《決勝レポート Gr.2》スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第6戦 グループ2決勝

スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第6戦 グループ2決勝

グループ2の総合優勝は、埼玉トヨペットGRクラウンRSが奪う!
ST-4クラスは林テレンプSHADE RACING 86が勝って、王座を獲得


今年最後の戦いとなった、スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第6戦は、岡山国際サーキットを舞台に「スーパー耐久レースin岡山」として開催され、11月14日に決勝レースが行われた。第2戦以来となる、2グループに分けられた3時間レースは、午前のうちにまず、グループ2が熱戦の火ぶたを切ることに。
ST-3クラスでは#52 埼玉トヨペットGBクラウンRSの服部尚貴 / 吉田広樹 / 川合孝汰組が、序盤のうちにトップに立って、そのまま逃げ切ることとなった。
ST-4クラスでは、まさに激動のドラマが。トップを快走していた、#310 GR Garage水戸インターGR86の坪井翔 / 細川慎弥 / 堀尾風允組にエンジントラブルが発生しリタイア。これによってトップに躍り出た、#884 林テレンプSHADE RACING 86が3勝目を飾って、チャンピオンを獲得した。
そして、ST-5クラスでは#456 odula Star5 Roadsterの橋本陸 / 貫戸幸星 / 大崎達也組が、チャンピオンこそ獲得できなかったものの、3勝目を挙げて最終戦を締めることとなった。

 

1周目からトップを守り抜いた埼玉トヨペットGBクラウンRS

ST-3クラスでポールポジションを獲得したのは、#39エアバスターWinmax RC350 TWSの冨林勇佑 / 大島和也 / 石井宏尚組。今回は石井がスタートドライバーを務めたが、ライバルは容赦なく攻め込んでいく。オープニングラップのうちに#52埼玉トヨペットGBクラウンRSの吉田が、アトウッドで石井をかわし、トップに躍り出る。2周目のヘアピンでは、#244 QUEEN EYES 34Zの三宅淳詞も石井をパスしていた。

その後は吉田と三宅による、激しいトップ争いが繰り広げられるも、このスティントの順位変動はなし。最初のピットは#244 QUEEN EYES 34Zの方が早く、36周目に田中哲也と交代。その7周後に#52埼玉トヨペットGBクラウンRSは川合に交代するが、その際タイヤは無交換。これで一気にマージンを稼ぎ、最終スティントを担当した服部は、64周目からロングスティントを担当し、後続のプレッシャーを受けることなく逃げ切りを果たして2勝目を挙げた。

#244 QUEEN EYES 34Zに続く、3番手を終始キープし続けた#39エアバスターWinmax RC350 TWSの3人が最終戦もしっかり表彰台に上がって、チャンピオンシーズンを締めくくっていた。


グループ2総合優勝(ST-3クラス優勝)
#52 埼玉トヨペットGBクラウンRS

服部尚貴
勝てましたけど、なんかウダウダでした。昨日の予選で使ったタイヤで行ったんですけど、いいところないまま、安定しているんだけど、ずっとで。盛り上がらないままで難しいと思って。昨日の練習みたいにはいかなかったです、なんか。燃費は余裕でいけました。

吉田広樹
初め、いい感じで走れていて、ギャップ築けたらいいなって思っていたんですが、他のクラスの周回遅れに追いつき始めると、自分たちのターボの特性があって、なかなか難しくて、あっという間に開いたギャップを詰められて、真後ろまで来られちゃったので、引き離すより抜かれない方で切り替えて走りました。いろんないい時、悪い時もあって、けっこうトラブルも多いシーズンだったんですけど、優勝で終われると、メカもいい気分で上がれますし、チームとして来年に活かせるレースで終われたんじゃないかと思っています。

川合孝汰
タイヤは無交換でした。ああ、長かった。今年は長かった、本当に苦労しました。最後に勝てて良かったです。今日も個人的にはもうちょっと行けると思っていたんですよ、昨日もロングをやっていて40秒でラップしていたんですけど、レースとなると難しいですね、2秒ぐらい違う。特にリヤタイヤのフィーリングがちょっとやっぱり昨日と全然違っていたので、そこらへんは大きく違ったところかな。でも、レースペース的にはまわりと比べて悪くなかったんで、無交換を前半にやっておいたのは正解だったと思います。

