スーパー耐久シリーズ2017 第6戦岡山大会 プレビュー

October 5, 2017

2017年のスーパー耐久シリーズは、101415日に岡山国際サーキットで最終戦が行われる。すでにST-1クラス、ST-2クラス、ST-4クラス、そしてST-5クラスでチャンピオンが決まっており、残すチャンピオン争いは3クラスということになった。まずは、それぞれのクラスにおける、チャンピオン決定条件について触れてみよう。

※写真は第5戦の時のものです。

完走さえすればいいST-XクラスとST-TCRクラス、リタイアだけが禁物ながら

 ST-Xクラスにおいては、トップの#8 ARN Ferrari 488 GT3を駆る、永井宏明/佐々木孝太組と、2位の#1 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rを駆る、内田優大/藤井誠暢/平峰一貴組の差は19ポイント。このクラスのエントリーは8台のため、永井組は完走さえ果たせば、悲願のタイトルが手に入ることになる。逆に言うと、絶対に禁物なのがリタイアだ。その上で、首の皮一枚だけ連覇の可能性を残す内田組にとっては、優勝だけが絶対条件。できればポールポジションも奪っておきたいところだ。

 ただ、そのポールポジションを、永井組は是が非でも欲しいはず。6戦連続と全戦獲得の記録は過去にない、前人未到の記録であるからだ。この大記録を打ち立てた上で、勝ってチャンピオンが決められれば、喜びは二倍にも三倍にもなるに違いない。

 初代チャンピオンが、どのチームになるか大いに注目されるST-TCRクラスは、3チームに可能性が残されている。ただし、3位で#19 BRP Audi Mie RS3 LMSを駆る、奧村浩一/秋吉圭/山脇大輔組は、1位、2位のチームが揃ってリタイアした上で、ポール・トゥ・ウィンを成し遂げなければならず、つまり予選で2番手以下となった場合、決勝を前にして権利が失われる。とあって、シビック同士の争いになる可能性は濃厚だ。

 ランキングトップは#98 Modulo CIVIC TCRを駆る、黒澤琢弥/石川京侍/加藤寛規組で、2位は#97 Modulo CIVIC TCRを駆る、伊藤真一/幸内秀憲/中野信治組で、その差は17ポイントとなっている。したがって、伊藤組が逆転するには優勝して、なお黒澤組のリタイアが条件となる。ポールを奪って2位でゴールすると同ポイントに並ぶが、その場合は優勝回数で黒澤組に決定。もっとも、エントリー台数が5台なので完走さえ果たせば王座が手に入るのだから、黒澤組にとって精神的にもかなり有利なのは間違いない。

 

15ポイント差あっても、油断はできないST-3クラス、激戦は必至だ!

 そして、ST-3クラスだが、トップは#62 DENSO Le Beausset RC350を駆る、嵯峨宏紀/中山雄一/山下健太組で、15ポイント差で追いかけるのが、#39 ADVICS TRACY RC350を駆る、手塚祐弥/前嶋秀司/鈴木陽組だ。このクラスはエントリー台数も多いため、完走を果たせば……という条件では逃げきれない。6位以上でのゴールが嵯峨組には求められる。ここまで5戦の結果を見る限りにおいて、そう難しい条件ではないにせよ、もしトラブルでも抱えた時には「絶対」という条件は喪失される。

 完走第一と手堅く行くのか、それとも何かあった時にも対処できるよう、攻め続けてマージンを得るのか、嵯峨組の採る作戦が大いに注目されるところである。逆に、勝たなくてはならない手塚組にとって、最大の強敵が身内にいる。それが#38 muta Racing TWS IS350を駆る、堀田誠/阪口良平組だ。連覇の夢はすでに絶たれているが、このふたりの今大会に賭ける、意気込みは極めて高く、まったく空気を読まずに勝ちに来そうだ。もっとも、手塚組もそれは承知の上のはず。どうやらST-3クラスのバトルは熾烈を極めそうだ。

 

すでにチャンピオンが決まったクラスとて……

 ここまでの5戦中、3戦で孤軍奮闘となり、だが、しっかり完走を果たしたばかりか、トラブルを抱えたST-Xクラス勢も時には食う活躍を見せたのが、ST-1クラスで#31 Nissoku Porsche 991 GT3 Cupを駆る、小川勝人/影山正美/富田竜一郎組である。早々にチャンピオンを決めたとはいえ、今大会をより内容の濃いレースとして、有終の美を飾りたいと考えているはずだ。

 ST-2クラスの5連覇を達成した、#59 DAMD MOTUL ED WRX STIを駆る、大澤学/後藤比東至組は今季4勝目を挙げることを望んでいようが、当然のことながらライバルたちが、それを簡単には許してくれないだろう。

 一方、ここまで未勝利ながら、手堅く入賞を重ねてランキング2位につけるのが#7 サーキットWOLF新菱オートEVO Xを駆る、吉田綜一郎/石崎敦士/成澤正人組。果たしてランキングの維持はできるのか? 逆にトラブルは多かったものの、1勝ずつ分け合う#6 新菱オート☆DIXCEL EVO Xを駆る、冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組、そして#20 RSオガワADVANランサーを駆る、下垣和也/松本武士/近藤説秀組は、最後に何としても大澤組に対して、一矢報いたいと考えているはずだ。

 

タイトル争いだけは落ち着いた、グループ2とはいえ!

 日曜日の午前に決勝レースを行うグループ2は、ST-4クラスが#86 TOM’S SPIRIT 86を駆る、松井孝允/蒲生尚弥/坪井翔組の、そしてST-5クラスが#88 村上モータースMAZDAロードスターNDを駆る、村上博幸/脇谷猛/加藤正将組のチャンピオンが前大会で決まっている。そういった意味での焦点は奪われてしまったものの、いずれも逆襲を誓う存在は数多くいるだけに、バトルは大いに盛り上がりそうだ。

 まずST-4クラスでは、#93 SKR ENGINEERING ings S2000を駆る、太田侑弥/佐々木雅弘組に注目したい。前回はゴール間近でホイールが脱落し、開幕戦以来の勝利を逸してしまったのは、まだ記憶にも新しいはず。松井組も速さでは負けていたとはっきり認めるほどの展開だっただけに、悔しさのほどは想像に余りある。おそらく今大会も柴田優作を加えて、必勝態勢を敷いてくれるはずだ。そして、前回でひとつ順位を下げたランキングを、2位に戻そうと。

 ダークホースとなるのは、昨年悲願の初優勝を飾った#54 TC CORSE iRacing ROADSTERを駆る、加藤彰彬/堤優威組だ。テクニカルなレイアウトはロードスターNCとの相性は抜群、2連覇の可能性とて、まったくないとは言い切れない。

 ST-5クラスでも、ロードスターND優位は明らかだろう。果たして村上組は、有終の美を飾れるか? ただ、苦戦が続いているからこそ、特にフィット勢の優勝への渇望感は、最高潮に達している。その思いは#69 J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITを駆る、大野尊久/梅本淳一/妹尾智充組が最も強いのでは? #700 J’S RACINGホンダカーズ浜松北ダークみきゃんFITを駆る、ヒロボン/藺牟田政治/寺西玲央組とともに、全力で勝ちにくるだろう。

 

(はた☆なおゆき)

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