《予選レポート》ピレリスーパー耐久シリーズ 第1戦鈴鹿サーキット

ピレリスーパー耐久シリーズ 第1戦 鈴鹿サーキット 予選レポート
ニューマシン、新規参戦の外国人ドライバーが速さを見せた予選

今年もピレリ スーパー耐久シリーズは鈴鹿サーキットで幕を開け、53台ものエントリーを集めることとなった。全クラス混走の5時間で争われる決勝レースを前にして、3月22日(土)に予選が行われ、#1 GTNETGT3 GT-Rの浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗組がポールポジションを獲得した。また、初のバトルが繰り広げられることで大いに注目された、GT4車両によるST-Zクラスでは#2 ケーズフロンティアSYNTIUM KTMの飯田太陽/加藤寛規/高橋一穂組が予選トップとなった。

 

 

王者の貫禄見せて、GTNET GT3 GT-Rがポールポジションを獲得!

昨年は一度も雨に見舞われず、天候には恵まれ続けたスーパー耐久だが、少なくとも今年も開幕戦はその記録が継続されそうだ。さて、金曜日に行われた専有走行でトップは、2分1秒366を記していた#300 TAIROKU RACING Ferrari 488。ただし、これはグループ2とグループ1を分けたとはいえ、混走状態でのタイムだ。ST-Xクラスは単独でのアタックが可能であることから、これを上回ってくるのは必至と言えた。

実際、土曜日の朝に行われたフリー走行では、やはり混走ではあったものの、気温がぐっと下がってコンディションも向上したことから、トップタイムはさらに向上。#777 D’station Vantage GT3が2分0秒827をマークする。これで予選のターゲットタイムは2分切りに改められることに……。

ジェントルマンドライバーによるAドライバー予選では、#1 GTNET GT3 GT-Rの浜野彰彦が2分0秒086をマークしてトップ。これに#777 D’station Vantage GT3の星野敏が2分0秒346で続き、3番手には2分2秒086を記録した#112 SATO-SS SPORTS AMG GT3の佐藤敦が。

そしてプラチナドライバーによるBドライバー予選では、予想どおり2分の壁が崩された。最初に切ってきたのは#1 GTNET GT3 GT-Rの星野一樹で1分59秒677を記すも、その直後に#300 TAIROKU RACING Ferrari 488 GT3のハリソン・ニューウェイが1分58秒748を叩き出して逆転に成功。さらに終了間際に、#112 SATO-SS SPORTS AMG GT3の元嶋佑弥が1分59秒628をマークして、星野を上回ることとなった。ちなみにニューウェイは、今年からスーパーフォーミュラにも挑むドライバーで、父親はF1デザイナーとして知られるエイドリアン・ニューウェイ。まさに他を圧する速さを見せつけた。

その結果、合算タイムでトップに立ったのは、#1 GTNET GT3 GT-Rだった。これに#777 D’station Vantage GT3が続き、Aドライバーを山口大陸が務めた、#300 TAIROKU RACING Ferrari 488が3番手につけることとなった。

 

最初の対決、ST-Zクラスの予選トップはケーズフロンティアSYNTIUM KTMが獲得!

ST-Xクラス勢に続く総合8番手は、ST-1クラスの#47 D’station Porscheが獲得。まずAドライバー予選で星野辰也が2分12秒881でトップにつけ、#998 Z-REX ADVICS R8 TRACYのシュー・リンシャオに5秒の差をつける。しかし、Bドライバー予選では立場が一転。#998 Z-REX ADVICS R8 TRACYのジャン・ジーキャンが2分5秒246をマークし、#47 D’station Porscheの織戸学をコンマ8秒上回ったのだ。クルマのポテンシャルとしては圧倒的にアウディの方が上回るのは、ある意味予想どおりではあったが……。

一方、初めての対決が注目されたST-Zクラスでは、飯田太陽が2分13秒446で、加藤寛規が2分13秒304で、ともにトップだった#2ケーズフロンティアSYNTIUM KTMが、もちろん合算タイムでトップに。しかし、#3 ENDLESS AMG GT4も内田太陽、山内英輝ともに僅差で続いており、決勝では接戦となることが予想される。

なお、2戦目の参戦となるはずだった#35モノコレSUN’S TECHENO GINETTAは、金曜日の練習中にクラッシュし、予選を前にして無念のリタイアとなっている。

 