想像だにしなかったドラマが起こったST-4クラス

予選を制したことでST-4クラスの連覇が濃厚になった、#310 GR Garage水戸インターGR86に対し、#884 林テレンプSHADE RACING 86は明らかに苦境に陥っていた。優勝しても、有効ポイント制度の関係上、勝っても相手が2位であれば、逆転でタイトル獲得を許してしまうからだ。その上、予選からエンジン不調も抱えていた。

レースはもちろん、坪井が先行する形でスタートし、国本を徐々に引き離していく。開始早々に不安の種であったエンジンがぐずり始め、12周目には#18 Weds Sport 86の藤原大暉にもかわされていたほど。そこでわずか30分で国本は石川と交代し、流れを変えようと。ピットでのエンジン停止でリセットされたのか、完全ではないにせよ#884 林テレンプSHADE RACING 86は息を吹き返していたようだ。

その間にも坪井は逃げ続け、大量のリードを築き上げていた#310 GR Garage水戸インターGR86は、第2スティントを堀尾に託す。もちろんトップはキープされたまま。石川に抜かれたとしても、それ以上ポジションを落とさなければいい。そういう思いがチームにはあったのだろう。だが、それから10分もしないうちに…。なんと堀尾がピットに戻ってきたではないか! エンジントラブルだった。

応急措置をして、トップから17周もの遅れを取るも、いったんは細川がピットを離れた#310 GR Garage水戸インターGR86だったが、このまま走り続けることはできないと判断、無念のリタイアを喫することとなった。

ほぼ折り返しのタイミングである、54周目から実に46周を託された清水はまったく危なげない走りを見せて、トップでチェッカーを受けることに成功! その結果、#884 林テレンプSHADE RACING 86は2019年以来となる、チャンピオン返り咲きを果たすこととなった。


ST-4クラス優勝&年間チャンピオン #884 林テレンプSHADE RACING 86

国本雄資
大変な週末でしたけど、最後は勝ったんで、良かったです。チャンピオン決めるために、たくさん岡山でテストさせてもらって、チームにはすごく感謝していますし、その分プレッシャーもあったんですけど、本当にチームも僕らもミスなく、いろいろトラブルありましたけど、最終的にこうやって最高の結果で終われたので、チームのおかげかなと思っています。ずっとエンジンがおかしくなってしまっていて、僕の予選の時もそうだったし、レースも最初からずっとパワーがなかったので、最後はABSの問題もあって、かなり厳しい状態だったんですけど、本当に良かったです。

石川京侍
クルマにレース中、僕のスティントでもいろいろ出ていたので、とりあえず完走できるかも不安ではあったんですが、なんとかできて良かったです。昨日の国本さんの予選の時にもトラブル出ちゃって、僕の時には一応改善はあったんですけど、それでも前の練習のフィーリングは得られなかったので、ちょっと今日は厳しいかなと思っていたんですが、諦めずにいて良かったです。チームも最終戦のために、何回もテストの機会を設けてやらせてもらったので、本当にチーム一丸になって獲ったチャンピオンですね。

清水英志郎
僕が代わってからは水戸(GR Garage水戸インターGR86)がピットに入っちゃったので、そこでチャンスが出てきて、僕はクルマをセーブして、壊れないように確実にゴールすることを第一に走って終わりました。僕は初めてS耐に出たんで、デビューシーズンでチャンピオン獲れて、とても嬉しい気分です。

速さを見せつけたTRES☆TiR☆NATS☆ロードスターだったが…

ST-5クラスのレコードタイムを金井亮忠が更新し、前回助っ人として起用された山野哲也からの課題もしっかりクリアしていた、#72 TRES☆TiR☆NATS☆ロードスター。決勝でも金井が逃げていくも、タイトルを争い合ったロードスター2台が必死に抵抗。#66 odula TONE MOTULロードスターの太田達也と#456 Star5 Roadsterの橋本も、争いながらも金井と大きく離れずにいた。

先にピットに戻ってきたのは、#72 TRES☆TiR☆NATS☆ロードスター。Eスポーツ出身の岡田衛に交代する。交代を伸ばした#456 odula Star5 Roadsterの貫戸こそ抑えた岡田だったが、#66 odula TONE MOTULロードスターの武地にはかわされていた岡田。しかし、たった5周でトップを取り戻し、ポジションキープで残りの1時間は猪爪杏奈に託された。ライバルの2台が続いてピットに入った後も、トップはキープされていたのだが…。

odulaの2台は燃費走行に徹し、義務づけられたピットストップ2回だけで給油を終えていたが、#72 TRES☆TiR☆NATS☆ロードスターはあらかじめ3ピットの予定。築き上げていたリードは十分ではなく、ラスト25分でスプラッシュ給油を行うも、ポジションは3番手に。

