《予選レポート》ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース

June 1, 2018

ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース 予選レポート
ENDLESS GT-Rが今季初のポールポジションを獲得する

 スーパー耐久シリーズの第3戦は、富士スピードウェイを舞台に「SUPER TEC」として、そして国内では10年ぶりの24時間レースとして開催される。
その予選が6月1日(金)に開催され、ポールポジションはYUKE TANIGUCHI/山内英輝/銘苅翼/峰尾恭輔/砂子塾長/山田真之亮組の#3 ENDLESS GT-Rが獲得した。

 

#82 Phoenix Racing Asia R8の速さが光るも、幻のポールに・・・

24時間にも渡る長丁場で予選順位は、それほど重要ではないと思われがちだが、各クラスでトップになれば1ポイントを獲得できる。
優勝すれば45ポイント獲得できるとはいえ、そこは「たかが1ポイント、たかが1ポイント」でもある。
この1ポイント差で最後に笑う可能性もあれば、泣く可能性もあるし、何より注目度の高い今回のレースで一番になることは、とてつもない栄誉であるだけに、それぞれ全力でのアタックが繰り広げられた。

ちなみに、木曜日には昼間に90分間の専有走行が2回、さらに2時間30分の夜間練習走行が行われたが、最速タイムの1分40秒348を記したのは#82 Phoenix Racing Asia R8。
このターゲットタイムは好天に恵まれた予選では、たやすく上回られることとなった。
なお、通常の予選はグループ2とグループ1に分けて行われるが、今回は間にST-Xクラスのセッションが設けられた。

そのST-Xクラスでは、Aドライバーセッションの大半をリードしていた#3 ENDLESS GT-RのTANIGUCHIだったが、最後の最後に#82 Phoenix Racing Asia R8のアレックス・アウに逆転を許してしまう。
しかし、その差はわずかコンマ1秒ほどとあって、パートナーの山内に期待が託されることとなった。
期待に応え、Bドライバーセッションで山内はレコードタイムをも更新する、1分39秒703をマークしてトップに立つ。
だが、#82 Phoenix Racing Asia R8のショウン・トンも1分39秒738と僅差に収めたことから、合算タイムでポールポジションを獲得した・・・はずだった。

というのも、トンは走路外走行が10回もあって、すべての当該タイムが抹消されていたのである。
これにより、#3 ENDLESS GT-Rが今季初のポールポジションを獲得することになった。
2番手は浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/安田裕信/サン・ゼン組の#99 Y’s distraction GTNET GT-Rが獲得しGT-R勢は、フロントローから決勝のスタートを切ることとなった。
対して、#82 Phoenix Racing Asia R8は最後尾からのスタートに。
24時間もの長丁場で、どこまで追い上げてくるか注目される。

 

 

ST-TCRクラスは、L&JR Mars Audi RS3が、2戦目にしてクラストップを奪う

#31 Nissoku Porsche 911 GT3が直前になってエントリーを取り消したこともあって、孤軍奮闘の戦いとなったST-1クラスは、星野辰也と織戸学がアタックを担当した、#47 D’station Porsche cupがST-Xクラス勢に続く、総合8番手につけていた。

一方、やはり孤軍奮闘ながら、初成立で注目されたST-Zクラスは#51 DIAMANGO Caymanは総合22番手に。
しかし、細川慎弥が1分49秒450をマークしており、5月に行われた公式テストより1秒以上のタイムアップを果たしていた。

ST-TCRクラスでは、前回から出場の#65 L&JR Mars Audi RS3がAドライバーセッションで、まず今村大輔が新レコードタイムとなる1分49秒598をマークしてトップに。
2番手に1秒4もの差をつける。
Bドライバーセッションでは#98 FLORAL CIVIC TCRの加藤寛規が1分49秒737でトップに立つも、今村のパートナー加藤正将は6番手ながらトップから1秒2の差で抑えたことから、合算タイムではトップに浮上。
石澤浩紀、吉田寿博とともに駆るマシンをクラス最前列に並べることとなった。

2番手は植松忠雄/中野信治/大津弘樹/小林崇志/石川京侍組の#98 Modulo CIVIC TCRが獲得し、飯田太陽/加藤寛規/濱口弘/高橋一穂/リチャード・ウィー組の#97 FLORAL CIVIC TCRが3番手に。

