《決勝レポート》スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 第4戦 TKU スーパー耐久レース in オートポリス

スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第4戦 決勝レポート

DAISHIN GT3 GT-Rが完璧なレース運びを見せたものの…
無念の失格により、Floral UEMATSU FG 720S GT3が初優勝飾る!


スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第4戦がオートポリスで「TKUスーパー耐久レースinオートポリス」として開催され、8月1日に決勝レースが行われた。『雨がやむと、霧が出る』というサーキットのジンクスは崩されず。スタートから間もなくセーフティカーが2度も導入された後、赤旗でいったん中断となる。ほぼ1時間後に再開されると、天気は急速に回復していって、霧が晴れたばかりか、夏の強い日差しが注ぐまでに。そんな中、状況に応じた作戦をしっかり採っていた、#81 DAISHIN GT3 GT-Rの大八木信行 / 青木孝行 / 藤波清斗 / 大八木龍一郎組が連勝を果たしたかと思われたが、レース後の再車検で失格に。
繰り上がって、#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3の浜野彰彦 / 澤圭太 / 川端伸太朗組が初優勝を飾ることとなった。

 

約1時間に及ぶ中断を経て…

スタートを前にして、うっすらとサーキットを覆っていた霧が、雨がやむとともにどんどん濃くなっていく。そのため、わずか2周でセーフティカー(SC)が導入され、7周目からバトル再開となったものの、次の周には再びSCが導入されたばかりか、スタートから40分あまりで赤旗が出されてレースは中断される。しばしマシンはストレートに留め置かれたものの、その後、天候は回復。1時間45分経過段階からレースは再開されることとなった。

悩ましいのはタイヤ選択だ。路面もまた、回復傾向にあり、スタート時あるいはSCラン中に、ドライタイヤに交換したチームもあったほど。結果的には、早めの交換が勝負の明暗を分けることとなった。と同時に、レース中断によってピットストップの3回義務づけや、グレードごとドライバーの乗車時間制限などが解除された。

トップチェッカーをDAISHIN GT3 GT-Rが受けたが…

5時間に及ぶ長丁場の決勝レースにおいて、スタートを決めて1コーナーへのホールショットに成功したのは、#16 ポルシェセンター岡崎911GT3Rの永井宏明だった。しかし、2周目には#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3の川端伸太朗がトップに躍り出るも、永井も遅れず続いていく。この後も激しいバトルが続くものと思われたものの、視界不良を理由としてSCが導入される。7周目には解除されるが、また霧が濃くなったために9周目から再びSCが。回復がしばらく見込めないことから、11周目を終えたばかりの42分目に赤旗が出されてレースは中断となる。

1時間ほど中断した後、霧は晴れてレースはSCの先導で再開される。トップの川端、永井らトップ3がコースにステイした一方で、その間にピットに入ってきたのは、4番手を走っていた#81 DAISHIN GT3 GT-Rの青木孝行、5番手を走行していた#777 D’station Vantage GT3の藤井誠暢だった。併せてドライタイヤに交換した間に順位を落とすも、後に福音をもたらす要素になる。SCの先導は1周のみでバトル再開後に、アクシデントが発生。2番手を走行していた永井が、後続車両との接触で大きく順位を落としてしまったのだ。走行に支障を来すまでではなかったものの、#16ポルシェセンター岡崎911GT3Rはボディの損傷でオレンジボール旗を出されたことで、ピットでの修復を強いられて優勝戦線から脱落してしまう。

トップの川端は16周目にピットイン。だが、SCが入ったスローペースのピットの方が有効だったのは青木、そして藤井と交代したばかりの近藤翼が、トップ、2番手に躍り出ていたことからも明らかだ。しかも周回を重ねるごと、青木は近藤との差を広げていって、ほぼ20秒の差をつけた58周目にともにピットイン。


これで#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3の澤圭太が、トップに浮上する。惜しまれるのは、あと1周早くドライバー交代を行なっていたら、ということ。62周目からセクター3でストップした車両を回収するため、FCY(フルコースイエロー)が実施されたからだ。いずれにせよ、FCY解除後の64周目に澤から川端に再び代わると、トップに返り咲いていたのは、#81 DAISHIN GT3 GT-Rの藤波で、2番手もやはり#777 D’station Vantage GT3の藤井だった。なんとか藤波に迫りたい藤井ながら、片や30kg、片や70kgのウエイトハンデが重くのしかかり、#777 D’station Vantage GT3は離される一方。

