《プレビュー》ピレリ スーパー耐久シリーズ2018第2戦 SUGOスーパー耐久3時間レース

April 25, 2018

ピレリ スーパー耐久シリーズ2018第2戦 SUGOスーパー耐久3時間レース プレビュー
これまでの常識が通用しない。そんな戦いになる可能性も・・・

鈴鹿から幕を開けたスーパー耐久は、ほぼ1か月のインターバルで舞台をSUGOに移し、第2戦が開催される。 前回は全クラス混走での5時間レースとして争われたが、今回は昨年の最終戦・岡山以来の2グループ開催、そして3時間レースとして争われる。
今のところ、週末の東北地方は天気も良好の様子。
2グループともに、激しいバトルが期待できそうだ。

 

果たせるか、TOM’S SPIRIT 86、怒涛の7連勝を!

今回のレースは2グループ開催で、ST-4クラスとST-5クラスによるグループ2の決勝レースは、土曜日の午後に開催される。
そこで話をグループ2から進めることとしよう。
まず触れなければならないのは、今年からコントロールタイヤがピレリに改められたこと、そして一部の車両に最低重量の見直しがあったことだ。

このふたつの変更が、今回のレースでは特に影響を及ぼしそうである。
ST-4クラスもST-5クラスもFFとFRが混在し、このアップダウンに富んだ高速テクニカルコースでは、圧倒的にFRが有利とされてきた。
ST-4クラスではトヨタ86ユーザーが4年連続で、そしてST-5クラスではマツダ ロードスターユーザーが2年連続で勝っていることからも、それは明らかだ。
では、どう影響を及ぼすかといえば、ピレリタイヤは横方向より縦方向のグリップを活かすことが有効とされ、さらに86もロードスターもそれぞれ10kg、30kg増とされている。加えてウエイトハンディもあるわけだ。

ということは、旋回性能の高さが自慢のFR、特に前回のウィナーは、持ち味を存分に活かせない可能性もあるかもしれない。
松井孝允/中山雄一/坪井翔組の#86 TOM’S SPIRIT 86然り、筒井克彦/大塚隆一郎/山下潤一郎組の#2 TEAM221ロードスター然り・・・。
逆に、ストレートパフォーマンスに優れるFFが一気に差を、特に最終コーナーを立ち上がってからの上りのストレートで、詰めてくるかもしれない。

そうなると、一気に存在感が増すのが、ST-4クラスであれば、小林康一/塩谷烈州/瀬戸貴臣/TBN組の#58 ウインマックステインワコーズDC5☆KRP、そしてST-5クラスであれば、見並秀文/太田侑弥/相原誠司郎/黒須聡一組の#4 THE BRIDE FITである。
前回のレースは#58 インテグラが練習中のエンジントラブルで予選を満足に走れず、最後尾スタートを強いられながら6位でゴール。
#4 FITも幻に終わったとはいえ、予選ではトップタイムを記しており、どちらも十分な速さを備えている。
それでも、ことST-4クラスに関しては、#86 86がこれだけ不利な要素があったとしても、勝つと予想する向きは少なくない。昨年も累積するウエイトハンディをモノともせず、重ねた連勝のスタートが、ここSUGOだった。
もし今回も勝てば、足掛け2年の7連勝ということになる。
また、小河諒/高橋翼/花里祐弥/呉良亮組の#13 ENDLESS 86も、ひそかに記録を更新し続けており、実に16戦連続で表彰台に立ち続けている。
そろそろ久々の優勝が欲しい。
また、ST-5では#2 ロードスターが苦しいのであれば、前回3位の村上博幸/雨宮恵司/中根邦憲組の#88 村上モータースMAZDAロードスターが来るかもしれない。
ディフェンディングチャンピオンの意地をかけ、SUGOでの3連勝を狙いにくるのが、むしろ自然な流れだ。

 

ST-Xクラスの台風の目となるか、#81 J-fly Racing R8は?

さて、グループ2の激戦に酔いしれた後、明けて日曜日にはST-XクラスとST-TCRクラス、ST-1〜3クラスによる、グループ1の決勝レースが行われる。
前回優勝を飾ったのは、それぞれ浜野彰彦/星野一樹/藤浪清斗組の#99 Y’s distraction GTNET GT-R、植松忠雄/中野信治/大津弘樹/小林崇志組の#97 Modulo CIVIC TCR、星野辰也/織戸学/浜健二組の#47 D’station Porsche Cup、大澤学/後藤比東至/井口卓人/石坂瑞基組の#59 DAMD MOTUL ED WRX STI、そして堀田誠/阪口良平組の#38 muta Racing ADVICS IS350 TWSだった。
いずれも連勝に期待がかかるが、そうはさせじと・・・。