 

 

埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXが、ST-3クラスで2戦連続トップ

ST-Xクラス、ST-1クラス、そしてST-TCRクラス勢に続く総合15番手につけたのは、ST-3クラストップの#68 埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXだった。
Aドライバーセッションに挑んだ服部尚貴が1分52秒165をマークしてトップに立つも、その週に走路外走行があり、採択されず。
トップを#39 ADVICS TRACY RC350 TWS DPSの手塚祐弥に譲るも、服部は1分52秒892も記していたこともあり、差をコンマ1秒だけに。
これをパートナーの脇阪薫一がしっかり詰める、1分52秒351をマークしたことから合算タイムではトップに。
その結果、2戦連続のクラスポールから平沼貴之、菅波冬悟、番場琢とともに決勝に挑むこととなった。

クラス2番手は甲野将也/市森友明/輿水敏明/山崎学/大原学/島澤隆彦組の#14 エヴァRT弐号機岡部自動車Z34が獲得し、3番手はドリームチームとまで呼ばれる、嵯峨宏紀/宮田莉朋/平手晃平/石浦宏明/山下健太組の#62 DENSO Le Beausset RC350が獲得。このチームには「SUPER TEC」4連勝の期待もかかる。

4台が挑むST-3クラスは、大澤学/後藤比東至/井口卓人/石原瑞基組の#59 DAMD MOTUL ED WRX STIが3戦連続でトップ。
もちろんアタックを担当した大澤、後藤ともにトップで、総合でも16番手につけていた。
クラス2番手は冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄/成澤正人/藤井芳樹/古山節夫組の#6 新菱オート☆DIXCELエボXが獲得し、大健闘の3番手を、谷川達也/野上達也/野上敏彦/山田弘樹/藤原能成組の#17 DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-Dが獲得した。

 

 

最速譲らず、TOM’S SPIRIT 86が開幕以来のST-4クラスのトップに!

ST-4クラスでは#86 TOM’S SPIRIT 86が3戦連続トップ。
Aドライバーセッションに挑んだ松井孝允は、#29 T’S CONCEPT小倉クラッチ86の佐々木雅弘、#55 Sunoasis田中建設86のたしろじゅんに続く3番手だったものの、トップとの差をコンマ2秒に抑えたことから、Bドライバーセッションに挑んだ坪井翔の大奮闘で逆転に成功、ひとり1分57秒を切る1分56秒819をマークし、ピットで見守っていた松井、中山雄一、蒲生尚弥から手厚い祝福を受けることとなった。
ちなみに中山には「SUPER TEC」5連勝の期待もかかっている。

2番手はたしろ/大井貴之/三笠雄一/伊藤毅/田中雅之組の#55 Sunoasis田中建設86が獲得し、3番手は佐々木/大嶋和也/飯田章/小山美姫/豊田大輔/小倉康宏組の#29 T’S CONCEPT小倉クラッチ86が獲得している。

ST-5クラスでは、ロードスターが来るか、フィットが来るかという予想を覆し、橋本陸/霜野誠友/武地孝幸/西山隆/井出靖司/谷岡力組の#66 odula Idia MAZDAデミオ15MBが、2戦連続でトップにつけた。
2番手はランキングトップにつける、筒井克彦/山西康司/田中貴洋/上村優太/山下潤一郎/田中勝輝組の#2 TEAM221ロードスターが、そして3番手は村上博幸/雨宮恵司/吉田綜一郎/脇谷猛/中根邦憲/杉野治彦組の#88 村上モータースMAZDAロードスターが獲得した。

注目の決勝レースは2日(土)、15時にスタートを切る。果たしてどんなドラマが、そこには待ち構えているのだろうか。

 

 

ST-Xクラストップ #3 ENDLESS GT-R

 