そんな中、88周目に#777 D’station Vantage GT3は、再び近藤に交代。残り43周を託すこととなる。すると、それを見届けたかのように、2周後に#81 DAISHIN GT3 GT-Rもピットイン。ドライバーは藤波のまま給油だけを行い、コースに送り戻す。これでトップを死守した。一方、その時点で2番手につけていたのは、#290 Floral UEMATSU 720S GT3の川端だった。

改めて振り返ってみると、代わったのは残り1時間30分の時点。しかし、徹底した燃費走行によって、そのままゴールまで走り抜き、#81 DAISHIN GT3 GT-Rには及ばずとも、#777 D’station Vantage GT3を従えて2位でゴールすることとなった。

ところが、再車検で#81 DAISHIN GT3 GT-Rのウエイトハンデが重量不足だったことから、なんと失格の裁定が! これによって#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3が、嬉しい初優勝を飾ることとなった。

総合優勝(ST-Xクラストップ) #290 Floral UEMATSU FG 720S GT3

澤圭太
まだ勝ったという実感はないんですよ、すでにサーキットを離れた後で、その場にいたわけではないので。今回はまわりに比べて、コンサバな作戦を採ったことが、結果的には勝因になったと思います。例えば、再開後すぐにピットに入らなかったこと、僕らはトップだったので様子を見よう、DAISHINとかD’stationのペースを見てから、という判断だったので。勝てなければ、これが敗因です(笑)。あと後半にFCY出たじゃないですか、セクター3で止まったクルマがあって。あそこですぐに入っていれば、もっと楽に戦えたかな、と思います。ただ最後、本当にガソリンがギリギリでスプラッシュかけようか、ピットの中で喧々がくがくで。でも、1周早かったら、最後ガソリン足りなかったかもしれませんし。運がありましたね、我々に。
次は植松(忠雄)さんと一緒に勝ちたいですね。欠場という選択肢もあった中で、代役を立ててくれて、その浜野(彰彦)さんも決勝は走れなかったけど、予選でいい仕事をしてくれました。すべて本当に良かったです。

川端伸太朗
繰り上がって優勝を聞いたのは、井出さんと一緒の帰り道で、「優勝したらしいよ」って(苦笑)。僕はスタートと最終スティントを担当して、特に最後は1時間半、走っているんですよ。ガソリンは本当にギリギリで、あと1周あったら、止まっていたかもしれません。実際、DAISHINが残り何秒ってところで、もう1周行っちゃった時は「何してくれてるねん!」って思いましたよ。僕、今までの経験上、燃費を稼ぐっていうのが得意というか、そうやって走ることが多かったんで、任されたんでしょう。D’stationも速いペースで来ていたので、気が気じゃなかったですよ。次はトップでチェッカーをちゃんと受けて、勝ちたいですね。

天候を味方につけたD’station Vantage GT4が今季初優勝

ST-Zクラスの予選トップは、#311FABULOUS GRMI GR Supra GT4ながら、塩津佑介をオープニングラップのうちにかわしてトップに立っていたのは、#111 access HIROSHIMA+GR SUPRA GT4の古谷悠河。しかし、その勢いはSCと赤旗に奪われてしまう。

レース再開から3周後に古谷から平川亮に交代するも、トップの#47 D’station Vantage GT4は、遥か彼方。織戸学はSCスタートでの再開直後にピットでドライタイヤに交換し、ハイピッチの周回で総合でも上位に躍り出ていたからだ。そして織戸に続いていたのも、積極策を取っていた#20 SS / YZ Studie BMW。こちらは2回目のSCランで坂本から荒に交代しており、やはり早めのドライタイヤ交代が効いた格好になった。

それでも織戸が、荒を徐々に引き離していく状況の中、形成を一気に変えたのは中盤のFCYだった。セクター3に止まっていた車両を見て、#20 SS / YZ Studie BMWはピットストップを決断。ジャストタイミングとなったことで、山口智英をトップでコースに送り出す。一方、それから2周後にD’station Vantage GT4は、篠原拓朗に交代。一時は40秒近くあったリードを失い、逆に約20秒のビハインドともなったが、そこは篠原が意地を見せた。16周かけ、77周目には逆転に成功。

