7月4日(土)〜5日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催された第4戦から3週間というインターバルで、ENEOS スーパー耐久シリーズ2026 Empowered by BRIDGESTONEは大分県のオートポリスで行われる第5戦『スーパー耐久レース in オートポリス』を迎える。10月の第6戦岡山までひと区切りとなるレースであり、5時間レースともあり長丁場、かつ獲得ポイントも大きい重要な一戦だ。
そんな中盤戦の山場とも言える第5戦オートポリスをプレビューしつつ、第5戦開催各クラスの第4戦をレビューしよう。

GT3カーで争われるST-Xクラスは、第4戦SUGOは4台のエントリーとなった。ST-Xが参加したグループ1は7月5日(日)に公式予選と決勝レースが行われたが、ポールポジションを獲得した#31 DENSO LEXUS RC Fが、ほんのわずかに路面が濡れる難しいコンディションのなかスタートからジワジワとリードを広げ、濡れた路面を活かしタイヤ無交換など作戦を駆使。#777 D'station Ferrari 296を抑え今季2勝目を飾った。3位には#23 TKRI松永建設AMG GT3が入り、ポイントリーダーとなった。
迎える第5戦オートポリスは、第3戦富士24時間で優勝を争った#81 DAISHIN GT-R GT3、そして#33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3が戦線に復帰。計6台で争われる。#33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3には、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが加わるなど超強力な体制を敷いている。
先述のとおり、この第5戦は獲得ポイントも大きく重要なレース。シリーズ終盤戦のタイトル争いにも密接に関係する一戦だ。ポイントリーダーの#23 TKRI松永建設AMG GT3は昨年、ここで優勝を逃したことがシリーズにも響いている。今季参戦する6台はすべて強力で、どのチームが終盤戦に向けてイニシアチブを握るのか、見逃せないレースとなりそうだ。
GT4カーで争われるST-Zクラスは、第4戦SUGOは10台がエントリーした。7月5日(日)に公式予選と決勝レースが行われ、ポールポジションは#52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2が獲得。今シーズン速さをみせている#338 GR Garage Balakong GR Supraが2番手につけると、決勝レースもこの2台を中心に争われた。結果的に、#52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2が今季初優勝を飾り、#338 GR Garage Balakong GR Supra GT4が2位に。#885 シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2が3位と、GR Supra GT4勢が表彰台を占めた。
この一戦では、ランキング首位の#25 日産メカニックチャレンジ Z NISMO GT4、2位だった#22 KOKUSAI GROUP GT4 RS CSが苦戦し、優勝した#52 埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2がランキング2位に浮上することになった。第5戦オートポリスは10台が参戦することになるが、#22 KOKUSAI GROUP GT4 RS CSは今回欠場となる。その間にどういったランキングとなるのか、こちらもシーズンのターニングポイントになるレースとなりそうだ。
ST-TCRクラスは、第4戦SUGOではグループ2のなかで争われ、グループ2全体をリードする位置でレースが展開された。ポールポジションを獲得したのは#97 Racer ホンダカーズ桶川 CIVICで、序盤からレースをリードしていた。しかし、スタートから1時間ほどのタイミングで左リヤにトラブルを抱え後退。さらに3番手を走っていた#430 Racer ホンダカーズ桶川 CIVICも同様にトラブルを抱えた。
これでトップに立ったのは#100 HITONOWA TTS CIVIC-TCRだったが、スタートから2時間半ほどのタイミングで、こちらも左リヤにトラブルを抱え最終コーナーでクラッシュを喫してしまう。これでトップに立った#19 BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCRがサバイバルレースを制した。
第5戦オートポリスも同様に4台が参戦することになるが、#100 HITONOWA TTS CIVIC-TCRは若手トップドライバーのひとりである野村勇斗を起用するなど、巻き返しを狙う。今季は第3戦富士以降堅実な戦いをみせる#19 BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCRがランキング首位だが、終盤戦はどんな勢力図になっていくだろうか。
第2戦鈴鹿からBirth Racing Project【BRP】が#250 BRP★HOJUST MUSTANG DHRを走らせているST-USAクラスは、第4戦SUGOでは緊急ピットインを行うシーンこそあったものの、しっかりと完走。SUGOにもアメリカンサウンドを響かせた。
