《プレビュー》ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第5戦 MOTEGI SUPER TAIKYU

September 14, 2018

ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第5戦 MOTEGI SUPER TAIKYU プレビュー
決まるかチャンピオン、最終戦を待たずして!

全6戦で争われるピレリ スーパー耐久シリーズも、ツインリンクもてぎで第5戦を迎え、いよいよ佳境に差しかかろうとしている。
今回いちばんの焦点は、最終戦を待たずしてチャンピオンを決めるクラスが、果たして何クラスあるか。
もちろん接戦のクラスもあるが、決定の条件はのちのち記すこととする。
そして、今季最後の全クラス混走レース、5時間に及ぶ戦いの中に、どんなドラマが待ち構えているのだろうか。

 

 

4位に入れば決まる、ST-XクラスのY’s distraction GTNET GT-R

昨年までの4年間、もてぎのレースは開幕戦として開催されていた。
そのレースを制したのは、前回のウィナーでもある#24スリーボンド日産自動車大学校GT-Rの内田雄大/藤井誠暢/平峰一貴組。
このチームは2014年と16年にも、もてぎでの優勝経験があり、相性は抜群である。
ただし、気象条件も異なる上に、今年からコントロールタイヤがピレリに改められ、また開幕戦ということもあって昨年もノーハンディの戦いではあった。
大量得点が可能な第3戦・富士24時間を欠場したため、現在ランキング2位で、まだチャンピオン獲得の権利を残しているものの、トップとの差は40ポイント。
計算上では4位のチームまで権利はあるとはいえ、いずれも残り2戦のポイントフルマークが条件で、トップの結果次第とあって、かなり厳しいと言えるだろう。
そのランキングトップのチームとは、#99 Y’s distraction GTNET GT-Rの浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗組。
ここまで2勝をマークして、14年以来の王座奪還にあと一歩と迫っている。
今回で決めるための条件は、4位に入ること。すでにウエイトハンディは50kgにも達しているが、それなら決して厳しい条件ではない。
ただ、それで良しとするだろうか?
勝って決めて、喜びを二重にしたいと間違いなく思っているはずだ。
その一方で、ライバルたちは「せめて一矢報いたい」と思っていよう。
中でもダークホースは#81 J-Fly Racing R8のジェフリー・リー/アンドレ・クート/川端伸太朗組だ。
アウディを走らせるアジアのチームは、ドライバーが日本のサーキットに不慣れというハンディがあったが、クートと川端の豊富な経験が、きっとリーをカバーできるはず。
注目したい。

 

勝って決めるか、ST-TCRクラスのModulo CIVIC TCR!

昨年のもてぎ大会は2グループ開催で、グループ2としてST-1クラスとST-2クラス、そしてST-5クラスとの混走だった、ST-TCRクラス。
初めてのレースということもあり、他のクラスと比べて、どれほどのポテンシャルを見せるか注目されたが、残されたのはTCR車両の総合優勝という結果。
まさにセンセーショナルなデビューを果たしていた。

さて、そのST-TCRクラスでランキングのトップにつけるのは、#97 Modulo CIVIC TCRの植松忠雄/中野信治/大津弘樹/小林崇志組だ。
まだ4チームに王座獲得の権利は残されているとはいえ、2位につける#98 FLORAL CIVIC TCRの飯田太陽/加藤寛規/石川京侍組との差だけでも、34.5ポイントに達しているだけに、王手がかかったと言ってもいいだろう。
#97Modulo CIVIC TCRの王座獲得の条件は、勝つか2位になること。
またポールポジションを獲得して、1ポイントを加えれば3位でもいいのだが、ウエイトハンディは55kgにも達しているため、予選での一発はどうしても欠いてしまうはず。
しかも、過去の例からTCR車両はウエイト感度が高いのは明らかで、重さが長丁場ほどボディブローのようにじわりじわりと効いてしまいがち。
「縁起でもない」と言われそうだが・・・。
つまり、そのあたりにライバルには、つけ入る隙も生じるかもしれないということだ。

なお、スポット参戦の#33 Audi RS3 LMSは、アウディジャパンが開催するドライビングレッスンプログラムのひとつで、今年新設された「レースエクスペリエンス」のサーキットトライアル総合優勝者に、レース参戦のチャンスを与えるというもの。
その対象となった大岩浩気を、スーパーGTでアウディR8 LMSを駆る富田竜一郎とインストラクターらがバックアップする。
大きな夢をかなえた大岩が、どんな走りを見せてくれるのか注目したい。

 