これでトップに立ったのは#456 odula Star5 Roadsterの大崎で、その時点で25秒ほどのリードを手にしていたが、これがみるみるうちに縮まっていく。燃費走行をしていたからだが、やがて#66 odula TONE MOTULロードスターの大野尊久が真後ろに。最後は1秒差ながらも、なんとか逃げ切りなって#456 odula Star5 Roadsterが3勝目をマーク。チャンピオン獲得ならなかった、憂さはしっかり晴らすこととなった。


ST-5クラス優勝 #456 odula Star5 Roadster
橋本陸
ガソリンはギリギリで、タイヤ交換もしないで行こうという作戦だったので、序盤できればギャップ築きたいなと思っていたんですが、思っていた以上に自分のペース上がらなくて。とりあえず軽く燃費走行しながら、前と離れないようにスティント運ぶことだけ、やっていましたね。チャンピオンを獲れなかった原因も分かっているので、そういう意味では後悔はないですけど、そこは今後のレース活動に活かしていければ、というのはありました。

貫戸幸星
チャンピオン獲れなかった悔しさは、昨日で終わりました。昨日で捨てました、今日は今日で! 最後、勝って終われるのに越したことないので、勝てて良かったです。

大崎達也
僕、最後のスティントで乗ったんですけど、どうしてもガソリンがきつくて、タイヤも無交換という作戦だったので、どうしてもアンダー、オーバーが強い状態の中で燃費を稼ぐということで、最後の最後でガス欠起きたんですよ。それでもトップでチェッカー受けられたので、いいレースができたかなと。つないでもらったものを守りきれたので、いいレースでした。来シーズンに向けて、今年の糧を得て、行きたいと思います。

ST-5クラス 年間チャンピオン #66 odula TONE MOTULロードスター
武地孝幸
ありがとうございます。今年、本当に不思議なぐらい、何も事件が起こらなかった。トラブルもそんなになく、クラッシュもなく。チーム全体でシリーズもワンツーできたし、うまいこといく年って、こういう時なんだなって本当にびっくりしています。私自身、初めてです、スーパー耐久のチャンピオンは。デミオの頃から6年目です。

太田達也
シリーズを通して全部表彰台に乗れたんで、まぁチーム力というか、チームワークというか、すごく見せられたと思うんで、良かったです。ハコでは初めてで、S耐初参戦でタイトル獲れたんで、嬉しいです。

大野尊久
2016年以来のチャンピオンです、14、15、16と獲っているんで。ここではAE86で、30年ぐらい前に獲っていますよ! ワンメイクで。思い出の地で獲れて良かったです。今年はチャンピオン獲るために、武地くんと組んだので、それしか狙っていなかったです。

猪股京介
いや〜、まだ実感は湧かないですけど、大野さんがおっしゃっていたように、シーズン最初にチャンピオン獲るためにやるって言ってもらって入れていただいたので、そのとおりになって本当に安心しています。すごく勉強になりました、1年間。いいことも悪いことも。

バイオ燃料デミオがST-Qクラスを制す

バイオ燃料使用で話題を集めた、#37 MAZDA SPIRIT Racing Bio concept DEMIOの井尻薫 / 前田育男 / 寺川和絋 / 関豊組は、一切トラブルに見舞われることなく完走。賞典外ながら用意されたポディウムの頂点に立つこととなった。

一方、#32 ORC ROOKIE Corolla H2 conceptの井口卓人 / 佐々木雅弘 / MORIZO / 松井孝允組も、9周差でフィニッシュ。松井が記したベストタイム1分45秒463は、ST-4クラスに匹敵するもので、デビュー時とは比較にならないほどの進化を見せていた。


グループ2 ST-Qクラス優勝 #37 MAZDA SPIRIT Racing Bio concept DEMIO

井尻薫
いや〜、完璧ですよ。クルマもまったくノートラブルで、何も問題なく。燃費はいつもより良かったかもしれませんよ。それでいてピークパワーは従来のと変わらなくて。とても初レースとは思えないほど完成度は高くて、僕らもびっくりするぐらい普通に走ってくれました。すごいと思いますね、はい。煙も劇的に少なくなりましたしね!

 

(はた☆なおゆき)

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