まずST-Xクラスだが、前回は#99 GT-Rのひとり舞台だったわけではなく、内田雄大/藤井誠暢/平峰一貴組の#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-R、そしてYUKE TANIGUCHI/銘苅翼組の#3 ENDLESS GT-Rとの三つ巴の戦いとなっていた。
しかし、#3 GT-Rはエキゾーストにタイヤカスが付着して引火、さらには接触によるサスペンションのダメージで後退を大きく余儀なくされ、また#24 GT-Rはペナルティを課せられたことによるロスが響いて、2位に甘んじている。
この3台に関しては、チャンピオン獲得経験がそれぞれにあり、また熟成に熟成を重ねられた、同じ車両とあって実力は互角。
もう、ほんの少しだけの運で、勝敗が決まると言っても過言ではない。

この戦いに割って入るとすれば、いちばん濃厚なのが星野敏/荒聖治/近藤翼組の#777 D’station Porscheということになろう。さらにスーパー耐久には初参戦ながら、いきなり侮りがたいスピードを見せたのが、ジェフリー・リー/アンドレ・クート/川端伸太朗組の#81 J-Fly Racing R8だった。
他のアウディ2台は、アジアの強豪ドライバーを揃えているとはいえ、日本のサーキットを走り慣れていないハンディがあるのに対し、#81 R8は言わずもがな。今回こそ表彰台を狙いに来るはずだ。

 

ST-TCRクラスでは「今度こそ!」をついにかなえるか、アウディ勢が

昨年は4回もクラスポールを奪いながら、一度も勝てなかった竹田直人/白坂卓也/田ヶ原章蔵組。
今年はハコ替えも行なった#45 プリズマ☆イリヤRS3 LMSで、レースの大半を支配しながら予定外のタイヤ交換を強いられたことで、またも涙を飲むことになった。
一方、前回のクラスポールだった、HIROBON/YOSSY/篠原拓郎/奧村浩一組の#19 BRP★Audi Mie RS3 LMSに至っては、操舵系のトラブルで1周も走れずリタイア。
この2台が雪辱を果たせるかが、今回最大の焦点だ。
特に今回はYOSSY、篠原に代えて、松本武士と秋吉圭の導入が、どう#19 RS3に影響をもたらすか?

一方、前回だけだったはずの一騎討ちが、今回も繰り広げられるのがST-1クラス。
JACK/影山正美/富田竜一郎組の#31 Nissoku Porsche 911 GT3Cupの、おそらく最後になるであろう、逆襲に期待がかかる。

一方、ST-2クラスでは開幕戦を見る限りにおいて、#59 WRXに隙は見出せなかった。
ピレリタイヤとの合わせ込みが今ひとつだったという、冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組の#6 新菱オート☆DIXCELエボXが課題を克服しているか? 早く完全に詰められなければ、そのまま#59 WRXの逃げさえ許してしまう可能性もある。

 

来るか岡部自動車T-MAN Z34、フェアレディZの聖地SUGOで!

最低重量の見直しによって、今シーズン最も恩恵を受けたのが、ST-3クラスのニッサン フェアレディZだ。
宿敵であるレクサス/トヨタ勢が一律20kg増となったのに対し、Zは40kgの軽量が可能になったことにより、実に90kgもの差が生じることになったからである。
その効果は確実にあったようで、前回は長島正明/小松一臣/坂本祐也/村松日向子組の#15 岡部自動車T-MAN Z34が2位入賞を果たしている。
それも#38 IS350をゴール間際に追い詰め、「たられば」ではあるが、最終ラップの黄旗が出ず、バックマーカーを挟んでいなかったら、きっと逆転できていただろう、だけの差だった。

SUGOとZの相性は極めて良く、昨年も貴重な勝利をもぎ取っている。
生粋のスポーツカーであるZは高速コーナーを何より得意としており、最終コーナーで特に稼げていたのだが、軽量化によって今まで以上に際立つのは間違いない。
逆に#38 IS350はSUGOを苦手としており、逆襲を果たすに今回は千載一遇のチャンスと言えるだろう。

ダークホースは嵯峨宏紀/山下健太/宮田莉朋の強力布陣で挑む、#62 DENSO Le Beausset RC350だ。
前回は一発の速さを欠いたこともあり、予選では6番手に甘んじたものの、決勝ではしっかり追い上げて3位表彰台へ。
速さを増す一工夫が見つかったなら、昨シーズンも幻のチャンピオンに涙を飲んだが、底力はあるだけに今回も面白い存在だ。
そして、何より前回は決勝を走らなかった、宮田のスーパー耐久に対する適性を見たいというのもある。

(はた☆なおゆき)

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