スーパー耐久シリーズ

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ニュース: 2024.04.16

第1戦 SUGO大会のプレビューレポート

いよいよ4月20日(土)〜21日(日)、ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONEのシーズン開幕戦がやってくる。舞台は宮城県のスポーツランドSUGOだ。SUGOで開幕戦がスケジュールされたのは2013年(決勝レースは降雪のため中止)以来となる。

 

そんな2024年シーズンに向けて、シリーズには9クラス67台ものエントリーを集めることになった(2024年4月15日現在)。第1戦SUGOではST-TCRクラスの開催がないものの、8クラス56台が集結する。エントリーリストから、シーズンをプレビューしよう。

 

ST-X

FIA-GT3規定車両で争われるST-Xクラスは、2024年開幕戦には4台がエントリーした。2023年はこの年から参戦した#14 中升 ROOKIE AMG GT3が初年度に関わらず強さをみせ、シーズン3勝でチャンピオンを獲得した。

今シーズン、新たにチャンピオンに優先使用権があるカーナンバー1をつけて参戦する中升 ROOKIE AMG GT3は、ドライバーを1名入れ替えたほかは昨年同様のラインアップで戦うことになるが、ライバルたちも打倒#14 中升 ROOKIE AMG GT3を目指し燃えている。昨年と同じラインアップで臨む#23 TKRI松永建設AMG GT3、昨年初優勝を飾った#31 DENSO LEXUS RC F GT3をはじめ、新たなAドライバーを加えた#81 DAISHIN GT-R GT3など強力なラインアップがそろう。ただ、#23 TKRI松永建設AMG GT3は公式テストでクラッシュに見舞われており、そのダメージが気になるところだ。

2023年までとは顔ぶれも変わるシーズンだが、やはり求められるのはAドライバーの安定したスピード、そしてチーム全体の強さ。開幕戦を制しスタートダッシュを決めるのはどのチームになるだろうか。

ST-Z

GT4車両で争われるST-Zクラスは、近年非常に多くのエントリーを集めており、参加台数が激増。スーパー耐久シリーズのなかでも最も多くのエントリーを集めている。第1戦も11台が名を連ねた。

やはりシーズンの中心となりそうなのは、昨年のランキング上位勢。2023年は#52 埼玉トヨペット GB GR Supra GT4がチャンピオンを獲得し、#885 シェイドレーシング GR SUPRA GT4 EVOが2位、#34 SUN'S TECHNO AudiR8LMS GT4が3位につけたが、3チームとも大きな陣容の変更はなく、今シーズンもランキング上位を争ってきそうだ。

一方、今シーズンは新しい車両も登場する。2023年に登場した日産Z GT4は、ベース車両の変更にともない日産Z NISMO GT4に進化。#20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z、#25 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4、#26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4という3台が登場する。特に#25、#26という2台を走らせるTEAM ZEROONEは同クラスでの2台体制となった。

またこれまでアウディを走らせてきたHitotsuyama RacingがメルセデスAMG GT4にスイッチし、メルセデスは3台が開幕戦に登場。ポルシェ718ケイマンGT4 RS勢はどちらも新車となっており、シーズンへの気合が感じられる。

いずれのチームも魅力的なAドライバー、そしてプロドライバーが揃っており、楽しみなシーズンとなりそうだ。

ST-Q

他のクラスに該当しない、STOが認めた開発車両が参加できるST-Qクラスは、市販車のさらなる魅力アップ、そしてカーボンニュートラルへの飽くなき挑戦の舞台として近年大きな注目を集めているが、第1戦SUGOには6台がエントリーした。

そのうち5台は2023年も登場した車両。MAZDA SPIRIT RACINGの#12 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptは、カーボンニュートラルフューエルを使いながらライバルたちに負けないスピードを得るべく開発された車両。また#55 MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptは、当初バイオディーゼル燃料を使用し参戦開始。その後も環境に優しい燃料を使用し、スピードを増している車両だ。

ORC ROOKIE Racingは2台が参戦する。#28 ORC ROOKIE GR86 CNF conceptは、次期GR86に向けた開発を行いながらカーボンニュートラルフューエルを使って走る。#32 ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptは、今回はお馴染みの“水素カローラ”ではないが、シフト操作をせずにスポーツ走行がこなせる『DAT』を搭載。昨年のもてぎで登場し、周囲を驚かせた車両だ。