迎える第5戦オートポリスも1台の参戦となるが、アップダウンの激しいコースでどんな走りをみせてくれるだろうか。阿蘇の山間に響くV8サウンドは必聴だ。
他のクラスに該当しない、STMOが認めた開発車両が参加できるST-Qクラスは、第4戦SUGOには#28 GR YARIS M conceptの1台のみが参戦した。第3戦富士24時間では相次ぐトラブルに泣かされていた#28 GR YARIS M conceptだが、この第4戦までの短いインターバルでトラブルを解消。レースウイーク中に新たなセットアップを見出すなど快走をみせ、ST-2の上位と同等の151周を走破してみせた。
第5戦オートポリスでは#28 GR YARIS M conceptは出場しないものの、今度は多種多様な5台が参戦する。昨年もオートポリスではDAT搭載のGR YARISで参戦したTOYOTA GAZOO ROOKIE Racingは、今季も#32 TGRR GR Yaris DATで参戦する。また第3戦富士では悔しいリタイアとなっていた#55 MAZDA SPIRIT RACING 3 Future conceptが今季2回目の登場を果たす。
第3戦富士では快走をみせた#61 SUBARU HIGH PERFORMANCE X VersionⅡは日進月歩の進歩を遂げており、今回はどんな進化をみせてくれるか。また第4戦には登場しなかった#104 GR Yaris DAT Racing Conceptも今回はひさびさに登場する。#32 TGRR GR Yaris DATとの比較も楽しみなところだ。また第2戦鈴鹿以来の登場となる#271 CIVIC TYPE R HRC Conceptも昨年オートポリスでデビューした車両で、1年間の進化をみせてくれるはずだ。
#2 シンティアム アップル KTMと#47 D'station Porsche 992が争っているST-1クラスは、今シーズンこれまで#2 シンティアム アップル KTMが速さをみせてきたものの、開幕から3戦連続で何かしらのトラブル等に悩まされ、#47 D'station Porsche 992に3連勝を許すシーズンとなっていた。
ただ、第4戦SUGOでは#47 D'station Porsche 992がサクセスウエイトを課せられていた点はあるにしろ、#2 シンティアム アップル KTMが予選から終始リードを保ち、心配されたトラブルも解消。今シーズン初優勝を飾った。
第5戦オートポリスも2台の争いが続くことになるが、#2 シンティアム アップル KTMが第4戦SUGOの勝利でわずかにポイント差を縮めている。第5戦は獲得ポイントも大きく、かつ第6戦岡山はST-1の開催がないことから、山場の一戦と言えそうだ。
#21 Hitotsuyama BMW M2 Racingと#39 エアバスター Winmax RC350 EXEDYの2台がシーズンを通して争っているST-3クラスは、第4戦SUGOでも2台によるレースとなったが、今季ここまで3連勝中だった#39 エアバスター Winmax RC350 EXEDYに対し、第3戦富士から軽量化を施した#21 Hitotsuyama BMW M2 Racingが大きくギャップを縮めてみせた。
結果的に#39 エアバスター Winmax RC350 EXEDYは第4戦も制し4連勝を飾ったが、2台のパフォーマンスが近づいてきているのは事実。第5戦は2台がどんな争いを展開するか、楽しみにしたいところだ。
6台が参戦したST-5Fクラスの第4戦は、7月4日(土)のグループ2で予選、決勝が行われたが、#4 THE BRIDE FITがポールポジションを獲得。#11 FCR58 SAKAE-MS FITが2番手につけた。
しかし、レース序盤にトップを奪ったのは#822 アンドリーガル ドリフトスピリッツ Moty's FIT。そのまま逃げ切り、初優勝を飾った。ドライブスルーペナルティもあった#4 THE BRIDE FITは2位、#11 FCR58 SAKAE-MS FITは3位でレースを終えた。
第5戦オートポリスは、第4戦でトラブルがあり悔しいレースとなった#17 DXLアラゴスタNOPRO☆DEMIO が参戦せず5台でのレースとなる。第4戦でもトップを争った4台のHonda FIT勢に対し、#291 AutoLabo Racing 素ヤリスが挑む構図。上位陣はポイント差も僅差で、終盤に向けて緊迫した争いとなりそうだ。
マツダ・ロードスターがメインのST-5Rクラスは、第4戦SUGOでは7月4日(土)のグループ2で予選、決勝が行われ#88 トレジャーワンwith 村上モータースMAZDAロードスターがポールポジションを獲得。決勝でも序盤からリードを築いていった。後方からは#610 KOSHIDO RACING ロードスター、#120 倶楽部 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTERが続くも、両者ともにトラブルに見舞われる。
トップの#88 トレジャーワンwith 村上モータースMAZDAロードスターはウエイトにも苦しみ、#65 odula TONE 制動屋 ROADSTER、#27 Maple Hiroshima MAZDA ROADSTERに追われるが、#88 トレジャーワンwith 村上モータースMAZDAロードスターが逃げ切り3連勝を飾った。
8台が参戦する第5戦オートポリスだが、タイトル争いでもリードする#88 トレジャーワンwith 村上モータースMAZDAロードスターがさらにリードを広げるのか、それともライバルたちがストップをかけるのかが最大の注目点と言えるだろう。