《予選 / 決勝レポート グループ1》ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第2戦 SUGOスーパー耐久3時間レース

April 29, 2018

《予選 / 決勝レポート グループ1》ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第2戦 SUGOスーパー耐久3時間レース

D’station Porscheが今季初優勝を飾る!

今シーズン初の2グループ開催となった、スポーツランドSUGOを舞台とするシリーズ第2戦。
ST-XクラスとST-TCRクラス、そしてST-1〜3クラスによるグループ1は、4月28日(土)に予選を、29日(日)に決勝レースを行なった。
ST-Xクラスでは、星野敏/荒聖治/近藤翼組の#777 D’station Porscheがポール・トゥ・ウィンを達成。
今季初優勝を飾ることとなった。

 

全クラスで2戦連続ポールを許されなかった予選

金曜日に行われた専有走行で総合のトップタイム、1分21秒292をマークしていたのは、ジェフリー・リー/アンドレ・クート/川端伸太朗組の#81 J-Fly Racing R8。
これがターゲットタイムとされたが、実際の頂点はさらに先にあった。
ポールポジションを獲得したのは、星野敏/荒聖治/近藤翼組の#777 D’station Porsche。
星野が1分21秒613を、そして荒が20秒670をマークして、ともにトップに立っていた。

「荒さんがいいクルマに仕上げてくれて、セットが完璧に決まっていたおかげです。
ドライビングのアドバイスも的確で、走りもできるだけコピーしたんですよ」
(星野)

「何より星野選手の走りが素晴らしかった。
今のところ最大のライバルは星野選手! 
昨日、僕がニュータイヤで出したタイムを上回ってきたんですから。
しかも一発で!」
(荒)

ST-Xクラスの予選2番手は、YUKE TANIGUCHI/山内英輝/銘苅翼組の#3 ENDLESS GT-Rが、そして3番手は浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗組の#99 Y’s distraction GTNET GT-Rが獲得した。

ST-1クラスでは星野辰也/織戸学/浜健一組の#47 D’station Porsche cup、ST-TCRクラスでは飯田太陽/加藤寛規/高橋一穂組の#98 FLORAL CIVIC TCRが、ST-2クラスでは冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組の#6 新菱オートDIXCELエボX、そしてST-3クラスでは服部尚貴/脇阪薫一/平沼貴之組の#68 埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXが、それぞれ今シーズン初のクラスポールを獲得。
グループ1は全クラスで、開幕戦とは異なるポールが誕生したことになる。

 

ギャンブルに打って出た#82 Phoenix Racing Asia R8が一時トップを快走

前日に引き続き好天に恵まれた決勝レースで、まずトップに立ったのは#777 D’station Porscheの荒だった。
スタートから間もなくは、#3 ENDLESS GT-Rの山内と#99 Y’s distraction GTNET GT-Rの星野を背後に置いたが、徐々に差を広げていくことに。
だが、その最中に2コーナーでコースアウトした車両があり、FCY(フルコースイエロー )が適用される。
これが14周目からの2周だけだったが、6分間にわたって実施されて、その間に何台かがピットイン。
そのうちの1台が#777 D’station Porscheで、荒がコクピットに収まったまま給油だけを行い、トップのままコースに復帰する。
ST-Xクラスでは他にも#82 Phoenix Racing Asia R8が、アレックス・ユーンからショウン・トンに交代。
これが後の展開に、大きな影響を及ぼすこととなる。

 

 

この間、山内が一気に荒との差を詰めたが、逆転するまでには至らず。
むしろその後は差が広がって行く一方。
それぞれ星野、TANIGUCHIへの交代を同時に行なった47周目まで、その状態は続いていた。
この2台がピットに入ると、トップに立っていたのは#82 Phoenix Racing Asia R8のトン。
FCYの間にドライバー交代を行なっていた恩恵は大きく、70周目にアレックス・アウに代わった後、全車が2回目のピットストップを済ませると、約50秒のリードが築かれていた。
これを覆そうと、力走を見せたのが#777 D’station Porscheの近藤だった。
着実に差を詰めていった近藤は100周目を過ぎたあたりで、10秒にまで間隔を縮めると、もうそこからはロックオン状態! 
105周目のバックストレートでスリップストリームから抜け出した近藤は、馬の背コーナーでアウを逆転する。
その後はそのまま逃げ続けていった、#777 D’station Porscheが今シーズン初、昨年の最終戦以来となる優勝を飾ることとなった。

 

 

「去年の岡山(の勝利)は、ちょっとラッキーでしたが、今回は実力で勝てたと思うので、本当に満足した、ポール・トゥ・ウィンの最高のレースウィークでした!」
(星野)

