《予選レポート》ピレリスーパー耐久シリーズ2019 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース

ピレリスーパー耐久シリーズ2019 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース 予選レポート
TAIROKU RACING GT-R GT3がポールポジションを獲得

 

ピレリ スーパー耐久シリーズの第3戦は、2回目となる「富士SUPER TEC 24時間レース」として開催された。48台ものエントリーを集め、5月31日(金)に行われた予選において、ポールポジションを獲得したのは、山口大陸/ハリソン・ニューウェイ/本山哲/高木真一/ニコラス・コスタ組の#300 TAIROKU RACING GT-R GT3だった

 

 

やはり来た! ST-Xクラスでレコードタイム更新

今回は24時間レースとしての開催で、決勝は土曜日にスタートすることもあり、専有走行は木曜日に行われた。ここで最速タイムは#1 GTNET GT3 GT-Rの星野一樹のマークした1分39秒891。長丁場のレースであるだけに、速さそのものはそれほど重要ではないものの、ポールポジションを獲得すれば1ポイント得られるだけに、予選をまったく無視するわけにはいかないはず。

ちなみに非公式ではあるが、5月8日に行われた第2回公式テストにおいて#300 TAIROKU RACING GT-R GT3のハリソン・ニューウェイが1分38秒963をマークしており、これはコースレコードに相当。コンディションに恵まれれば、このタイムをターゲットとして公式に更新される可能性も十分ありそうだ。

実際、予選の行われた金曜日は雨を降らせそうな感じではなかったが、上空には雲もかかって気温もそう高くなかっただけに、どのクラスも専有走行よりタイムアップ。また、グループごと分けられて、よりクリアラップを取りやすくなっていたのも理由なのだろう。

ST-XクラスのAドライバーセッションで、トップタイムをマークしたのは#300 TAIROKU RACING GT-R GT3の山口で、1分39秒538と早くも公式練習のタイムを上回る。続いて行われたBドライバー予選ではニューウェイが期待どおりというか、期待以上のタイム、1分37秒413をマークして、レコードタイムを大幅に更新! ニューウェイは3戦連続で最速タイムを記し、そして#300 TAIROKU RACING GT-R GT3が初めてポールポジションを獲得した。

2番手は浜野彰彦が1分40秒144、星野一樹が1分39秒569をマークした、#1 GTNET GT3 GT-Rで、3戦連続のポールポジション獲得はならず。「300が速いね。ただ、予選と決勝は別物なので、僕らは決勝をしっかり走れれば! でも、悔しいですよ」と浜野。

 

ST-ZクラスはケーズフロンティアSYNTIUM KTMがトップを奪う

総合5番手につけたのは、ST-1クラスで孤軍奮闘の#47 D’station Porsche。星野辰也が1分45秒717を、そして織戸学が1分43秒083をマークした。

そして、これに続く総合6番手は、ST-Zクラスの#2ケーズフロンティアSYNTIUM KTM。Aドライバーの飯田太陽は1分49秒434で、#3 ENDLESS AMG GT3の内田雄大が記した1分49秒225に次ぐ2番手だったものの、#2ケーズフロンティアSYNTIUM KTMはスポット参戦ながら、今回はBドライバーに登録された小林崇志が猛奮起。1分47秒424をマークして、#3 ENDLESS AMG GT3の山内英輝が記した1分48秒634をはるかに凌駕したことから、逆転してトップに立つこととなった。

 

復活の狼煙上げたか、Modulo CIVICがST-TCRクラスで最前列に

総合8番手からはST-TCRクラスの車両が、ずらりと僅差で並ぶこととなった。Aドライバーセッションで、まずトップに立ったのは#97 Modulo CIVICの植松忠雄。1分49秒149をマークし、2番手につけた#108冴えカノfineレーシングwith RFCのふじいじゅんに1秒3もの差をつける。このマージンが大きくモノを言い、Bドライバーの中野信治は1分49秒374で3番手だったものの、合算では文句なしのトップとなっていた。

2番手につけたのは、ポール・イップとジョシュ・バードンがアタックした#501 KCMG Annika CIVIC。なお、バードンが記録した1分48秒228が、ST-TCRクラスの新たなレコードタイムとなった。3番手は堀主智ロバートと千代勝正がアタックした#22 WAIMARAMA KIZUNA Audi RS3 LMSで、千代もまた1分48秒台に乗せていた。

 