その後は難なく逃げ切りを果たし、#47 D’station Vantage GT4が今季初優勝を飾るとともに、ST-Xクラス勢に続く、総合7位を獲得している。3位、4位はメルセデス勢で、#3 ENDLESS AMG GT4、#500 5ZIGEN AMG GT4の順でフィニッシュ。スープラ勢の最上位は、#111 access HIROSHIMA+GR SUPRA GT4の5位。燃費に優れず、ピットで遅れたことが痛手に。そして予選トップだった#311 FABULOUS GRMI GR Supra GT4は、原因不明のバイブレーションによってリタイアを喫している。

ST-Zクラス優勝 #47 D’station Vantage GT4

星野辰也
何と言っても、赤旗の後のタイヤ交換に尽きます。速さ的にはあんまりでしたけど…。今回は速くなかったんですが、展開的に良かったと思います。

織戸学
ちょっと今週は全体的にスピードが足りなかったんだけど、うまく天候のタイミングというか、赤旗後のタイヤ交換がポイントでしたね。いいレースだったというか、ラッキーもあったけれど、いいレース内容だったと思います。

篠原拓朗
チームの采配だったり、織戸選手のスーパーロングスティントだったり、織戸選手の判断だったりで、すごく助けてもらいました。僕は最後の方、後ろとのギャップを気にしながら走るって感じだったので。その前、20号車(SS / YZ Studie BMW)を抜くまではすごくプッシュして、抜いてからはギャップを作って燃費を気にしてという、いいレースができたと思います。

浜健二
今日は勝てるとは思っていなかったので、優勝できて良かったです。ちょっとシーズンなかなか厳しいので、次の鈴鹿では織戸選手に調整してもらって、シリーズ諦めずに頑張ります。

敵の本拠で錦を飾らせず。Racer Hondaカーズ桶川CIVICが2連勝

開幕からの2戦を孤軍奮闘し、ST-TCRクラスのランキングトップに立つ#75おとぎの国CIVIC TCRにとって、チームの本拠は福岡、オートポリスはホームコースとあって、この一戦は是が非でも勝ちたいレースだったはず。しかし、その悲願を#97 Racer Hondaカーズ桶川CIVICが打ち砕いた。予選でトップをまずは奪い、1ポイントを獲得。

決勝では双方ジェントルマンドライバーを投入せず、#97 Racer Hondaカーズ桶川CIVICは中野信治と小出峻、#75 おとぎの国CIVIC TCRは蘇武喜和と霜野誠友で競うガチンコ勝負に。結果として、#97 Racer Hondaカーズ桶川CIVICは2連勝を果たしたものの、その差はわずか9秒とあって、#75 おとぎの国CIVIC TCRは、善戦を遂げたといっても過言ではないだろう。

ST-TCRクラス優勝 #97 Racer Hondaカーズ桶川CIVIC

遠藤光博
決して楽な戦いではなかったですね、接戦でしたので。もう、乗ったドライバーも全力でやったんじゃないかと思います。次の鈴鹿も出ます。我々の活動でシリーズを盛り上げたいと思います。

中野信治
ペースは本当に同じぐらいで、最後まで気の抜けない展開でしたね。本当に互角のスピードが向こうにはあったと思うので、ワンミスしたら逆転されてしまうような状況の中で、チームはミスなくやってくれて、チームメイトも本当にミスのない走りをしてくれたので、なんとか。チームワークで勝てて本当に良かったです。

小出峻
今回はペース的にもほぼ互角で、コンディションもすごく難しい状況で、本当にタフなレースでしたね。この調子で、フォーミュラの方でも優勝したいです。

原田健太
今回も練習だけさせていただきました。見守っているのも大変でしたが、中野さんがペースをコントロールしているのが分かっていたので、安心して見ていられました。

ST-QクラスはORC ROOKIE Racing Corolla H2 Conceptが完走果たす

今回も2台が挑んだST-Qクラスは、序盤に#28 ORC ROOKIE Racing GR SUPRAがST-Zクラス勢を引き連れて周回を重ね、最終的には総合13位で4連勝を果たしている。