悲願の初優勝なるか、ST-TCRクラスはBRP Audi Mie RS3 LMSがトップ

ST-TCRクラスでは、Aドライバー予選でHIROBONが2分12秒874でトップにつけ、Bドライバー予選では松本武士が2分12秒167で2番手だったものの、合算タイムでは#19 BRP Audi Mie RS3 LMSがトップに。Bドライバー予選でトップだったのは、#75 AZIMUTH CIVIC TCRの蘇武喜和。2分11秒677を記し、塚田利郎との合算タイムでは3番手につけた。

そして間に割って入ったのは、植松忠雄と中野信治がアタックを担当した、ディフェンティングチャンピオンでもある#97 Modulo CIVICだった。

ST-3クラスでは#62 DENSO Le Beausset RC350がトップ。嵯峨宏紀が2分14秒688を、山下健太が2分14秒187をマークして、ふたりとも他を寄せつけず。クラス2番手は服部尚貴と脇阪薫一がアタックを担当した、#68埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXで、3番手は長島正明と小松一臣がアタックを担当した、#15岡部自動車Z34だった。

そして、ST-2クラスは7連覇を狙う#59 DAMD MOTUL ED WRX STIが、開幕戦のトップを奪うことができず。大澤学が2分17秒558でトップだったが、#6新菱オート☆DIXCELエボXの冨桝朋広が2分17秒812と僅差で続き、パートナーの菊地靖が2分16秒266を記してトップに立って合算タイムでは逆転に成功。#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの後藤比東至は2分18秒101を記すに留まった。

 

ST-5クラスはマシンチェンジの挨拶がわりに、odula idea ROADSTERがトップを奪う

ST-4クラスでは予選を前に行われたフリー走行で、#86 TOM’S SPIRIT 86にアクシデントが発生する。開始から間もなくマシンをコース脇に止め、その後の走行がかなわなかったからだ。エンジンにトラブルを抱えていたためだが、なんとか予選には出走。Aドライバー予選に挑んだ坪井翔がなかなかタイムを出せず、「ひょっとして……」と思わせもしたが、計測3周目にしっかり2分21秒078をマークしてトップに浮上。続いてBドライバー予選で中山雄一も2分20秒790にまで短縮を果たし、文句なしのトップにつけることとなった。

2番手は平中克幸と国本雄資がアタックを担当した、#884林テレンプSHADE RACING 86が獲得。3番手は新チームで久保凛太郎と細川慎弥がアタックを担当した、#310 GR Garage水戸インターGR86が獲得した。

ST-5クラスのAドライバー予選では、#66 odula idea ROADSTERの橋本陸が2分32秒704でトップ。Bドライバー予選では、#168 冴えカノレーシングwith RFC FITを駆る、かつての僚友でもある霜野誠友が2分32秒545でトップに立つ。だが、合算タイムでは武地敬幸が5番手ながら霜野から大きな遅れを取らなかったことで、#66 odula idea ROADSTERが逃げ切りを果たしてトップにつけることとなった。

2番手には田中良平と大崎悠悟がアタックを担当した、#78 LOVE DRIVE ROADSTERが獲得し、3番手は梅本淳一と窪田俊浩がアタックを担当した、#69 J’S RACING☆FITが獲得した。

 

ポールポジション

[ST-Xクラストップ] #1 GTNET GT3 GT-R

浜野彰彦
「昨日から一樹さんがセットアップしてくれて修正して、やっぱり乗りやすいクルマにしてくれるのは、僕らジェントルマンにとってはありがたいですね。乗りにくいクルマだと速く走れないんで、引き出し少ないから(笑)。嬉しいですね、最高でした。決勝では気負わず淡々と、壊さずゴールまでクルマを運ぶというのが第一だと思うので、そうやれば結果が自ずとついてくると思います。(ディフェンディングチャンピオンということは)去年までで、気持ち的には割り切っていこうと思っているので、シーズンが始まっちゃえば今年は今年と。でもゼッケンに1がついているので、それに恥じない走りをしなくちゃな、と。気負わないよう自分に言い聞かせています(笑)」

