スーパー耐久シリーズ2017 第3戦 鈴鹿 予選レポート

June 10, 2017

7クラス中、6クラスで予選トップは前回と同じ!

 鈴鹿サーキットを舞台とする、スーパー耐久シリーズ第3戦の予選が6月10日(土)に行われ、ポールポジションは#8 ARN Ferrari 488 GT3を駆る永井宏明/佐々木孝太組が3戦連続で獲得。ST-2クラスで#6 新菱オート☆DIXCEL EVO Xを駆る冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組以外は、すべて前回とクラストップは一緒だった。

FR勢が絶好調! グループ2では86とロードスターが上位を独占

 初夏を思わせるような天候の下、シリーズ第3戦の予選が午前10時より開始された。今回のレースは今季初の全クラス混走で争われるが、予選は通常どおりST-4クラスとST-5クラスによるグループ2、そしてそれ以外のグループ1に分けて計測された。
 まずはグループ2のAドライバーセッションだが、先頭を切ってコースインしていった#86 TOM’S SPIRIT 86の松井孝允が、いきなり2分21秒032をマークしてST-4クラスのトップに浮上。#55 SunOasis田中建設スズバン86のたしろじゅんが21秒034で肉薄するも、松井は最後まで誰にも逆転を許さなかった。
 Bドライバーセッションでも同様に、#86 TOM’S SPIRIT 86の蒲生尚弥が2分21秒699をマークしてトップに立つが、まもなく#93 SKR ENGINEERING ings S2000の佐々木雅弘が21秒426を記して逆転。しかし、佐々木のパートナー太田侑弥にミスがあり、7番手に留まっていたことから、合算タイムにおいては第2戦に続き、#86 TOM’S SPIRIT 86がトップに立つこととなった。2番手には加藤彰彬が4番手、堤優威が3番手につけていた#54 TC CORSE iRacing ROADSTERが獲得。そして、#93 SKR ENGINEERING ings S2000は、3番手にまで挽回を果たしていた。
 ST-5クラスではフィット勢やや優位との予想を覆し、村上博幸が2分31秒600でトップ、脇谷猛が32秒660で2番手だった#88 村上モータースMAZDAロードスターNDが合算タイムでもトップとなり、2戦連続でクラス最前列グリッドに並ぶこととなった。Bドライバーセッションで山西康司が31秒978をマークしてトップだった、#2マッハ車検BOMEX ND5RCオートラボは3番手から決勝に挑むことになり、開幕戦ウィナーのヒロボン/寺西玲央/藺牟田政治組が駆る、#700 J’S RACINGホンダカーズ浜松北ダークみきゃんFITが間に割って入ることとなった。

 

ST-2クラスで新菱オート☆DIXCEL EVO Xが今季初のトップを奪う!