ST-Zクラスが再び成立、ST-1クラスにも再び影山組が・・・

ST-Zクラスが第3戦以来の成立を果たす。
もちろん#51DIAMANGO Caymanで、今回は石原将光/坂本祐也/池田大祐組で挑む。
前回出場した時には、スタートと終盤にトラブルを抱えたため、完走はしたものの、本領を完全に発揮することは許されなかった。
しかし、バッテリー系のトラブルだったということで、そのあたりはしっかり対策済。
今回で進化を見定めたいところだ。
そして、前回でチャンピオンが決定したST-1クラスだが、その#47 D’station Porsche cupは今回不参加。
しかし、#31Porsche 991GT3 Cupが第2戦以来の復帰を果たす。
Bドライバーは影山正美のままで、引き続きジェントルマンドライバーをサポートするが、そのAドライバーがT.Starkに改められ、またCドライバーは今回のみ上村優太が担当する。
影山の新たなスキルアッププログラムに注目したい。

 

ST-2クラスとST-3クラスは未だ激戦! この戦いは最後まで続く

ST-2クラスとST-3クラスは、さすがに今回チャンピオンが決まることはないだろう。
ランキングトップと2位の差が、それぞれ5.5ポイント、3ポイント(!)で、ST-2クラスに至っては、出場する4チームすべてにまだ権利が残されている。
ST-3クラスも7チームが有権利。
今回取りこぼしたチームから脱落していって、絞られた状態で最終戦まで激戦が続くことになるのだろう。
ならばと、ウエイトハンディの多少で、有利なチームを見出してみようと思ったら、これも僅差。
まずST-2クラスではトップを守り続けている、#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学/後藤比東至/井口卓人/石坂瑞基組が50kg、2位の#6新菱オート☆DIXELエボXの冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組と、3位の#17 DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-Dの谷川達也/野上達也/野上敏彦/藤原能成組が45kgで、ほぼイーブン。
唯一、#7 Neo Globe☆新菱オートDXLエボXの八巻弥/朝日ターボ/石崎敦士/成澤正人組が10kgと少なく、今回は狙い目のレースになるはずだ。
同じようにST-3クラスも、トップの#68埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXの服部尚貴/脇阪薫一/平沼貴之組が35kg、そして4チームが25kgで続いている。いちばん重いチームであっても、この程度であれば、どこも守りの戦いとはしないはず。
25kgのチームの中で最も注目したいのは、2位につける#38 muta Racing ADVICS RC350 TWSの堀田誠/阪口良平/新田守男組である。お気づきだろうか、車両名に。そう、それまでのIS350から、RC350にスイッチしているのだ。IS350にこだわってきたチームが、ここであえての変更には、何か重大な意味を含んでいるに違いない。

 

連覇に王手をかけたST-4クラスのTOM’S SPIRIT 86

一方、ST-4クラスでは王手がかかっている。111ポイントを獲得している、#86 TOM’S SPIRIT 86の松井孝允/坪井翔/中山雄一組と、2位との差は33ポイント。
しかも、その2位である#55 Sunoasis田中建設86は今回のレースを欠場とあって、阻止する権利は#884林テレンプSHADE RACING 86の平中克幸/HIRO HAYASHI/吉田広樹組だけが持つこととなった。
それぞれ積むウエイトハンディは30kgと20kg。
他のチームはノーハンディ、もしくは5kgと少ないことから、どんな形であれ事実上の一騎討ちということになる。
この2チームの差は38.5ポイントに達しているため、#86 TOM’S SPIRIT 86はポールポジションさえ奪えば、5位でも2連覇が達成される。
ただ、よほどのトラブルに見舞われない限り、そんな守りの展開は良しとしないはず。
まして、もてぎは昨年唯一、土をつけたサーキット。
決めるからには、勝ってこそと確実に思っているだろう。

 

その差、たったの1.5ポイント! ST-5クラスの争いこそ、最後まで続く

シリーズいちばんの接戦となっているのが、ST-5クラスである。
トップの#88村上モータースMAZDAロードスターの村上博幸/TBN組と、2位の#2 TEAM221ロードスターの筒井克彦/大塚隆一郎/山下潤一郎/田中勝輝組の差は、わずか1.5ポイントでしかないからだ。
積んでいるウエイトも25kgでイーブン。
まだ王座獲得の権利は、他にも3チームに残されているものの、そういったチームを意識せず、最終戦まで一騎討ちを繰り広げるはずだ。
#2 TEAM221ロードスターは、大塚をラインアップに戻したのに対し、#88村上モータースMAZDAロードスターはBドライバー以下が、この原稿執筆時点では未発表。
今年はドライバー育成を兼ねての参戦で、レースごとドライバーを入れ替えているからなのだが、ぎりぎりまで決定を遅らせているのは、きっと最強の組み合わせにしようと考えているからなのだろう。
一方、FRとFFが混在するクラスとあって、雨でも降ろうものならロードスター勢に、FIT勢が襲いかかるのは必至。
まさに、この時とばかりに!
今年はまだ未勝利である、#69 J’S RACING MOTY’S制動屋FITの梅本淳一/藺牟田政治/ラザック・イフワット/久保田秀夫組、#4 THE BRIDE FITの見並秀文/太田侑弥/TBN組が、注目すべきチームになりそうだ。

 

(はた☆なおゆき)

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