スーパー耐久シリーズ

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ニュース: 2025.07.03

第3戦 富士大会振り返り/第4戦 SUGO大会プレビューレポート

5月30日(金)〜6月1日(日)、静岡県の富士スピードウェイで開催されたENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第3戦『NAPAC 富士24時間レース』から約1ヶ月。シリーズは7月5日(土)〜6日(日)に第4戦を迎える。舞台は、宮城県のスポーツランドSUGO。今回は例年同様、2グループに分かれそれぞれ4時間の決勝レースが2回行われる。

 

今回はST-3クラス、ST-4クラスが“お休み"となっているが、8クラスが参戦する。各クラスの第3戦富士24時間レースを振り返りつつ、第4戦『SUGOスーパー耐久4時間レース』をプレビューしよう。

 

ST-X

GT3カーで争われるST-Xクラスは、第3戦富士24時間レースは6台が参加した。ポールポジションを奪った#33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3を先頭にレースは序盤のウエットコンディションからスプリントレースのような激しい戦いが展開されていった。夜間には視界不良による長いセーフティカーランもあったが、ここでAドライバーの周回を消化するチームも現れ、その後のレース展開に繋げていった。

 

視界はようやく午前7時30分の赤旗解除後からクリアになっていくが、この時点でまだ僅差の争いは続いており、#33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3、#666 seven x seven PORSCHE GT3R、#81 DAISHIN GT-R GT3、そして#23 TKRI松永建設AMG GT3といった顔ぶれがトップを争った。

 

そんななか、#666 seven x seven PORSCHE GT3Rはフルコースイエロー中の追い越しによるペナルティが課され、さらに#81 DAISHIN GT-R GT3はトラブルに泣くことに。また#33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3も他車との接触でダメージを負いリタイア。#23 TKRI松永建設AMG GT3がノーミス、ノートラブルの戦いを続け、終盤の#666 seven x seven PORSCHE GT3Rの猛追を振り切り富士24時間レース初優勝を飾った。

 

迎える第4戦SUGOは、第3戦をスキップした#777 D'station Vantage GT3が復帰するものの4台という顔ぶれ。2024年の第1戦ではメルセデスAMG GT3のワン・ツー、#31 DENSO LEXUS RC F GT3が3位だったが、アストンマーティンもSUGOは得意コースのひとつ。どのチームが制するだろうか。


ST-Z

GT4カーで争われるST-Zクラスは、第3戦富士24時間レースは9台が参戦した。レースは日産Z NISMO GT4勢が主導権を握る。#12 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z、#25 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4がリードするも、両車ともに接触によりクラッシュ。特に#25 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4は大きなアクシデントに見舞われ、1回目の赤旗中断のきっかけとなった。

 

その2台のアクシデントでトップに立ったのは、#26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4。ノートラブルで走り切り日産Z NISMO GT4にとって初めての富士24時間レース優勝を成し遂げた。#52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2が2位、粘り強く走行を続けた#22 EBI GROUP Cayman GT4 RS CSが3位となった。

 

迎える第4戦SUGOは、#5 マッハ車検 GR Supra GT4 EVO2が参戦しないが、代わって#34 TECHNO FIRST FUNDINNO R8 LMS GT4、#51 WAKAYAMA TOYOTA with HOJUST GR Supra GT4 EVO2が復帰。10台で争われることになる。

 

昨年のSUGOでは、#26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4が首位でチェッカーを受けるも、ペナルティにより#52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2が優勝を飾っていた。今年もGR Supra GT4勢と日産Z NISMO GT4勢の争いとなるだろうか。

ST-TCR

ST-TCRクラスは、第3戦富士24時間レースは2台が参戦した。レースは豪華ドライバーラインアップを揃えた#98 WAIMARAMA Elantra N TCRがリードしていったものの、トラブル解消のためにピットに。その間に逆転した#19 BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCRがリードを奪い、優勝を飾った。

 

迎える第4戦SUGOは、2台のRacer ホンダカーズ桶川 CIVIC、#430 エヴァRT初号機 RS3 LMSがシリーズに復帰。5台のエントリーが集まった。2024年にはST-TCRのエントリーがなかったこともあり、東北のファンにとってはひさびさにツーリングカーの走りを楽しむことができそうだ。

 

開幕戦もてぎでは#97 Racer ホンダカーズ桶川 CIVICが制しており、ランキング首位となた#19 BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCR、#98 WAIMARAMA Elantra N TCRとのポイント差が第4戦でどう変化していくか楽しみなところだろう。