 グループ1のAドライバーセッションでは、早々にアタックを行なった#8 ARN Ferrari 488 GT3の永井宏明が2分2秒056をマークして、ST-Xクラスのトップに浮上。ここまで2連勝の#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rの内田雄大は、セッション後半からの走行とし、しっかりクリアラップをとっての走行となるも、60kgものウエイトハンディが響いて、3秒390をマークするのがやっとで3番手留まり。永井と内田の間には、3秒175をマークした#777 D’station Porsche の星野敏が割って入った。
 その永井のタイムに刺激されたという、佐々木孝太がBドライバーセッションでもトップに。2分0秒764とレコードタイムをも更新し、#8 ARN Ferrari 488 GT3はなんと3戦連続でポールポジションを獲得することとなった。四日市に本拠を構える地元チームによる、三度目の正直なるかが大いに注目される。総合2番手からスタートを切るのは植松忠雄が4番手、1秒528をマークした星野一樹が2番手だった#99 Y’s distraction GTNET GT-R。一方、荒聖治が5番手に甘んじたこともあって#777 D’station Porscheは3番手からのスタートに。
 一方、#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rの藤井誠暢は、Bドライバーセッションで2分2秒436を出すに留まり、合算でも4番手。「ワンメイクのタイヤで60kg積むと、こんなに効くんだというのが分かりました。同じハンディのあるレースでもスーパーGTは、増えた重さを想定したタイヤを開発しますから、60kgならそれほどでもないんですが、スーパー耐久ではかなり……。優勝は絶対無理でしょうが、ベストは尽くします」と藤井は語っていた。
 そんなST-Xクラス以外での最上位は、ST-1クラスで#31 Nissoku Porsche 911 GT3 Cupを駆る小川勝人/影山正美/富田竜一郎組。これに続いたのが、ST-TCR勢だった。しかも、開幕戦から3戦連続で、トップを田ヶ原章蔵/白坂卓也/竹田直人組の#45 LUQUI MOLY RS3 LMSが獲得。田ヶ原が2分15秒944を、白坂が14秒884をマークしてともにトップに立っていた。そしてクラス2番手は、初参戦の#10 Racingline PERFORMANCE GOLF TCRを駆るフィリップ・デベサ/密山祥吾組が獲得。密山のタイムは15秒705だった。
 ST-2クラスのAドライバーセッションでは、連勝を狙う#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学が2分18秒659でトップ。しかし、#6 新菱オート☆DIXCEL EVO Xの冨桝朋広も18秒780で肉薄しており、Bドライバーセッションでは菊地靖が17秒162でトップに立ち、#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの後藤比東至は17秒897で2番手に留まったことから、逆転に成功。今季初のトップから#6 新菱オート☆DIXCEL EVO Xは決勝に挑むことになった。
 そして、ST-3クラスでは嵯峨宏紀が2分16秒820で、中山雄一が16秒064で、それぞれトップに立っていた#62 DENSO Le Beausset RC350が2戦連続でトップに。クラス2番手は、手塚祐弥が17秒260で2番手、前嶋秀司が17秒527で3番手につけていた#39 ADVICS TRACY RC350が獲得。RC350勢が上位を独占していた。一方、常に上位につける#38 muta Racing TWS IS350はBドライバーの阪口良平をもってしても16秒587を出すに留まり、2番手に、そして堀田誠が7番手に留まっていたこともあり、クラス3番手から決勝に挑むこととなった。
 なお、今回のレースは今季初の全クラス混走の4時間レースとなり、予選と決勝の間にセカンドチャンス100と呼ばれる100分間の敗者復活戦を挟む。7クラス中4クラスの予選下位3位のチームが挑み、各クラス上位2チームが決勝進出を許されることとなっている。

 

セカンドチャンス100では、ST-Xクラスの3台すべてにアクシデントが……

 なお、今回のレースは今季初の全クラス混走の4時間レースとなり、予選と決勝の間にセカンドチャンス100と呼ばれる100分間の敗者復活戦を挟む。7クラス中4クラスの予選下位3位のチームが挑み、各クラス上位2チームが決勝進出を許されることとなっていた。

 そのセカンドチャンス100にポールポジションからスタートを切り、トップでチェッカーを受けたのは佐藤敦/山下亮生/久保宣夫組の#112 SATO-SS SLS AMG GT3 Rn-sだった。24周目にデブリを踏んで左フロントのタイヤがバーストするも、ちょうどその周がドライバー交代の予定。最小限のロスとして逃げ切った格好だ。

 一方、オープニングラップのうちにトップに立っていた#999 CARGUY ROGER DUBUIS HURACAN GT3は、スタート違反とピットロード速度超過の二度のペナルティ、さらにスプーンのコースアウトが響いて2位に。そして、#89 HubAuto Ferrari 488 GT3は予選でも出た燃料ポンプ、さらにギヤのトラブルで大きな遅れを取り、ファステストラップを記録して完走はしたものの、決勝進出はならなかった。

 

 