《YUKE TANIGUCHI》
「今回はST-Xクラスだけ別で予選をやらせてもらえることになったので、前の方から出て行って、ずっとクリアだったから、クリアすぎて空気抵抗がいっぱいあるな、って(笑)。気持ちよく走って、タイヤの美味しいところを初めて使えました。
今まで1周目とか2周目にずっと引っかかっていたのが、渾身のアタックで。
最後ちょっと82号車(Phoenix Racing Asia R8)にコンマ1秒ぐらい負けちゃったんですが、ちょっと自分的にはあれでいっぱいいっぱいでした。
でも、山内がトップになったんですが、『ちょっと足りない』って。
そこからの逆転ですから、ラッキーでしたね。
24時間レースは僕が最後に出たのは95年、13年前の十勝。
その時はZでST-3クラス、総合3位で優勝しているんですが、それ以来ですね。
決勝はクルマを壊さないことがいちばん重要だし、難しいと思うので、ずっと燃費走行だったり、クルマをいたわる走りをみんなで練習しているので、最初から最後までトップでいけるよう、頑張ります」

《山内英輝》
「昨日からクルマの調子も良かったし、去年もここでポールを獲っているので、自信がありましたし、ちゃんとアタックできれば獲れると思っていたので、本当に良かったです。今回は24時間レースなので、それぞれのチームに戦い方があると思いますが、自分たちはしっかりメニューを組んでいるところなので、ベストを尽くせるようにひとりひとり集中して、ミスさえなければ自ずといい結果が出てくると思います。まずは誰ひとりミスをしないで、任されたスティント、ピット作業すべてにおいて、ひとりひとりが集中することが大切だと思います。まずはしっかり現場を見て、僕がニュルで24時間レースを経験したことや、みんなが経験していることをしっかり話をしていけば、大丈夫だと思います。ここまでの2戦、流れが良くなかったので、しっかりいい結果が出るように頑張っていきたいと思います」

 

 

ST-1クラストップ #47 D’station Porsche Cup

 

《織戸学》
「決勝はとにかく6人のドライバーが、うまく24時間、クルマをいたわりながらゴールするというのがテーマなので。
あと、ジェントルマンの育成もテーマだから、それが一番なのでやりながら。
自分の走り的には、もうちょっと行きたかったね。
まぁ、でも。最後にみんなで気持ちよく終われればいいですね」

 

 

ST-Zクラストップ #DIAMANGO Cayman

 

《細川慎弥》
「今、49秒が出て、この流れで来る中で、そんなもんかな、と。別に予選一発のセットもしていないので、決勝を見据えて乗りやすいセットアップなので。でも順調には来ていますよ」

 

 

ST-TCRクラストップ #65 L&JR Mars Audi RS3 LMS

 

《今村大輔》
「ニュータイヤを入れると、クルマのフィーリングがだいぶ変わるという想定でやってきたんですが、実際のところニュー入れたことがなかったので。
でも、想定どおりというか、美味しいところが使えたので、昨日の練習より2秒もタイムが上がったので、クルマのセッティング、フィーリングは上々です」

《加藤正将》
「予選のポールは特に狙っていなくて、24時間なのでニュータイヤでの美味しいところを、各セッション狙っていった結果なので、僕はもうちょっと出たかな、というのはあるんですけど、これをやると厳しいな、というのが僕のセッションで分かったのは、決勝に向けては明るい材料です。
監督という立場からもそうなんですが、とにかくクルマを壊さないように。
でも、なおかつそれなりのペースで走らないと、たぶん勝てないと思うので、とにかくコンスタントラップ、1周だけじゃなくて、10周、20周走ったトータルでタイムが良くなっているというところを、今探っている最中です」

 

 

ST-3クラストップ #68 埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークX

 

《服部尚貴》
「はい、ベストラップは4脱(走路外走行)しておりました(笑)。
ちょっと出ちゃいました、レクサスコーナーの立ち上がりで。
でも、合算では1番!
2番手にコンマ1秒弱ビハインドということを、スタート前にシゲ(脇阪)に伝えて。
ただ、タイムは出るクルマだったから、4脱せずに帰ってきてくれたので、タイム的には1番獲れました。
ちょっと、いろいろトラブっている部分もあるので、24時間に向けての部分でまだちょっと不安材料はゼロじゃない。
予選はとりあえず、みんなそれなりに24時間仕様かな、と思えるところもあるもんで。
けど、うちもそうだけど、それでも1番が獲れたんで、今回は調子いいということで、ここまでは。トラブルだけが本当に怖い」

