《公式テスト》ピレリスーパー耐久シリーズ2020 富士スピードウェイ公式テストレポート

ピレリスーパー耐久シリーズ2020 富士スピードウェイ公式テストレポート
TAIROKU RACING GT-R GT3再び!
圧倒の速さを見せつける

ピレリ スーパー耐久シリーズの2020年最初の公式テストが、2月29日に富士スピードウェイで開催され、39台が走行。トップタイムを#300 TAIROKU RACING GT-R GT3をドライブする本山哲がマークし、久々の登場で強く存在をアピールした。

 

 

コスタ、本山が相次いで好タイムを記録!

今回のテストでは、デイセッションを1時間ずつ3セッション、ナイトセッションを2時間で1セッション行った。直前のエントリーは42台だったが、そのうち3台が出走を取り消し、39台での走行となっていた。

早朝はこの時期としては、むしろ暖かいぐらいだったものの、セッション2の直前には上空に雲が立ち込め、エンジン的には徐々に好条件へ。またデイセッションはすべてアクシデントが発生せず、各車順調にメニューをこなしていた。

セッション1では、山口大陸と本山哲、ニコラス・コスタのトリオで挑む、#300 TAIROKU RACING GTR GT3が1分39秒864でトップ。昨年の富士24時間以来の走行となるが、その時に見せた速さを再現させた格好だ。このセッションではコスタがタイムをマーク。

続くセッション2では、その#300 TAIROKU RACING GTR GT3が1分39秒272にまでタイムアップ。今度は本山がタイムをマークし、チーム的にバランスにも優れていることを明らかにした。セッション3でのタイムアップこそ果たせなかったものの、もちろん総合ではトップで、幸先の良い滑り出しとしていた。

総合2位は、新体制を発表したばかりの、エドアルド・リベラティ、ジョシュ・バードン、大津弘樹がドライブした#501 KCMG NSX GT3で1分39秒573をマーク。今回はオーナーでもある、ポール・イップは参加しなかった。総合3位は#777 D’station Vantage GT3で、ST-Xクラス初参戦の#31 DENSO LEXUS RC F GT3、18年モデルを新たに投じた、#9 MP Racing GT-Rの順で続いていた。

なお、ナイトセッションでは#300 TAIROKU RACING GTR GT3が、デイセッションでマークしたベストタイムに肉薄する1分39秒530をマークするも、やがて雨に見舞われたこともあり、いずれのクラスにおいてもタイム更新は果たせずに終わっている。

 

 

ST-1クラスは孤軍奮闘ながら、GRスープラが好発進!

FIA-GT3勢に続いたのは、本邦初参戦の#28 ROOKIE Racing GR SUPRAで、GT4勢を従える形となった。が、ST-1クラスのレコードタイムが1分43秒083なのに対し、1分46秒636はいささか物足りなくも映る。しかしベストタイムをマークしたのは蒲生尚弥ながら、セッション1でチェック走行を行った中でのタイムとあって、またジェントルマンドライバーたちの習熟に多くの時間を当てたこともあって、まだまだ伸び代はありそうだ。

なお、当初のエントリーリストには#38 ADVICS muta Racing RC F TWSも記されていたが、サーキットには姿を見せなかった。

 

 

ST-Zクラスは新チームのTKRI 松永建設 AMG GT4がトップに

ST-Zクラスはセッション1で飯田太陽、加藤寛規、高橋一穂を擁する#2 ケーズフロンティア SYNTIUM KTMが1分47秒670で、セッション2は大塚隆一郎、青木孝行、下垣和也、廣島嵩真を擁する#500 5ZIGEN AMG GT4が1分48秒078でトップ。しかし、セッション3でさらにタイムを詰めてきたのが、#23 TKRI 松永建設 AMG GT4だった。レコードタイムを唯一更新する1分47秒235を記したのは元嶋佑弥。新チームながら、メンテナンスはRSファインが担当しており、いきなりの大活躍も期待できそうだ。なお、元嶋のチームメイトとなるのは、DAISUKE、森山鉄也、ハマダタカアキの3人となる。

スーパー耐久初参戦で注目された、#505 A.T.FIELD Audi LMS GT4は6台中5位、#19 BRP★SUNRIZE-Blvd718GT4MRは6位に留まったが、いずれも今回がシェイクダウンにも等しく、まだまだタイムアップの余地は残されているようだ。

 

 

荒聖治と鈴木利男がフル参戦!

