《決勝レポート》ピレリスーパー耐久シリーズ2019 開幕戦 SUZUKA S耐 “春の陣”

ピレリスーパー耐久シリーズ2019 開幕戦 SUZUKA S耐 “春の陣” 決勝レポート
どのクラスも一筋縄では行かなかったトップ争い。今年は大混戦の予感も!?

 

ピレリ スーパー耐久シリーズの開幕戦が3月24日(日)に鈴鹿サーキットで行われ、全クラス混走の5時間レースは非常にドラマチックな展開となった。昨年のチャンピオンチームが、早々にトラブルを抱えて遅れたり、めまぐるしくトップが入れ替わった末に、初優勝を飾るチームもあったり……。そんな中、ST-Xクラスを制し、総合優勝を飾ったのは、#777 D’station Vantage GT3の星野敏/ダレン・ターナー/近藤翼組だった。

 

 

 

作戦どおりかと思われたGTNET GT3 GT-Rにまさかの……

吹く風は冷たかったものの天候には恵まれ、決勝当日は絶好のレース日和となっていた。フリー走行はなく、決勝レースに向けた最終確認はできなかったとはいえ、序盤のレースはスムーズに進んでいった。
 そんな中、スタートからレースをリードしていったのは、#1 GTNET GT3 GT-Rの浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗組だった。スタートから藤波が後続を寄せつけず、ちょうど1時間を過ぎたあたりから、3回も出されたFCY(フルコースイエロー )もうまく使って、29周目に浜野へとバトンタッチ。そのまま逃げ続けることが予想された。

だが、その浜野に迫ってきたのが、#300 TAIROKU RACING Ferrari 488 GT3のハリソン・ニューウェイだった。予選最速のドライバーは3番手でシートを託されたが、予想以上のハイペースで追い上げ、まずは45周目に#777 D’station Vantage GT3の星野を1コーナーでオーバーテイク。その勢いで47周目には、やはり1コーナーで浜野をもかわしてトップに立つ。

 

 

それでも浜野は大きく遅れることなく続いていき、「見える範囲で着いていけば、必ずチャンスは訪れる」というチームのポリシーを実践していたのは間違いない。ところが、そんな最中の53周目、まさかの光景が。スプーンでST-4クラスの車両との接触があり、ピットに戻らずを得ず。右リヤのホイールが割れていたばかりか、アライメントが狂い、しかもドライブシャフトの交換を強いられることに。懸命の修復によって戦列復帰は果たせたものの、#1 GTNET GT3 GT-Rは得意の鈴鹿で、開幕ダッシュを決めることは許されなかった。

 

ひとたびトップに立ってからは、D’station Vantage GT3がその座を譲らず!

その直後にSC(セーフティカー)が入り、直後に#300 TAIROKU RACING Ferrari 488 GT3、#777 D’station Vantage GT3ともにピットに入ったことから、代わってトップを走行したのは、#244 LEXUS RC-F GT3をドライブする田中哲也。だが、67周目に佐藤公哉に代わると、トップに躍り出ていたのは、#777 D’station Vantage GT3の近藤だった。安定したペースで周回を重ね、徐々に後続を引き離す。

 

 

77周目のスプーンで2番手を走行していた、#300 TAIROKU RACING Ferrari 488 GT3の山口大陸が、ST-5クラスの車両と絡んでクラッシュ、リタイアを喫したことで、より差は広がっていくこととなる。残り1時間50分となった79周目に、アストンマーティンのファクトリードライバーであるターナーに交代。やはり安定のペースで逃げていく。

圧巻だったのは110周目に#777 D’station Vantage GT3はピットに戻ってくるが、ターナーは降りることなく、そのままコースに戻っていったこと! 鈴鹿でのレースは初めてながら、さすが耐久レースのスペシャリストと、強く感じさせることともなった。難なく逃げ切りを果たして、アストンマーティン ヴァンテージGT3の世界初優勝を飾る。