一方、#32 ORC ROOKIE Racing Corolla H2 Conceptも、規定周回をしっかり満たして完走。前回の富士24時間から、さらにマシンは改善されて、エンジンは新スペックとなり、ストレートの加速性能は9%アップ、また40kgの軽量化と足回りの見直し等が、結果にもしっかり表れた。水素チャージ時間も40%向上したというから、今後がますます楽しみだ。

ST-1クラスはシンティアムアップルKTMが2勝目挙げる

予選はドライコンディションだったこともあり、ST-1クラスは#2 シンティアム アップルKTMの独壇場。しかし、決勝はスタート時点で路面はウェット、さらに赤旗中断によって時短となったことで阪口晴南と阪口良平が、ふたりだけで走らなければならない不利を、#38 muta racing GR Supraが打破できたかと思われたのだが…。

しかし、再三触れているようにコンディションは再開後に好転し、#2 シンティアム アップルKTMにより有利な状況となっていたばかりか、吉本大樹〜加藤寛規のリレーを決められては、もはや手も足も出ず、といったところか。#2 シンティアム アップルKTMが開幕戦もてぎ以来の勝利を挙げて、ランキングでも再びトップに立つこととなった。

ところが、再車検で#81 DAISHIN GT3 GT-Rのウエイトハンデが重量不足だったことから、なんと失格の裁定が! これによって#290 Floral UEMATSU FG 720S GT3が、嬉しい初優勝を飾ることとなった。

ST-1クラス優勝 #2 シンティアム アップルKTM

飯田太陽
最初だけです、見ていて怖かったのは。ただ、ドライになっちゃって良かったんですけど、最後までピットの回数とか、どうかなと思っていたんですが、良かったです。

高橋一穂
天気が良くなってくれて、優勝できて何よりです。みんな頑張ってくれました、若いふたりが頑張ってくれました。作戦もうまくいきましたね。

加藤寛規
総合でも(上位に)行きましたけど、やっぱST-Zに負けちゃったのが、そこはもうちょっと何とかしなきゃいけないっていうところですね。でも、ちょっと難しいコンディションの中、今回レギュラーの3人プラス、吉本くんが来てくれて、すごくいい走りしてくれて、彼の頑張りがあって勝てたようなものなので、すごく助かりました。

吉本大樹
頑張りました。雨、怖かったです。何も考えず思いっきり行かせていただいて、はい。予選は飯田さんと高橋さんが担当して、決勝は加藤さんと僕が担当するっていう、ちょっと最初とは想定していた形が違っちゃったんですけど、でもしっかりとした役割分担で回せたし、理想どおりの展開というか、でき過ぎなぐらいなレースができたと思います。

ST-2クラスではKTMS GR YARISがリベンジに成功!

ST-2クラスで予選トップだった、#6 新菱オート☆NEOGLOBE☆DXL☆EVO10が決勝でも好調な滑り出しを見せるが、厳しい状況を打破しようと4番スタートの#59 DAMD MOTUL ED STIが秘策に討って出た。それはいきなりドライタイヤ装着という。 

#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの石坂瑞基が、早々に#6 新菱オート☆NEOGLOBE☆DXL☆EVO10の背後まで迫るも、SCと赤旗に希望は断ち切られたかと思われた。だが、#6 新菱オート☆NEOGLOBE☆DXL☆EVO10には、再開後は原因不明のバイブレーションが発生し、思うようにペースを上げられなくなる。 

その隙に必死に逃げ続けた石坂ではあったが、ひたひたと迫ってきたのが#225 KTMS GR YARISだった。翁長実希から平良響への交代を再開から間もなく行い、機の熟すのを待ち続けていた。そして#59 DAMD MOTUL ED WRX STIが、ようやく最初のドライバー交代を40周目に済ますと、すぐ背後につけて47周目には待望のトップに浮上! その後は野中誠太、一條拳吾へと完璧につないで、今季3勝目をマークすることとなった。

ST-2クラス優勝 #225 KTMS GR YARIS

野中誠太
決して楽な展開ではなかったんですけど、その中でひとりひとりが、しっかりとベストを尽くすことができて、その結果が1位という素晴らしい順位になりました。前回の24時間で本当に悔しい思いをして、もちろんドライバーたちも嬉しいですけど、それ以上にチームの皆さんが嬉しいかなと思うので、本当に良かったです。