ST-TCRクラスはあいにく#108 サイバーフォーミュラーレーシングRFCだけの参加に。しかし、1分50秒423を記して、しっかりST-Zクラス勢に続いていた。今年は藤井潤を荒聖治と鈴木利男が、シーズンを通じてサポートすることとなっている。

 

 

埼玉トヨペット Green Brave マークXがトップながら、Zの速さも侮り難し

ST-3クラスのセッション1は、田中徹と田中哲也、そしてルーキーの三宅淳詞の3人で挑むことになった#244 QUEEN EYES 34Zが1分52秒574でトップだったが、セッション2で服部尚貴、吉田広樹、やはりルーキーの川合孝汰が走らせる、#52 埼玉トヨペット Green Brave マークXが1分52秒185を記録して逆転に成功。セッション3でのタイムアップこそ果たせなかったものの、クラストップはキープすることとなった。

ちなみに今年もまた最低重量の見直しがあり、今回は不参加のレクサスRC350は10kg減、日産フェアレディZも10kg減となった一方で、トヨタマークXは逆に10kg増となっている。これが今後どんな影響を及ぼすのか、大いに注目されるところだ。

 

 

GRヤリスが、いきなり見せた高い可能性

ST-2クラスのトップは、8連覇を狙う大澤学、後藤比東至、そして石坂瑞基のドライブする#59 DAMD MOTUL ED WRX STIが、1分53秒382でトップ。冨桝朋広と菊池靖、大橋正澄のドライブする、#6 新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボXが1分54秒537でこれに続いた。この2台はいずれもハコ替え、すなわちボディを一新しており、フレッシュ感を取り戻した格好だ。

3位となったのは、#32 ROOKIE Racing GR YARISで、1分54秒688をマーク。かつてのチームメイトがライバルとなった、井口卓人がこのタイムをマークした。このクルマもシェイクダウンに等しい状態ながら、上位2台との差はごくわずか。より見応えのある戦いが繰り広げられるようになるのは、もはや必至と言えそうだ。

 

 

坪井を迎えたGR Garage水戸インターGR86がST-4クラスのトップ

ST-4クラスはディフェンディングチャンピオンである、平中克幸と国本雄資、石川京侍、そしてHIRO HAYASHIのドライブする#884 林テレンプ SHADE RACING 86がセッション1、セッション2でトップ。それも1分57秒467から1分57秒260へとタイムを縮めていた。だが、セッション3ではタイムダウン。

対照的に一気にタイムを伸ばし、1分56秒677をマークしてトップに立ったのは、久保凛太郎と細川慎弥に、坪井翔を新たに加えた#310 GR Garage水戸インターGR86だった。セッション2はマシントラブルを抱え、走行を許されなかったものの、修復なって昨年の終盤戦そのままの勢いを見せていた。

3位は小河諒が復帰した、#13 ENDLESS 86が獲得。そのチームメイトとなるのは宮田莉朋と松井孝允、花里祐弥の3人。ここに松井が、そして#310 GR Garage水戸インターGR86に坪井が……となれば、「#86 TOM’S SPIRIT 86は?」と誰もが思うはず。今年は活動を休止し、TOM’S SPIRITはROOKIE RACINGのサポートに回るという。

 

 