連覇目指し、ST-3クラスでは埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXが最速

ST-3クラスもまた出場した7台が、間に他クラスの車両を割り込ませることなく連なって、改めて激戦区であることを証明した。Aドライバーの服部尚貴が1分50秒959を、Bドライバーの脇阪薫一が1分51秒485をマークしてともにトップだった、#59埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXが決勝の最前列に並ぶこととなった。ちなみに昨年バトルを繰り広げて優勝を飾ったチームとしては、唯一の予選トップでもある。

2番手につけたのは#34 TECHNO FIRST RC350で、手塚祐弥が1分51秒651を、そして大草りきが1分51秒763をマーク。3番手は#62 DENSO Le Beausset RC350で、嵯峨宏紀が1分52秒923に甘んじていたものの、山下健太が1分51秒595で挽回した格好だ。

そしてST-2クラスでは、#59 DAMD MOTUL ED WRX STIがトップ。大澤学が1分53秒650で、#6新菱オート☆DIXCELエボXの冨桝朋広の1分55秒190に対して1秒半も引き離し、大澤のパートナー後藤比東至は1分53秒003で2番手だったものの、1分52秒920の菊地靖とは僅差だったことから、合算タイムではそのまま圧倒することとなった。

 

リベンジに向け、TOM’S SPIRIT 86が好発進果たす

ST-4クラスのAドライバーセッションでは、ここまで2連勝の#884林テレンプSHADE RACING 86を駆る平中克幸が1分57秒303で長らくトップだったものの、終盤になって#86 TOM’S SPIRIT 86の坪井翔が1分56秒632をマークして逆転。次の周には1分56秒471にまで縮めてだめ押しを遂げる。ちなみに平中は計測2周目のアタックだったのに対し、坪井は計測4周目からのアタックだった。

続くBドライバーセッションでも、中山雄一が1分47秒413をマークしてトップに立ったことから、TOM’S SPIRIT 86は3戦連続で最前列からのスタートが決定。トップを快走しながら、トラブルで大きく順位を落とした昨年のレースのリベンジの期待が込められることとなった。クラス2番手は#884林テレンプSHADE RACING 86が獲得。国本雄資は1分57秒725でセッション3番手。中山とともに国本を上回ったのは、#104 ROOKIE RACING 86の佐々木雅弘で、1分57秒510をマークしていた。3番手はここまで2戦連続2位で、久保凜太郎と細川慎弥がアタックを担当した、#310 GR Garage水戸インターGR86が獲得。

 

ヒロマツ デミオが2戦連続で予選トップ。だがしかし……

ST-5クラスのAドライバーセッションでは、終了間際になって#101ヒロマツ デミオの吉田綜一郎が、2分7秒165をマークして一躍トップに。#66 odula IDEA ROADSTERの橋本陸以下、4番手までコンマ04秒差で3台が並ぶ中、コンマ2秒とはいえ、その差が大きくモノを言うこととなった。

Bドライバーセッションでは、#69 J’S RACING☆FITの窪田俊浩が2分6秒330で暮らす最速タイムをマークするも、Aドライバーの梅本淳一との合算では2番手に。その窪田に続く2分6秒700をマークした佐々木孝太が、#101ヒロマツ デミオを2戦連続トップへと導くこととなった。3番手は村上博幸と雨宮恵司がアタック担当の#88村上モータースMAZDAロードスターが獲得。開幕からの2戦はいずれも辛酸を舐めているだけに、ここから逆襲開始なるか注目される。

なお、17時45分に正式結果の改訂版が出され、#101ヒロマツ デミオはピット入口のホワイトラインカットにより、そして#69 J’S RACING☆FITはピットレーンの速度超過により、それぞれペナルティとして2グリット、6グリッドの降格が発表されている。

 

決勝のスタートは明日、6月1日(金)の15時から。これに先駆け、9時からはスーパー耐久のウォームアップ走行が、そして11時からは初開催となる、「S耐クラシック」のエキシビジョンが行われる。こちらも是非ご注目いただきたい。

 

 

ポールポジション

[ST-Xクラストップ] TAIROKU RACING GT-R GT3

山口大陸
チームのおかげです! チームメイトの皆さんのデータを見られるじゃないですか、それがいちばん大きな要因ですね。それでちょっとずつ詰めていくような感じで、精査していった中で、ハリソンやニコラス、本山さん、高木さんが「こうやった方がいい」って教えてくれて、それに対して自分がどれだけフィードバックできるかという感じで。予選が本当に上手くいきましたが、明日は24時間なのでしっかり生き残るような感じで、チーム一丸となって頑張ります。素晴らしい、豪華なメンバーで自分も一緒にやれて、自分はモータースポーツが好きだから、やっぱり楽しくやりたいです。