平良響
誠太がさっき言っていたように、ドライバーの悔しさ以上に、用意してくださったスタッフの皆さん、メカニックさんの方が悔しかったと思うので、この優勝はだいぶ嬉しいって気持ちもありますね。この優勝を機にまた勢いをつけていかないと、チャンピオンというところはかなり厳しいので、チャンピオンを意識しながら、次も頑張らないといけないですね。

翁長実希
最初が雨で、ウェットなのかドライなのか、タイヤ選択だったり、ピットインのタイミングがすごく難しくて、そういったのがうまくいかなくて、最初はちょっとマージンを失ってしまったんですが、その中でドライバーが一生懸命やって、メカニックの方々も何もミスなくやって、5時間しっかりやれたのは、チームの強さをすごく感じられて良かったです。

一條拳吾
このチームのマネージャーを去年はやらせてもらって、今年は富士から監督に「乗ってくれないか」って言われて、ありがたく乗せていただいています。富士ですごく悔しい思いをして、そこからどれだけみんなが努力して、どんな思いでこのレースに挑んでいるか知っていますし、このKTMSチームの皆さんがどういう思いで挑んでいるか知っているので、今日の優勝は格別ですね。鈴鹿も乗れるんで、また頑張ります。

エアバスターWinmax RC350 TWSが、ラスト2分の大逆転勝利飾る!

ST-3クラスは#39エアバスターWinmax RC350 TWSと、#52埼玉トヨペットGBクラウンRSの一騎討ちが、最初から最後まで激しく繰り広げられた。レースはいきなり冨林勇佑の背後に、吉田広樹がつけて戦闘を開始。赤旗からの再開からすぐ、お互いピットに入ってドライバーはそのままに、ドライタイヤに換えたほど。25周目に吉田は前に出ると、次第に差を広げていく。

そして54周目に#52埼玉トヨペットGBクラウンRSがピットイン。吉田は川合孝汰に残り1時間45分間を託すことに。一方、#39エアバスターWinmax RC350 TWSは、それより5周遅れてピットイン。交代した大島和也は徹底した燃費走行を行なっていたため、さらに差が広がる格好となっていたが、ラスト18分間で川合がピットに戻って、スプラッシュ給油を行なったことで、展開が大きく動くこととなる。大島は川合の背後につけたのだ!

テール・トゥ・ノーズで激しく競い合う、スーパーFJでチャンピオン経験を持つ若手同士。だが、決着はラスト2周でついてしまう。最終コーナーでわずかながらもリヤを滑らせ、川合が失速したのを大島が見逃さず。ストレートでピタリと着いて、1コーナーでインを刺した大島に対し、踏ん張りきれなかった川合の無念たるや…。

土壇場の大逆転で、ディフェンディグチャンピオンの駆る、#39エアバスターWinmax RC350 TWSが今季初優勝を飾ることとなった。3位は序盤のピット戦術が功を奏した#244 QUEEN EYES 34Zが獲得した。

ST-3クラス優勝 #39エアバスターWinmax RC350 TWS

冨林勇佑
いや〜大島様、仏様、神様と言うか! 僕が前半厳しくて、どうにか防ぎたかったんですけど、やっぱり行かれてしまって。それをずっと悔いていたんですけど、それを全て帳消しにしてくれたんで、あいつのおかげで勝てました。嬉しかったです。今年はずっと勝てそうで勝てなかったので、やっと呪縛から解放された感はあります。

大島和也
本当にタイヤとか厳しい部分もあったんですけど、冨林くんからフィードバックもあって、タイヤをいたわりながら走れていたので、走りの中でもそんなに行かず、しっかり抑えて前に。ブレーキは最後まで残っていたので、最後の1コーナー、パッシングした時もその信頼度があって、しっかりブレーキ行くことができたので、それがなかったら今回の勝ちはなかったと思います。本当に勝てて良かったです。

石井宏尚
5分ぐらい前まで、ああ、もうちょっと厳しいかなと思っていたんですが、思ったより埼玉さんも厳しかったようで。チャンピオン決まった時は泣かなかったんですけど、今日は泣きました。ふたり、かっこ良かったです、一緒に組めて良かったです。

さぁ、ここから逆風吹かせるか、GR Garage水戸インターGR86今季初優勝!