グループ1ポールポジション(ST-Xクラストップ)

#8 ARN Ferrari 488 GT3

永井宏明

「3戦連続でポールが獲れましたし、いい流れが作れたと思います。クルマは乗りやすく仕上がったので、普通にまとめられたという感じです。今回は地元ということで応援に来てくれる方もたくさんいるので、その応援を受けて予選もうまく走れたと思いますし、決勝もその流れの中で、一番が獲れるように走りたいと思っています」

 

佐々木孝太

「永井さんがすごい、いいタイムを出してくれたので、僕的にはポールどうのこうのより、永井さんがあのタイム、出してくれたことによって刺激されました。『よし、もう少し行こう!』みたいな感じで行ったら、タイムも出たのでね。今回はまだウエイトも厳しくないし、僕らにとって鈴鹿は地元だし、フェラーリもSUGOに続いて合っている感じなので、速さとしてはあると思うんです。なので、決勝に関しては速さよりも、いかにST-4クラス、5クラスとの間合い、駆け引きや抜き方が重要だと思うので、スピードがある分、そこには余裕を持っていければな、と思っています。そろそろ三度目の正直と行きたいですよね。ポールはポールとして、僕としては嬉しいんですけど、やっぱり決勝で地元チームが、地元ドライバーが優勝するって最高じゃないですか? だから優勝を狙っていきたいと思っています」

 

ST-1クラストップ

#31 Nissoku Porsche 991 GT3 Cup

大島勝人

「予選は非常に楽しかったです。目標のタイムはなかったんですが、もう影山さんに教えてもらって、少しずつ上がってきたという感じですね。今回もまだまだですけど(笑)。決勝もこのムードで頑張っていきたいと思います」

 

影山正美

「まずは小川さんが楽しく、安全に、速く走れるクルマ、環境を作ろうとしています。今、小川さんが言った、『目標タイムはないです』というのは、僕の考え方でね。目標タイムを設定するよりも、いろんなドライビングを見ながら、『もう少しこうしましょう』、『こういうふうに走れるといいですよ』という状態で走れると、結果、何秒だったっていう考え方でアドバイスをさせてもらっています。なので、小川さんが『目標タイムはない』というのは、そこなんです。鈴鹿をレーシングカーで走るのが、木、金、土と3日目なんですよ、3日目でここまで速くなってくれているんで、すごくびっくりしています。感心もしているし、すごいなと思っていますし、教える身としては嬉しくも思っています」

 

ST-TCRクラストップ

#45 LUQUI MOLY RS3 LMS

田ケ原章蔵

「昨日は速さを見せないでおこうと思って、騙し作戦に出ていたほど、調子が良かったんです(笑)。それほど、しっかりテストもできていました。予選はタク(白坂)も乗れていたので、間違いなく獲れるだろうという自信もありましたけど、それはもう、いつものパターンで来ているんで、いいかげん我々も予選だけじゃなくて! 一応勝ちに来ているつもりなので、シビックの皆さんに胸を借りつもりで行こうと。でも、10号車も軽いんでね。ノーウエイトで密山くんのところも来ているんで、強敵になるのかな、という気もしています」

 

白坂卓也

「今日の走りですか? そりゃもう完璧です! 実は昨日のタイムも、中古タイヤで手応えは悪くなくて、ただ新品は入れていなかったので、僕は。だから、章蔵さんからのプレッシャーはあったんですけどね(笑)。新品でうまくまとめられたので、すごく良かったです。クルマは章蔵さんとチームがうまく仕上げてくれて、最高の状態になっているので、あと僕は乗るだけ、みたいな感じでした。今回ばかりは逃げ切りたいですね!」

 