《脇阪薫一》
「まずひとつは、チームがこの4ドアセダンを、ここまでスポーツカーに対抗できるようにしてくれたのは自慢してもいいと思います。
あとは今回に関してちょっと僕らは作戦的にカメさん、うさぎさんのどちらかと言うと、うさぎさん側なのかな、と思っているけど、カメさん的な要素ももちろん考えています。
まわりを見ると、もっとカメさんなのかな、と。
でも、意識的に1個ずつ表彰台を狙って、このクルマとこのクラスになって3位、2位と、ポールを2戦連続で獲って、あと1位しかないから、目標が優勝しかないって雰囲気が出ているだけで、悲壮感が漂っているわけでもないし、レース前のいい意味でのピリッとした雰囲気だと思っています。
チームを服部さんとふたりで引っ張れるように頑張ります」

 

 

ST-2クラストップ #59 DAMD MOTUL ED WRX STI

 

《大澤学》
「今回、(ウエイトハンディで)クルマがさらに重くなって、とにかくブレーキが全然効かないんですが、足の方は何とかなってきて、いい感じだったのでポールが獲れて良かったです。
ただ、24時間レースなので、スタート位置にあんまり意味はないと思いますが、1点獲れてラッキーでした。
他のクルマが控えめなのは(苦笑)、たぶん決勝を見据えてのことだと思うんです」

《後藤比東至》
「やれることは全部できているので、人は人、うちはうちで、しっかりやれたらと思っています。
予選の走りはうまくいったと思います。
ただ、いつもは計測1でタイムが出るんですけど、他のチーム見ても、それがなんだろうと。
タイヤが変わったようでもないし、ちょっと分からないんですが。
自分も計測1から行こうと思ったのにタイムが出なかったので、いつもと走り方を変えました」

 

 

ST-4クラストップ #86 TOM’S SPIRIT 86

 

《松井孝允》
「すごく順調な予選だったと思います。
走り的にはうまくいかなかったのもあったんですが、それも含めて坪井選手にうまく伝えられたことが、すごく良かったと思います。
クルマの方もエンジニアに伝えて、タイヤの温まりとかも全部伝えて、あとはドライバーがすごくいい走りをしてくれたので、坪井選手に感謝しています」

《坪井翔》
「松井選手の素晴らしいフィードバックのおかげで、どこでアタックすればいいか分かっていたので、そこに向けてタイヤもしっかり温めることができたし、しっかりクリアも取れたので、マシンもバッチリ決まっていたから、クルマのポテンシャルどおりに走ることができました。
結果的に6秒に入ったので、貴重な1点を取ることができました。
僕だけ24時間レースを走ったことがないんですが、ニュル経験者が3人もいるから僕が足を引っ張らないように。
でも、夜は練習で走った感じでは楽しかったから、そんな変な感じはしていません。
他のクラスとの絡み、接触だけ気をつけて、クルマを傷つけないようにバトンタッチできればいい勝負できると思うので、楽しみたいと思います」

 

ST-5クラストップ #66 odula Idia MAZDAデミオ15MB

 

《橋本陸》
「Aドライバーの時は、スリップを使っているドライバーが少なかったんです。
たぶん僕とかもう1台ぐらいしか使っていなかったんで、6秒7もFITに引っ張られて出せたタイムなので。
それに対してBドライバーの予選ではみんなスリップを使い合って走っていて、それで6秒台で固まる予選になって。
僕としては大成功の予選でした。
前回に続いてスリップを使えたし。
でも、決勝で笑いたいですね。
去年の岡山以来、何も起きていないし・・・。
長いレース、しっかり戦います!」

《霜野誠友》
「クルマも調子良かったですし、最初タイヤのグリップが低くて、路面もあんまり良くなかったので、ちょっとフラフラしていたんですが、それでもいいタイミングでタイムも出せたから、まぁ良かったなと。
最後決めに行った周でスリップを使いに行ったんですが、前を走っていたクルマが飛んでしまったので(笑)。
セクター2と3が単走になってしまったのは、ちょっともったいなかったですね。
でも、いいタイムというか、いい走りができて良かったです。
初めての24時間レースですが、夜走るのは楽しいですね!
橋本選手と僕が夜担当なので、壊さないように無事にクルマを返して、24時間経った時に笑えればいいと思っているので、しっかり頑張りたいと思っています」

(はた☆なおゆき)

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