ハリソン・ニューウェイ
チームが素晴らしいクルマを用意してくれたおかげで、本当にいい予選になりました。山口選手も素晴らしいアタックをしてくれて、2番手に対してコンマ7秒近い差をつけてくれました。だから、僕の予選では特別なことはしていなくて、ただドライブしただけ。それでもクルマのパフォーマンスが良かったから、トップタイムを記録できました。個人的には3戦連続でトップだったけど、今回は総合でポールポジションを獲得できて本当に嬉しいです。明日は24時間と、非常に長いレースになります。とにかく無事にチェッカーを受けることが、いちばん重要。そのためには、トラブルやアクシデントなく走り切らなくてはならないですよね。楽しみですが、長いレースで何が起こるか分かりませんから、気を引き締めていこうと思っています。

 

[ST-Zクラストップ] ケーズフロンティアSYNTIUM KTM

飯田太陽
いいセッティングになっているから走りやすかったので、慣れてきていいタイムが、まぁまぁ。僕はすごくないけど、他のみんなのタイムいいんで。クルマは今のところ、いいところが取れているので、かなり。あとはタイヤが前と後ろの温まり具合とかの問題はありますけど、それも微調整でなんとかなるところまで、ちゃんと煮詰められているので、あとは壊れないことを祈るだけです。本当に不安はそれだけ。あとはいいペースで走れるから、なかなかいい感じで走れるんじゃないですか。

小林崇志
今回、僕はスポットなんですが、Bドライバーで走らせてもらえることになって。公式テストでは調子が良かったので、絶対にポールが獲りたいと思っていて。Aドライバー予選がコンマ2秒差で、飯田さんが2番手だったので、なんとか逆転したいと。昨日もニュータイヤ履いて8秒真ん中ぐらいだったので、それぐらいかなと思っていたんですが、思ったよりも路面が良くなっていて、予想以上のタイムを出せました。タイヤがタレないので決勝のペースも、ライバルのAMGやケイマンに比べても悪くないと思うから、とにかく当たらずにトラブルが出ないようにクルマをいたわりながら、24時間ノートラブルで走れれば、間違いなく勝てると思うので、集中して安全に走ろうと思います。

 

[ST-TCRクラストップ] Modulo CIVIC

植松忠雄
今回は今シーズン一のクルマの出来で、メカニックさんたちがしっかり作り込んでくれたっていうのもあるし、それがバッチリ決まったかな、という結果でした。自分自身これ以上の走りはできないな、うまくまとめられたかなって感じです。いつもうまくまとめられなくて、普段の行いが悪いから(笑)。今回、引っかからなかったんで。去年が良すぎたというのがあって、今年の2戦はつらかったんですが、今回はチーム全体で力を合わせて、いちばん高いところに立ちたいですね。そして、チャンピオン争いに返り咲いて、3年連続チームチャンピオン獲りたいなと思っております。

中野信治
植松さんが素晴らしい走りを披露してくれて、その頑張りのおかげで今回はポールポジションを獲ることができました。テスト段階から今回は野尻が加わってくれて、クルマを作り上げていく部分では、みんなの力で獲ったポールポジションだと思います。開幕から2戦、苦しい部分があったので、このポジションはチームにとっても大きいです。クルマは改善されて、それがあったから植松さんも自信を持って走れたと思うし、このあたりは本当にチームワークですよね。出てきた問題はひとつずつ解決していって、その結果だと思うので。やるべきことは決まっているので、そこらへんを頭に入れて、僕だけではなくドライバー全員、チームがミスを減らすことの一点に尽きると思うし、あとは何か起きた時のシミュレーションがきっちりできているかが24時間の戦い方なんですが、そこのレベルは去年よりも高いと思います。

 

[ST-1クラストップ] D’station Porsche

星野辰也
自分では納得のいくアタックができたんですけど、それ以上にまた織戸さんがいいタイムを出しちゃったんで、また遠い存在になってしまいましたね。どんどん遠い存在になっていくんです(笑)。決勝は、まずは完璧に24時間を走り切るということですね。事故をしないで、ぶつからないで、あとはチームワーク良く行くことですね。

織戸学
ライバルもいないことですし、しっかり完走です。接触やトラブルなく、しっかり完走することが今回のテーマです。星野さんが日々成長されていて、今の予選は、すごくいいタイムだったと思います。クリアが取れなかったっていうのがあって、それがなければもっとタイムが出たと思うんだけど、そういったところはあったとはいえ、いいタイムだったと思います。

 