2位は#244 LEXUS RC-F GT3田中徹/田中哲也/佐藤組が獲得し、ST-3クラスから移行してきた#9 MP Racing GT-RのJOE SHINDO/柴田優作/影山正美/富田竜一郎組が、挨拶がわりの3位を得た。

 

初バトルのST-Zクラスは、ENDLESS AMG GT4が優勝

初バトルが繰り広げられることで大いに注目されたST-Zクラスは、#2ケーズフロンティアSYNTIUM KTMの飯田太陽/加藤寛規/高橋一穂組が予選トップだったものの、スタートを担当した飯田がトップを守れたのはオープニングの1周のみ。2周目には#3 ENDLESS AMG GT4の山内英輝がトップに立ってからは、後続を一切寄せつけず。その後の高橋翼、内田雄大、そして再び高橋のリレーも完璧に、嬉しい初優勝を飾ることとなった。

 

 

一方、#2ケーズフロンティアSYNTIUM KTMは、キャノピーの不具合が生じ、予定外のピットを余儀なくされたことのロスを、最後まで取り戻すことなく2位でゴールとなった。

ST-1クラスは#998 Z-REX ADVICS R8 TRACYのシュー・リンシャオ/ジャン・ジーカン/廣田築/イエホン・リー組が優勝。スタート違反に対するドライビングスルーペナルティやタイヤのバーストで、いったんは大きなロスを抱えるも、しっかり挽回することとなった。

 

 

ST-TCRクラスでは、FCYやSCランのたびピットに入ってロスを最小限とした、#65 Phenomen Mars Audi RS3 LMSの岡島秀章/加藤正将/下山征人/今村大輔組が、待望の初優勝を飾っている。きっちり3ストップで最後はガス欠が心配されたが、加藤がしっかり燃費をコントロールしてみせた。2位は#19 BRP Audi Mie RS3 LMSのHIROBON/松本武士/篠原拓朗組が獲得した。

 

 

 

ST-4クラスは林テレンプSHADE RACING 86が初優勝

ST-3クラスは#62 DENSO Le Beausset RC350の嵯峨宏紀/山下健太/小河諒組が、ポール・トゥ・ウィンを達成。ピットでのミスもあって、いったんはトップを譲るも、再逆転後は難なく逃げ切った。2位は#38 ADVICS muta racing RC350 TWSの堀田誠/阪口良平/堤優威組が獲得した。

 

 

ST-2クラスは予選トップだった、#6新菱オート☆DIXCELエボXの冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組がリードするも、電子制御系のトラブルが発生してペースが上げられなくなる。これで逆転を果たした#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学/後藤比東至/井口卓人/石坂瑞基組が、先制パンチに成功した。

 

 

ST-4クラスでは、#86 TOM’S SPIRIT 86の坪井翔/中山雄一/松井孝允組に悲劇が襲う。オープニングラップのうちに#884林テレンプSHADE RACING 86の平中克幸/国本雄資/HIRO HAYASHI組の先行を許したばかりか、わずか17周でミッショントラブルを抱えて、トップ争いから脱落してしまう。その後、修復なって戦列に戻るが、規定周回に満たずノーポイントに終わっていた。ライバルの脱落によって、難なく逃げ切った#884林テレンプSHADE RACING 86が初優勝を飾り、初参戦だった#310 GR Garage水戸インターGR86の久保凛太郎/細川慎弥/山口礼組が続く2位になっていた。

 

 

そしてST-5クラスは、#37 DXLワコーズNOPROデミオSKY-Dの井尻薫/辻かずんど/関豊組が優勝。ライバルのほとんどが義務づけられた、3回のピットストップではガソリンが足りず。そこをきっちり3回で済ませたことも、勝因のひとつとなった。2位は#70 J’S RACING☆FITの藺牟田政治/植田正幸/久保田英夫組が獲得した。

 

 

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