またTeam HRCの#271 Honda CIVIC TYPE R CNF-Rは、ライバルとは異なるカーボンニュートラルフューエルを試しながら、Honda CIVIC TYPE Rのモータースポーツでの活用を目指し開発が続けられている。

そして、今回初登場となるのがGR team SPIRITの#92 GR Supra Racing Concept。公式テストではGRスープラGT4 EVOと似た外観で登場したが、今後この車両もその開発意図が明かされていくはずだ。

ST-1

2023年は#2 Ksフロンティア KTMカーズと#47 D'station Racingの2台のみのエントリーながら、毎戦興味深い戦いが続いていたST-1クラスだが、2024年はついに#2 Ksフロンティア KTMカーズの1台のみのエントリーとなった。

ライバル不在であることで、チームにとっても難しいレースとなる可能性もあるが、とはいえ総合での順位争いも注目したいところ。昨年からドライバーラインアップは変更されておらず、抜群のチームワークを誇る。

ST-2

大きく顔ぶれが変化したのがST-2クラス。2023年のチャンピオンカーである#743 Honda R&D Challenge FL5に加え、ホンダ・シビック・タイプRが3台まで増加した。しかも2023年のST-5クラスチャンピオンである#72 OHLINS CIVIC NATS、長年スーパー耐久を盛り上げてきた#95 SPOON リジカラ CIVICなど、有力チームが顔を揃えた。

一方、2022年のチャンピオンカーである#225 KTMS GR YARISは新車を投入。また昨年最後までチャンピオンを争った#13 ENDLESS GRヤリスとともに、GR YARIS勢はシビック・タイプR勢との争いに備えている。シンリョウレーシングチームが走らせる2台の三菱・ランサー・エボリューションXも含め、今季開幕戦の台数は8台と、近年まれに見る争いとなりそうだ。

ST-3

今シーズンのST-3クラスは、OKABEJIDOSHA motorsportが走らせる2台の日産フェアレディZ、そしてTRACYSPORTS with DELTAが走らせる2台のレクサスRCとの争いとなった。2チーム4台の争いだが、2023年から4台は毎戦熾烈な戦いを展開しており、勝敗はまったく予想がつかない。

 昨年は結果的にTRACYSPORTS with DELTAがランキング1位、2位を占めることになったが、全7戦での勝敗で言えばレクサスRCとフェアレディZの勝敗は五分だ。今シーズンも見逃せない戦いとなりそうだ。

ST-4

毎戦激戦が展開されているST-4クラスは、今シーズン開幕戦は7台がエントリーした。2023年までトヨタ86を走らせていたHMR Racingが車両をGR86にスイッチしたことで、2024年はトヨタGR86が6台、マツダ・ロードスターが1台という内訳となった。

こちらのクラスも伝統的にドライバーラインアップが充実しているが、昨年まで参戦していたチャンピオン経験チームのTOM'S SPIRITが今季ST-4には参戦していない。2023年チャンピオンの#41 エアバスターWINMAX GR86 EXEDYを追う6台の争いは今季も目が離せないだろう。

ST-5

シリーズ最大の激戦区にして、バラエティ豊かな車種と接戦が魅力のST-5クラスは、15台ものエントリーを集めた。2022〜2023年にチャンピオンを獲得した日本自動車大学校がST-2クラスに移行したことで、その王座を掴むのはどこになるのかが注目のポイントだ。

有力どころでは、今季フェイスチェンジを行いマツダ2で参戦する昨季ランキング2位の#17 DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2、そして同3位の#88 村上モータースMAZDAロードスターといったところだろうか。村上モータースは今季2台体制を復活させている。また2022年チャンピオンの#4 THE BRIDE FIT、#65 5odula TONE 制動屋 ROADSTERといったところも優勝争いに絡んできそうだ。

こちらのクラスも序盤から終盤まで熱戦が展開されることが多い。スーパー耐久で最も欠かすことができない注目のクラスであり、開幕戦から見ごたえある戦いが楽しめそうだ。

 

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