星野一樹
「浜野さんの走りは素晴らしかったです。車載とかデータロガーを見て、常に『教えてください』って僕に聞いてきて、勉強する姿勢が素晴らしいので、それが昨日からだけじゃなく、去年1年間通してずっとやってきたことが今週も含めて形になったから、ものすごくいい予選になったと思います。でも、びっくりしましたよ、想定より秒単位で速かったので。すごいアタックでした。そもそもBドラ予選で僕は勝てないと思っていたので、フェラーリ、アストンとか新車勢、あとメルセデスの一発には勝てないので、僕のBドラ予選は4番手かな、と。でも、浜野さんの貯金でフロントロー行けるかな、って感じだったんですよ。だから、ポールなんて夢にも思っていなくて、本当に嬉しいです。実際、クルマの差はかなりありますね。決勝は淡々といけば、いいペースでもあるので、そのへんは自信ありますよ。後ろから1秒速いクルマが来ても、抑えればいいだけなんで。気持ちでは負けないし、大丈夫だと思います」

 

[ST-1クラストップ] #47 D’station Porsche

星野辰也
[クルマは去年より速くなっているんですが、まわりはもっと速くなっていて、びっくりしました。アウディ、速いですね。驚きました。クルマ変わったんでしょうか? その意味で、織戸さんはすごいですね! アウディに負けないように、みんなで力を合わせて頑張ります]

 

[ST-Zクラストップ] #2 ケーズフロンティアSYNTIUM KTM

加藤寛規

「富士の合同テストからしたらクルマがかなり良くなってきたので、それはやっぱりスタッフが頑張ってくれたし、KTMのスタッフも来てサポートもしてくれたので、そういう意味ですごく助かりました。ただ、ストレートスピードが遅いから富士ではコテンパンにやられそうですから、ここで。鈴鹿ではコーナリングマシンが行けるので、そういう意味でポールが取れて非常に良かった。長いレースをまだ走ったことないので、このクルマでは。明日はまわりを見ながら、でも自分たちの流れもあるので、あんまり無理せずに、まずは完走してデータ取りたいと思っています」

 

[ST-TCRクラストップ] #19 BRP Audi Mie RS3 LMS

松本武士
[ちょっと予選の一発タイム出すに当たっての重量バランスというか、燃料の搭載量が合わせきれなかったのが、タイムに出たのかな……と。11秒台は狙えたと思うので、合算ではポールポジションですけど、ベストタイムでいったら僕は2番手なので。そこはものすごく悔しいですね。決勝のアベレージラップは悪くないから、コツコツとポールから逃げていくだけだと思うので、きっちりと勝てるように頑張ります]

 

[ST-3クラストップ] #62 DENSO Le Beausset RC350

嵯峨宏紀

「今週入ってからずっと、予選と決勝を分けてセットアップしてきた中で、僕が今走ったのは予選用のセットだったんですが、Aドラ、Bドラ予選ともにいいタイムでトップに立てて、それは良かったんですけど……。決勝に向けてはまだ課題もあって、それはCドラ予選も使って、まだテストしている段階です。まずは1ポイント獲れたのは良かったんですが、決勝に向けてはミーティングを重ねて、どうするのか一回データを見ながらやらなくてはいけないと思っています」

 

[ST-2クラストップ] #6新菱オート☆DIXCELエボX

菊地靖

「地元だし、冨やんも。頑張って速かったから、いつもより精神的に楽な状態で、僕はアタックできました。だけど、59(DAMD MOTUL ED WRX STI)が逆に気持ち悪いよね。温存している感じなんで(苦笑)。決勝もこのまま行ければいいけど、59に逆についていくか、いいポジションで、見える位置で戦えれば、きっと行けると思います。頑張ります!」

 

[ST-4クラストップ] #86 TOM’S SPIRIT 86

坪井翔
「今年初めてAドライバーになって、今まではBだったので言うことを聞いていれば良かったんですが(笑)、先陣切ってアタックしなきゃいけないというのもそうだし、今日練習でエンジントラブルがあって走れなかったので、いろんな不安を抱えながらアタックしたんですが……。でも、いいアタックができて、トップが獲れたので、中山選手も20秒台に入って、チームとしてはすごくいい予選だったと思うので、決勝に向けてもいい流れだと思います。まわりも速いのですが、まぁそれは開幕前から分かっていたことなので、楽しんでいきたいと思うし、5時間の開幕戦でまず1勝したいので、まずは大事に行きたいと思います」

 

[ST-5クラストップ] #66 odula idea ROADSTER

橋本陸

「去年まで前輪駆動のデミオに乗っていて、その前はフォーミュラやっていたので、後輪駆動の動きに慣れていたこともあって、いい感じでアクセルもコントロールできて、自分に合った動きをしてくれたので、すごく楽しく走れました。車両的なポテンシャルはすごく高いので、決勝ではしなきゃいけない仕事をしっかりやって勝てたらいいな、と思っています」

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