「翼が頑張ってくれました。
かっこ良かった! FCYの時は代わらず、燃料だけ足しました。
それで燃費にも余裕ができたし、戦略的にも幅を広げるために入れていこうということだったんです」
(荒)

「昨日、星野選手と荒選手が予選ですごいタイムを出してくれたので、今日は僕が頑張りました。
追いかけていったアウディは、バックマーカーの処理に躊躇していた感じがあったので、それでかなり差を詰められました。
けっこうギャップがあったのでドキドキしましたが、勝てて良かったです」
(近藤)

2位は#82 Phoenix Racing Asia R8が獲得。
GT-R勢は揃って苦戦を強いられ、内田雄大/藤井誠暢/平峰一貴の#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rが、ようやく表彰台にたどり着いていた。
ただし、黄旗追い越しのドライビングスルーペナルティを受けていなければ、2位になっていた可能性もあっただろう。

「ピレリタイヤになってから、GT-RとSUGOのマッチングが悪くなってしまって。
どのみち、勝つのは難しかったでしょう」
(藤井)

 

 

これがST-1クラスでの有終の美となるか、Nissoku Porsche 991GT3 Cup

 

 

ST-1クラスでは、#47 D’station Porsche Cupの織戸がスタートから逃げ続けたが、#31 Nissoku Porsche 911GT3Cupのジェントルマンドライバー、JACKが差の拡大を最小限に納めていたことから、影山正美に交代すると瞬く間に逆転に成功。
続いた富田竜一郎も、さらに差を広げる理想的な展開で、最後は2周差の圧勝となっていた。

「前回リタイアの悔しさはすっかり晴らせました。
今回もスタートを担当させてもらいましたが、正直もう少し行きたかったですね。
でも、今回は織戸選手の後ろを走らせてもらって、また本当にいい勉強になりました。
次回からST-Xで走れるといいですね。
私はまだまだですけど(笑)」
(JACK)

「織戸にJACK選手が、あれだけしか差をつけられないことが、どれだけすごいことか。
もう本当に1周どれぐらい差がつくか見ていたんですけど、あれだけしかつかない、時には織戸より速い時もあって、ものすごく速くなりましたよ。
すごい成長著しいので、僕もアドバイスしていて嬉しいし、楽しいし、やりがいがありましたね」
(影山)

「JACKさんのペースが思った以上に速くて、織戸さんから離されずに走っていたので、そこで僕たちは嬉しい誤算があったから、後半、僕と正美さんはストレスレスで楽しくレースさせてもらえたので、本当にJACKさんのおかげです」
(富田)

 

 

一方、ST-2クラスは序盤のレースを#6 新菱オートDIXCELエボXの菊地がリードするも、#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学が、視界に収めたまま続いていく。
やがて#6 新菱オートDIXCELエボXにオーバーヒートの症状が表れ、ペースを上げようにも上げられない状態に。
これで#59 DAMD MOTUL ED WRX STIがトップに浮上、大澤と後藤比東至からバトンを託された井口卓人の走行中に、他車との接触で右フロントの修復を強いられたものの、それでも難なく逃げ切りに成功して2連勝を達成。

「終盤のあれ(修復)はともかくとして、ちょっと決勝中もきつかったですね、とにかく重いので。
加速しない、曲がらないという状態で、とにかく無理しないで自分のペースを守っていったのが、良かったのかな、と思っています。
この2連勝は大きいですよ」
(大澤)

「何はともあれ2連勝です。結果がすべてなので。
ランサーもきついのは分かっていたので、うちはコンサバな作戦で行きました」
(後藤)

「(接触に関しては)記憶にないです(笑)。
まぁ、でも、先輩たちがマージン作ってくれたので、これが僅差のバトルをしていて、あのことが起きたら厳しいレースだと思うので、ちょっとまた考え直して、直せる点があれば、直したいと思います。
でもやっぱり決勝で壊れない、最後まで走れるクルマっていうのは、こうやって1位になれる、ひとつの要因だと思うので、そこの強みをまた次のレースも活かしていきたいと思います」
(井口)

「今回は走らなかったんですが、外から見ていると、勉強させていただけることがたくさんあるので(笑)。
次は24時間なので、たくさん走れる機会があると思うので、そこに向けて自分の仕事がしっかりできるように頑張ります」
(石坂)

#6 新菱オートDIXCELエボXはゴール間際にピットでの待機を強いられたこともあり、2位は谷川達也/野上達也/野上敏彦組の#17 DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-Dが獲得した。

 

ST-TCRクラスはModulo CIVIC TCRが2連勝を達成!

