スーパー耐久シリーズ

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ニュース: 2024.09.27

第4戦 もてぎ大会振り返り/第5戦 鈴鹿大会のプレビューレポート

2024年のENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONEは、モビリティリゾートもてぎでの第4戦から3週間のインターバルで、舞台を三重県の鈴鹿サーキットに移し第5戦『SUZUKA S耐』を迎える。世界屈指のドライバーコースで、スーパー耐久シリーズでは開幕戦での開催が多いコースだが、今年は9月末の開催だ。

 

そんな一戦は、ST-4クラスが“お休み”だが、8クラス56台が参戦することになった。各クラスとも充実のエントリーがあり、見どころが多い。今回も“S耐横丁”が開催されるなどイベントも盛りだくさんの週末だが、そんなレースを戦う8クラスの第4戦/第3戦を振り返りつつ、第5戦鈴鹿をプレビューしよう。

 

ST-X

GT3カーで争われるST-Xクラスは、第3戦に続き第4戦もてぎにも前年王者の#1 中升ROOKIE AMG GT3が参戦せず、4台の戦いとなった。ワンデー開催となった9月7日(日)に行われた公式予選では、ポールポジションを2戦連続となる#81 DAISHIN GT-R GT3が獲得。そのままレースでも序盤からリードを築いていった。

しかし、これに対抗していったのがランキング首位の#23 TKRI松永建設 AMG GT3。そのギャップを縮め、#81 DAISHIN GT-R GT3がピットイン時にスターターのトラブルを抱えわずかにタイムロスを喫するとその順位を逆転。#23 TKRI松永建設 AMG GT3がトップに立った。

ただ#23 TKRI松永建設 AMG GT3には、フルコースイエロー(FCY)時に速度違反が二度あったとして、ドライブスルーペナルティが課されてしまった。これでふたたび#81 DAISHIN GT-R GT3がトップに立つと、#23 TKRI松永建設 AMG GT3の追撃を振り切り2022年以来の優勝を飾った。

2位は#23 TKRI松永建設 AMG GT3となり、これで今季は全戦で2位。ポイントランキングではトップを守っている。迎える第5戦鈴鹿には、#1 中升ROOKIE AMG GT3が復帰することになり、5台での争いとなる。欠場の間に#1 中升ROOKIE AMG GT3はランキング4位まで後退しているが、ここからいかにタイトル争いに絡んでくるだろうか。

今季はここまで開幕2連勝の#1 中升ROOKIE AMG GT3、#33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3、#81 DAISHIN GT-R GT3というウイナーの顔ぶれとなっている。4人目のウイナーに名乗りを上げるのはどのチームになるだろうか。鈴鹿が得意で、地元戦でもある#31 DENSO LEXUS RC F GTの存在も見逃せない。

ST-Z

GT4カーで争われるST-Zクラスは、第3戦に続き第4戦もてぎには11台がエントリー。ストップ・アンド・ゴー・レイアウトのもてぎを得意とするリヤエンジン勢、ミッドシップ勢が公式予選から速さをみせ、2〜4番手につけることになるが、これを上回ってきたのは#20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z。第3戦でのクラッシュから見事なリカバリーをみせた。

レースではリヤエンジン勢/ミッドシップ勢に対し、日産Z NISMO GT4勢、そしてトヨタGR Supra GT4勢が安定した戦いぶりをみせていった。ただそんななか、ポールポジションからスタートした#20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Zはトップ争いを展開していたものの、FCY中の速度違反のペナルティが課されてしまうことに。

代わってトップに立った#25 raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4が優勝を飾り、日産Z NISMO GT4にとっての嬉しい初優勝を達成。2位は#34 TECHNO FIRST R8 LMS GT4が獲得し、#20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Zは3位でレースを終えた。

迎える第5戦鈴鹿は、第1戦SUGO以来の参戦となる#555 REVISION AMG GT4、第2戦富士以来の参戦となる#59 2W Yamaguchi GR Supra GT4 EVOが加わり13台という激戦区となった。近年鈴鹿はトヨタGR Supra GT4勢が強いコースではあるが、2022年には#22 EBI GROUP Cayman GT4 RS CSも優勝している。各チームの実力はかなり拮抗しており、予想もつかない戦いとなりそうだ。

ST-TCR

第3戦オートポリスから3台が参戦しているST-TCRクラスは、第4戦もてぎにも3台がエントリー。第3戦を制した#97 Racer ホンダカーズ桶川 CIVICがポールポジションを獲得した。しかし、決勝ではトラブルによりストップ。僚友#98 Racer ホンダカーズ桶川 CIVICがリードを奪ったが、こちらも後退。#430 エヴァRT初号機 Audi RS3 LMSが今季初優勝を飾った。