ここまで予選が行われれば、必ずトップだった#310 GR Garage水戸インターGR86ながら、決勝ではなぜかトラブルに見舞われ続け、ここまで未勝利。もう後がない状況において、意地を見せることになった。

細川慎弥と坪井翔が完璧なリレーを見せ、その上トラブルに見舞われなかったことで、ライバルを一切寄せつけず。#884 林テレンプSHADE RACING 86にすら、1分以上の差をつける圧勝で、今季初めて表彰台の中央に立つこととなった。

ST-4クラス優勝 #310 GR Garage水戸インターGR86

坪井翔
やっと勝てました! ポール獲るまではいつも順調に行っていたんですけど、決勝はツキがなくて。でも、やっと本来の強いチーム力を発揮できて、すごく嬉しく思います。ポール・トゥ・ウィンでしっかりポイントも重ねられたので、首の皮一枚チャンピオン争いに残れたと思うので、この流れを崩さず、残り全部勝ちたいと思います。

細川慎弥
やりました、やっと勝てました。中断になった時には、もうちょっと雨が長引くことを予想して作戦を組んでいたから焦りましたが、だったらガチで行こうって切り替えて。今年はこういう状況で負け続けていたんで、今日は良かったです、振り回されずに。諦めず最後まで行きます。

堀尾風允
今回、出番はなかったんですけど、次の鈴鹿に向けて、しっかり準備しておきます。今回のオートポリスも良かったので、僕的にはポジティブな感じでした。

山西康司組のLOVEDRIVEロードスターが初優勝

ST-5クラスの予選トップ、#456 odula Star5 Roadsterの橋本陸が決勝をスタートからリードするも、いきなりドライタイヤを装着するギャンブルに討って出た、#4THE BRIDE FITの伊藤裕士が、SCとSCの間にトップに躍り出る。しかし、#4 THE BRIDE FITにとって、せっかくの好機は赤旗によって奪い去られてしまう。そればかりか#456 odula Star5 Roadsterもコースアウトや接触によって、連勝果たせぬばかりか完走は果たしたものの、ノーポイントに終わる。

レース再開と同時に、山西康司から篠田義仁に代わるとともに、ST-5クラスではいち早くドライタイヤを装着していた、#50 LOVEDRIVEロードスターに追い風が吹き始める。そして24周目にはトップ浮上! 篠田はスーパーFJをオートポリスで戦う、いわばホームのドライバー。次々と迫ってくるライバルを、そのつど寄せつけず。そして残り1時間45分間となった、51周目に松村浩之と交代。やはりトップを守り抜いて、73周目からゴールまで、再び山西の担当に。最後に迫ってきたのは#17 DXLアラゴスタNOPROデミオディーゼルながら、これも間一髪のところで逆転を阻止した#50 LOVEDRIVEロードスターが、初優勝を飾ることとなった。

ST-5クラス優勝 #50 LOVEDRIVEロードスター

山西康司
正直、クルマは燃費だけの問題で、本当に調子良くて、最後もう一度ピットに入るか迷っていたんですけど、相当厳しかったのでコントロールしていたんですけど、バックマーカーに引っかかった時には、一瞬「あれ?」って思ったんですけど、本当に助かったというか。チームメイトが今回、速かったのでそれに助けられました。優勝はS 耐でチャンピオンを獲った(2018年の)最終戦以来。ラブドライブとしては初めての優勝なので、本当に感動しました!

篠田義仁
まだ実感が湧かないんです。今日は荒れたレースで一時はどうなるか分からなかったんですが、こうやって決勝を走って終わってみて、何よりホッとしている感じなので今、優勝しているという感覚がないですね。ポディウム立って、ようやく優勝したんだな、って改めて感じるのかもしれませんね。

松村浩之
ここまで参戦してきたレースは、なかなか噛み合わなくて、トラブルとかつながりが悪かったんですけど、やっと結果が残せたんで最高の気分ですね。レース活動再開してから初めての優勝なので、すごく嬉しいです。

 

 

(はた☆なおゆき)

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