ST-Q

他のクラスに該当しない、STOが認めた開発車両が参加できるST-Qクラスは第3戦富士24時間レースには6台がエントリーした。#55 MAZDA SPIRIT RACING 3 Future Conceptこそレース序盤長いピットインを強いられたものの、水素エンジンを使用した#32 TGRR GR Corolla H2 concept、さらに今回からENEOS社製低炭素ガソリン(E20)を使用した#12 MAZDA SPIRIT RACING RS Future concept、#28 TGRR GR86 Future FR concept、#61 SUBARU HighPerformanceX Future Conceptの3台はともに完走を果たした。

 

特に驚異的なスピードをみせたのが#28 TGRR GR86 Future FR concept。ペナルティストップ60秒こそあったものの、総合13位に食い込んでみせた。これに続いたのが#61 SUBARU HighPerformanceX Future Concept。5周差で総合17位とこちらも好結果を残している。

 

第4戦では、その#61 SUBARU HighPerformanceX Future Conceptのみの参戦となるが、レースを重ねるごとに速さを増しており、グループ1からの出走となる第4戦でどの位置に食い込むのか気になるところだ。

ST-1

今シーズン、#2 シンティアム アップル KTMと#47 D'station Porsche 992が争ってきたST-1クラスは、#2 シンティアム アップル KTMが開幕2連勝を続けてきたものの、第3戦富士24時間ではついにその牙城が崩れた。

 

レース序盤こそ#2 シンティアム アップル KTMがリードするものの、ペナルティストップ、さらにタイミングベルトのトラブルでエンジン載せ替えを行うことに。ノートラブルで走り切った#47 D'station Porsche 992がついに今季初優勝を飾ることになった。

 

第4戦SUGOも2台が参戦予定。まったくレース距離もコース特性も違うなか、どんなレースが展開されるだろうか。

ST-2

ST-2クラスは、第3戦富士24時間レースには8台がエントリーした。レースは序盤から、Honda CIVIC TYPE-R勢がリードすることになる。終盤、#95 SPOON リジカラ CIVICがトップに浮上し優勝に向けて突き進んでいたが、残り1時間30分でまさかのペナルティストップが課され、#72 OHLINS CIVIC NATSが逆転。優勝を飾った。

 

7台がエントリーする第4戦SUGOは2022年にはST-2クラスの開催はなかったが、2023年はシンリョウレーシングチームのランサーが、2024年はKTMS GR YARISが優勝を飾っているが、今季のCIVIC TYPE-R勢のスピードは見逃すわけにはいかない。もちろん#225 KTMS GR YARISや#13 ENDLESS GRヤリス勢も黙っていまい。ひさびさの勝利を目指すシンリョウレーシングチームの2台のランサーにも注目だ。

ST-5F

7台が参加したST-5Fクラスの第3戦富士24時間は、公式予選から富士で強さをみせてきた#17 DXLアラゴスタNOPRO☆DEMIOがトラブルに見舞われる一方、#4 THE BRIDE FITがポールポジション、#67 YAMATO FITが2番手に続いたが、決勝レースはまったく異なる順位となった。

 

着実に走りきり富士24時間優勝を果たしたのは、#821 アンドリーガル Moty's FIT。2位には#11 SAKAE MOTORSPORTS FITが食い込み初表彰台を獲得。3位は#222 DURANCE J-net Cars Tokai FITという結果となった。

 

第4戦SUGOには、ひさびさに#291 AutoLabo Racing 素ヤリスが復帰。8台で争われる。引き続きHonda FIT勢の強さが続くのか、#17 DXLアラゴスタNOPRO☆DEMIOが富士での悔しさを跳ね返すのか。グループ2で争われるST-5Fは注目だろう。


ST-5R

第3戦富士24時間には7台のマツダ・ロードスターがエントリーしたST-5Rクラスは、#88 村上モータースMAZDAロードスターがポールポジションからスタートするとレースをリード。#610 KOSHIDO RACINGロードスター、#120 倶楽部MAZDA SPIRIT RACING ROADSTERが追っていく展開となった。

 

しかし、#88 村上モータースMAZDAロードスターはトップを譲らず今季2勝目を記録している。これでシリーズランキングでも大きく差を広げることになった。

 

迎える第4戦SUGOは#50 LOVEDRIVE ロードスターが参戦しないが、第2戦を制した#27 Maple Hiroshima MAZDA ROADSTERが復帰する。#88 村上モータースMAZDAロードスターの勢いを止めることができるか注目だろう。

 

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