 

 

#19 BRP★Audi Mie RS3 LMSの松本武士が、#98 FLORAL CIVIC TCRの飯田をオープニングラップのうちにかわしていたST-TCRクラス。
そのまま逃げたいところだったがFCYが出ると、それを好機ととらえてHIROBONにスイッチ。
同じタイミングで#10 Racingline PERFOEMANCE GOLF TCRもフィリップ・デベサから密山祥吾に代わって、マージンを得たこともあり、中盤にはこの2台がレースを支配した。
だが、#10 Racingline PERFOEMANCE GOLF TCRはギヤボックスにトラブルが発生、高温になったオイルが吹き出すようになって、ピットでの修復が行われるも、エンジンに制御がかかり、やがてリタイアを強いられることに。

一方、最後のピットで松本を再投入し、再びトップに立つかと思われた#19 BRP★Audi Mie RS3 LMSながら、その前に立ちはだかっていたのが植松忠雄/中野信治/大津弘樹組の#97 Modulo CIVIC TCRだった。
大津への交代直後は3秒にも満たなかった差は、その後次第に広がっていき、終盤にはペースを抑える余裕さえ見せて、#97 Modulo CIVIC TCRが2連勝を飾る。

「予選はセットを大外しして、ニュータイヤなのに練習走行のユーズドより遅くなってしまいました。
決勝、速くなるのは分かっていて、少し不安はありましたけど、しっかりメカが決勝に合わせてくれたので、信頼してバンバン最初からプッシュして、最初のうちにトップ立てたのが良かったと思います」
(植松)

「2連勝できて本当に良かったです!
クルマは何もなくてノートラブルで、作戦もすごくノーマルというか、あまり何も芸のない、作戦どおりの展開になってくれたんで、本当に素晴らしいですねぇ、うちのチーム。
チームメイトもふたりとも素晴らしい走りをしてくれて、ノーミスで。完璧ですね。
次の富士には重い状態で、このクルマはストレートもあまり速くないので、そういった意味では富士はいちばん苦しい、厳しいレースになるかもしれないけど、24時間なので長い、僕、何度も経験があるので、そのへんを何かチームに活かせるようなレース展開ができれば、と思っています」
(中野)

「アウディとの差は僕が乗り始めた頃、5秒差しかなかったのを、13秒ぐらいにまで広げられて。
ただ、その先はブレーキがフェード気味でときどき効かなかったり、すごく波があって、いたわりながら走らなければならない部分もあったんです。
最後ずっと1秒真ん中ぐらいで走っていたのは、まぁ、そのぐらいのペースがギリギリなのかな、タイヤ的にも。でも連勝できて良かったです」
(大津)

クラスポールだった#98 FLORAL CIVIC TCRは、原因不明のエンジントラブルにより、5位での完走を果たすに留まった。

 

やはりZの聖地だったSUGO、岡部自動車T-MAN Z34がまたも勝つ!

 

 

ST-3クラスはクラスポールだった、#68 埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークXの服部のリードからレースは始まるも、食らいついて少しも離れなかったのが#62 DENSO Le Beausset RC350の山下健太だった。
13周目に山下が前に出た直後にFCYが提示されたことから、早々と宮田莉朋の投入をチームは決断する。
それより1周前に長島正明から坂本祐也に代わっていたのが、それまで6番手を走行していた#15 岡部自動車T-MAN Z34だ。
FCYを最も有効に活用できたことで、中盤からはトップにも浮上。
第2スティントを担当していた小松一臣も後続を寄せつけず。
予選こそ長島がクリアラップを取れず5番手だったものの、決勝のセットがコンディションにマッチしたことも勝因に。
SUGOでの2連勝ともなっていた。

「予選は自分がチョンボしてダメだったんですけど、小松と坂本選手がすごくいい仕事をしてくれて、SUGOには魔物がいるっていうけど、神がいた!
FCYがめっちゃくちゃいいタイミングで入ってくれて。
やっぱ神がいましたね(笑)」
(長島)

「坂本選手がマージン作ってくれて、僕はただ淡々と走るだけだったので、あまり面白くなかった(笑)。
長島さんがスタートしてくれて、いいところをキープしてくれて。
ちょうどFCYの時に、うちはドライバーチェンジのタイミングだったんです。
もう、来た、うちらの流れだ、って感じでした」
(小松)

「いや〜、助っ人として来た甲斐がありました。
いい仕事ができたという感じだったんで。すごく嬉しいです!」
(坂本)

#62 DENSO Le Beausset RC350は予選では優れていたバランスが決勝では崩れ、嵯峨宏紀が95周目に#38 muta Racing ADVICS IS350 TWSの阪口良平にかわされてしまう。
このクルマも、FCYの最中に阪口から堀田誠への交代を行っていただけに、ST-3クラスではFCYの活用が大いに功を奏することに。
また順番こそ異なるも、同じチームが表彰台に立つことともなっていた。

(はた☆なおゆき)

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