第5戦鈴鹿でも、これまでの2戦と同じく3台が参戦する。もてぎとはまったく異なる性格をもつ鈴鹿でのレースを制するのはどのチームになるか。Hondaのホームコースでシビック・タイプR勢としてはこれ以上負けるわけにもいかないだろう。

ST-Q

他のクラスに該当しない、STOが認めた開発車両が参加できるST-Qクラスは、第4戦もてぎは3台のエントリーとなった。参戦2戦目となった#61 SUBARU HighPerformanceX Future Conceptは、オートポリスから劇的な変貌を遂げたわけではなかったが、第4戦もてぎをきっちり走り切った。

一方、第2戦富士以来の登場となった#271 Honda CIVIC TYPE R CNF-Rは若手ドライバーを加え予選までは順調にパフォーマンスアップを実感していたが、決勝フォーメーションラップに出ることができず。レースではトラブルが増えてしまった。また、#92 GR Supra Racing Conceptもピットスタートとなったが、その後は速さをみせて追い上げることになった。

迎える第5戦鈴鹿は、4台が復帰する。MAZDA SPIRIT RACINGは#12 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept、#55 MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptが参戦。ORC ROOKIE Racingは#28 ORC ROOKIE GR86 CNF Conceptとともに、#32 ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptを走らせる。一戦をはさみ、どんな改善を遂げているのか楽しみなところだろう。

ST-1

今シーズンは1台の参戦となっているST-1クラスだが、#2 シンティアム アップル KTMは今季、1回分ピットストップが少ないST-Zクラス車両を仮想ライバルとしてレースを戦ってきた。第4戦もてぎでは、トラブルフリーでレースを進め、今季初めてST-Z車両を上回る総合4位でフィニッシュ。自チームが掲げた目標を達成した。

第5戦鈴鹿も1台のみの参戦だが、目標は同じはずだ。速さで優る#2 シンティアム アップル KTMが総合でどの位置でフィニッシュするかはぜひご注目いただきたいところだ。

ST-2

ST-2クラスは、第3戦オートポリスには7台が参戦した。公式予選では速さをみせる#6 新菱オートDXL夢住まい館EVO10がポールポジションを獲得したものの、レースでは#6 新菱オートDXL夢住まい館EVO10にはトラブルが発生。一方で、セーフティカーランのタイミングなどをしっかりと活かした#225 KTMS GR YARISが終盤の燃料系トラブルを悪化させず走り切り、今季2勝目を飾った。

第5戦鈴鹿には、第2戦富士以来の参戦となる#36 HCM 内野製作所FL5が加わり8台の参戦となる。シビック、GR YARISともに鈴鹿は優勝の経験があるコースで、レースは5時間の長丁場。全チームとも虎視眈々だ。

ST-3

毎戦OKABEJIDOSHA motorsportの2台の日産フェアレディZ、TRACY SPORTS with DELTAの2台のレクサスRC350という4台によって熾烈なレースが展開されているST-3クラス。第4戦もてぎでは、クラスポールポジションからスタートした#15 岡部自動車Z34がリードし、これを2台のレクサス、そして#16 岡部自動車Z34がバトルを展開しながらバトルを展開しながら追走した。

しかし、#15 岡部自動車Z34はレース半ばでストップ。3台の走りはそのまま続いたが、#16 岡部自動車Z34がレースを制することになった。第5戦鈴鹿でも4台の熱い戦いはそのまま続いていくはずだ。


ST-5

毎戦熾烈な戦いが展開されているST-5クラスは、#88 村上モータースMAZDAロードスターがクラスポールポジションを獲得。マツダ・ロードスター勢が予選でトップ3を占めることになった。決勝レースでもその勢いは止まらず、#88 村上モータースMAZDAロードスターがポール・トゥ・ウインを飾った。#17 DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2が2位、#4 THE BRIDE FITが3位となった。

この第4戦もてぎを終え、トップ2となった#88 村上モータースMAZDAロードスターがランキング首位、#17 DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2がランキング2位と、チャンピオン争いは2チームが他を大きくリードすることになっている。

鈴鹿もロードスター勢が強いコースではあるが、タイトル争いの面でもランキング3位以下のチームは落とすことができない一戦と言える。今回も見逃せないレースとなりそうだ。

 

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