ST-5クラスのトップはAKUAレーシングWITH RFCがトップ

ST-5クラスでは、谷岡力と大崎達也、西尾数早のドライブする、#168 AKUAレーシング WITH RFCがトップ。2分5秒514を記録して、2位で山西康司と山内正義、筒井克彦、佐藤朱伊、竹ノ内広樹のドライブした#50 LOVE DRIVE ロードスターを1秒引き離した。

ベストタイムをマークした大崎は、昨年の鈴鹿クラブマン・フォーミュラEnjoyで全勝チャンピオンになったドライバー。今年はスポット参戦となるというが、スーパー耐久でも大いに適性を見せていた。

 

 

 

■ST-Xクラストップ TAIROKU RACING GTR GT3

本山哲
「事前にテストもしていたので、スムーズに物事は進みましたし、タイム的にも想定どおりでした。1年間フル参戦できるのは嬉しい。チームに貢献して、表彰台にもたくさん上がって、何回か勝てれば。もちろん、いっぱい勝ちたいから、みんなが頑張れるようアシストして、引っ張っていきたいですね」

 

 

■ST-1クラストップ ROOKIE Racing GR SUPRA

蒲生尚弥
「ベストタイムを出したのは僕なんですが、最初にチェックしただけです。クルマはバランスが良くて、乗っていて楽な感じのクルマです。回頭性はすごくいいですし、電子制御が、ABSやトラクションコントロールもしっかりしているので、ジェントルマンの方にも乗りやすいクルマだと思います」

 

 

■ST-Zクラストップ TKRI 松永建設 AMG GT4

元嶋佑弥
「レコードタイムなんですか? ユーズドタイヤなんで、まだまだ出ると思います。今日、僕は初めて乗ったんですが、事前に片岡(龍也)さんや河野(高男)さんにクルマを仕上げてもらったので、乗り始めから完璧な状態で。みんなタイムが出ているので、今年は楽しみです!」

 

 

■ST-TCRクラストップ サイバーフォーミュラーレーシングRFC

荒聖治
「今年はフル参戦です。(鈴木)利男さんとふたりで手伝う感じです。今回に限らず、TCRは今年、台数が少ないそうで寂しいですね。せっかく御縁があってフル参戦となったので、注目されるためにもいいレースをしたいと思います」

 

 

■ST-3クラストップ 埼玉トヨペットGreen Brave マークX

服部尚貴
「トップタイムを出したのは僕じゃなくて吉田で、川合もコンマ1秒落ちだから、今年も狙える感じです。とりあえずマークXで最後になるSUGOは得意なコースなので、そこでは有終の美を飾りたいですね。富士24時間からクラウンになるんですが、未知数ではあるけど、乗ってみたら何も問題なし、となることを期待しています」

 

 

■ST-2クラストップ DAMD MOTUL ED WRX STI

大澤学
「今年からハコを新しくして、しっかり曲がるクルマになっています。そのおかげでトップタイムも出ていますし、いいテストができたんじゃないかと思います。今年はこの上もない、強烈なライバルが出現したんですけど、クラスが盛り上がっていいかなと思います。刺激のあるシーズンを送って、またチャンピオンを獲りたいと思います」

 

 

■ST-4クラストップ GR Garage水戸インターGR 86

久保凛太郎
「坪井選手が来てくれたので、チャンピオンマシンだった86のいいところを教えてもらっています。去年から替えた、新しいパーツとかもあるので、今は煮詰めの最中です。いいメンバーが揃ったし、チャンピオン獲りたいですね。ちゃんと戦って、まずは24時間で勝ちたい。そうなれば『アザマス!』なので、頑張ります」

 

 

■ST-5クラストップ AKUAレーシングWITH RFC

大崎達也
「去年、スポットで富士ともてぎを走っています、同じチームで。セッション2がいちばんコンディション良くて、クリアも取れたので、ちょっとだけ行ってみたらタイムも出たので、フィーリングは良かったです。今年もスポット参戦の予定なんですけど、チームにとってはいいスタートが切れたと思います」

 

(はた☆なおゆき)

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