[ST-2クラストップ] DAMD MOTUL ED WRX STI

大澤学
本当に嬉しいです。納得のいくタイムではないんですけど、とりあえずポール獲れたんで良しです。本当にもう、昨年のことがあるので、それでもチャンピオン獲れましたけど、やっぱり心残りというか、忘れ物をした感じがあるので、今回は気合い入れて勝ちにいきます。

後藤比東至
本当に久々ですし、本当に獲りたかったので、ポールを。あとは今、追いかける立場なので1点でも欲しいので良かったです。ただ、今回は24時間なので、予選を100%で行っているわけではないんですが、それで獲れたから良かったと思っています。

 

[ST-3クラストップ] 埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークX

服部尚貴
タイミング良く、ミスもなく、うまくいきました、っていうのが実際のところですね。自分の思っていた以上にタイムが出たし、そういう意味ではクリアなところも取れたし、自分のアタックとしては、思っていた以上のところまで行けたので、とりあえず合格かと思います! ここまでの流れはずっと去年と似た感じで来ているので、本番も去年のように行きたいな、というのが正直なところですけど、どっちみちまわりもレベルが上がっているので、そんな簡単なものではないのは、十分に分かっているんですけど、24時間はうちらが獲りたいと強く思っているので頑張ります。

脇阪薫一
服部さんがいいタイム出してくれたので、去年の流れから考えてもポールってありがたいので、非常に置きに行く、楽な予選になりました。服部さんは早くアタックしたんですが、僕は待って少なくなった時の方がありがたいと思って、それは毎回ですね、だいたい。自ら流れを離さないように、もっともっとレースは置きに行く展開でもいいかな、と思っています。

 

[ST-4クラス] TOM’S SPIRIT 86

坪井翔
路面温度もそんなに高くなかったですし、昨日の感じからウォームアップゆっくりやってアタックした方が良さそうだっていうのがあったのと、トラフィックもいっぱりありそうだっていうのと、いろんな要素があって。ゆっくり温めようかって感じで、狙いどおりにアタックできました。ただ、アタック1周目は「四脱」疑惑があったので、一応もう1周行こうかなと思って、とりあえず二発同じようなタイムが出て、いいアタックができたと思います。涼しかったのでタイムが出るのは、まぁ想像できたので、そこは良かったと思いますし、Bドライバーも路面温度が上がった中でポールなので、どんな路面でも速いことが実証できたからには、あとは決勝をどう走るかだけだと思っています。去年のこともあるし、速いだけでは勝てないので、そこを含めていいレースにしたいと思います。

中山雄一
坪井選手がいい走りをしてくれて、1秒のリードがあったので、僕はすごく楽な、ノープレッシャーの予選でした。なんか、すごいタイムが出るといいなぁと思って突っ込んだら、全然曲がれなくて(笑)。次はちょっと正気に戻って、でもやっぱり1コーナー曲がりきれなくて。引っかかってのタイムなので、6秒台には入ったかな、とは思いますけど。予選と決勝は別のレースになると思いますし、スピードだけじゃない生き残りのレースだと思うので、最後までコンスタントに走れれば、いい順位にいると思うので、まずはミスなく走り切ることだと思います。

 

[ST-5クラス] ヒロマツ デミオ

吉田綜一郎
前半なかなかアタックできなくて、リヤのタイヤがなかなか温まらなかったので、最後の方に行こうって決めていました。ちゃんと温まってからは、かなりいいアタックができたと思います。クルマ自体もかなり仕上がっていたので、かなり乗りやすかったです。ただ、耐久走りになるとまた違いますし、去年違うチームですけど優勝経験はあるので、その経験を活かして、だいぶクルマをいたわりながら走りたいと思います。

佐々木孝太
出来過ぎですね! 並々ならぬ努力はしていますけど、まずクルマを今回から新車にしているので、そういう意味ではストレートスピードに変わりはないんですけど、コーナリング性能はよりクルマの剛性感が上がって、足がよく動いているという感じがありますね。そこらへんでタイムが稼げているのとリヤウイングを取ったりとか、コーナーはちょっと犠牲にしているけど、ストレートで差をちょっとでも詰められるよう努力はしているので、そのへんが結果として表れたかなと。決勝は厳しいでしょう、逃げ切るのは絶対無理。ちょっと予選とはまったく違う作戦でいくと思います。まわりを気にせず、自分たちの計算上のペースで走っていった時、残り数時間でどうなるかによって、どう攻めるかという作戦を組もうかと思っているんですけどね。チームとして初めてなので、富士の24時間というのは。僕も初めてだし、そういう意味では経験値がないので、なるべく最初はまわりの状況を見ながら、確実には行きたいと思います。

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