ST-2クラストップ

#6 新菱オート☆DIXCEL EVO X

冨桝朋広

「やっとです! 走りとしてはまぁまぁというか、まずまず。ようやくセットも決まりつつあるのかな、と。ここは地元なので、ちょっとは前を走りたい。ちょっとです、欲をかいたら良くないので(笑)。昨日まではセットもうまく行っていなかったんですが、今日はガラッと変えて、ようやく何かが見えつつある感じなので。あとは天気次第ですよね。いい方向に向くよう!」

 

菊地靖

「久しぶりですね(笑)。自分の走りとしては予想どおりというか、ミスもしていないし、こんなもんかなという。今回はでも、冨やんが頑張ってタイムを出してくれて、59号車との差がコンマ1秒だったから、まぁ行けるかなという手応えはあったので、そんな中ではいい意味でも悪い意味でも、久しぶりにプレッシャーがかかりました。それで予想どおり行けたから、すごく良かったし、これをうまく決勝にもつなげて。まだ0ポイントだから勝って波に乗って行きます!」

 

ST-3クラストップ

#62 DENSO Le Beausset RC350

嵯峨宏紀

「前回に続き、ポールポジションが獲れたのはすごく良かったと思いますし、前回のSUGOは苦戦が予想されていたんですが、SUGOに比べたら、鈴鹿ではいいだろうなという予想のもと入ってきたんで、最初の目標をクリアできて良かったと思います。僕自身の予選としては、完璧なアタックじゃなくて、ところどころにミスはあったんですが、その中でもうまく16秒台に入れることができたので、良かったと思います。雄一がさらにそこからタイムアップしてくれて、ともにトップで終わったというのは前回の予選でもなかったことなので、そういう意味では内容もいい予選だったと思います

 

中山雄一

「去年の鈴鹿は苦戦しましたけど、今年にかけてチームが頑張ってくれて、クルマがすごく良くなっていました。IS350の38号車は強敵ですが、そのIS350に2戦連続で予選では勝てているのは、すごく去年と比べてチームが成長しているのを実感していますし、すごくやりがいがあります。それをチームのみんなに結果として返せたので、すごく嬉しいです。決勝をトップからスタートできるのは大きいのですが、決勝でこないだのSUGOは抜かれちゃったので、もっといい戦いができたらいいと思っています。最高の位置からスタートするので、どれぐらい成長しているか分かると思うし、僕たちは全力で戦って、優勝を狙いたいと思います」

 

ST-4クラストップ

#86 TOM’S SPIRIT 86

松井孝允

「タイヤが1周しかないのは分かっていたんで、そこでうまくまとめられたのもあるんですが、今週はチームが、本当にいいクルマに仕上げてもらったので、それが大きいです。決勝は相方の蒲生選手、坪井選手もすごく信頼できるし、チームも本当にチームワークを大事にしてくれるんで、安心して見ていられるので大丈夫です」

 

蒲生尚弥

「ウエイトも重いですけど、みんなでちゃんと仕上げていて、速いクルマを用意してもらえたので、決勝もこの調子で頑張りたいと思います。ウエイトはけっこう効くので、今までと違うセッティングになるぐらい、効くんです、ウエイトが。でも、決勝も頑張ります」

 

ST-5クラストップ

#88 村上モータースMAZDAロードスターND

村上博幸

「予定どおりクリアで走れましたので、いいアタックができました。昨日の練習とかだと、ちょっと厳しいかなと思っていたんですが、涼しい予選でアタックとなると、特にS字、前半がロードスターに合っていて、そこでタイムが稼げました。やはりね、ちょっと直線とかは厳しいので、決勝では淡々とタイヤマネージメントして、しっかり完走したいと思います」

 

脇谷猛

「村上さんがまず、いいタイムを出してくれたので、そこまで頑張らなくてもいいかな、というちょっと安心感がありました。今まで3年連続、ここであんまりいい結果が出ていないので、なんとか入賞して帰りたいという気持ちはあるので、決めたことはきっちりこなして、しかも長いレースなので。最後までミスなくやっていきたいと思います」

(はた☆なおゆき)

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