったらトップではいられないと思っていました。これが自分たちの勝てるスタイルだと思います。それでもラストはギリギリだったので、ペースを抑えに抑えて。あと何分、あと何分と聞きながらのレースでした。スタッフが完璧な計算をしてくれたのが勝因のすべてだと思います」

脇谷猛

「S耐では初優勝です。去年は給油係で今年とは違う立場で、その時も優勝は嬉しかったんですが、今度はやっぱり自分、ドライバーなので、やり切らないと今年は、ということでフルエントリーしたので、こうして結果になって最高です! 初戦から表彰台続きで、自身初ばかりなので嬉しいですね。最後まで燃費が心配でしたが、そこは村上さんがなんとかしてくれましたし、僕は僕の仕事を遂行できたので良かった。それが相手チームのプレッシャーになったのかと思います」

 

(はた☆なおゆき)

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